この世にないから美しい光を
ぼくたちは知っている
この世にあるものを求めて
どこまで彷徨い歩くのだろう
いつも人は
知らず知らずのうちに旅立つ
知らされる合図は
見えない風の中にある
ありえない光に包まれながら
ありえない人に会う
ありえない木漏れ日にゆられ
ありえない線路を行く
天に腕を差し出せば
この世に生まれなかった光の粒が
ないこととあることを響かせて
世界の軸を狂わせ始める
眩い光が天空を舞い
ないことがあることを知らせる
ぼくにしか見えない光
君にしか見えない光
その暗号を照らし合わせて
いつの日かきっと辿り着こう
それぞれの光はそれぞれの鍵
懐かしい海へと帰り着く道