神の光源

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ぼくがバリ島に生まれていたなら
ヒンドゥーの神々に慣れ親しみ
ぼくがスペインに生まれていたなら
日曜日に美しい教会を訪ねただろう

ぼくがブータンに生まれていたなら
天空の中の輪廻転生を心より信じ
ぼくがイランに生まれていたなら
モスクの幾何学模様も祖国の見慣れた風景

この生命がどのような国に生まれつくかで
信仰する神々の姿が変わるなら
神など取るに足らない存在
教えなど風に揺れて消える幻聴

たとえどのような国へ生まれついても
絶対的にこの生命に注ぎ込まれる
真実の神の姿はどこにあるのか
揺るぎない法は何を語るのか

真理を見はるかす魂を持つなら
肉体がどのような神の元へと辿り着いても
ひとつの光を見つけるだろう
同じ光源へと遡るだろう

あらゆる神は銀河を映す鏡面の道しるべ
それなのに人々はゆるし合うことを忘れ
憎しみと迷妄の世界へと導かれる
道具としての神の神聖に偽りを塗りつける

真理への飛翔を目指す者たちは
すべての神が同じ光を抱くことを知っている
あらゆる祈りの底にある熱源に耳を澄まし
ぼくたちの怒りを冷ます清流の在処を知る

 

 

 

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