断崖絶壁から雪が大量に落ちてきて怖かった!
上から雪崩が降ってくる!危険すぎる断崖絶壁の神瀑はチベットの聖地
・快晴の神瀑までの道のり
・突如雪崩が降りかかってくる!自然への畏怖を感じさせるチベットの聖地、神瀑
・神瀑の道は帰り道も快適
・快晴の神瀑までの道のり
神々しい雪山に美しい澄明な青空が広がり、天空にはチベットの5色のタルチョがはためいている。天空へと駆け上って行くような階段をのぼると、そこにチベットの聖地・神瀑が姿を現した。
・突如雪崩が降りかかってくる!自然への畏怖を感じさせるチベットの聖地、神瀑
神瀑は断崖絶壁からしとやかに流れ出していた。断崖絶壁の上から下に向かって流れているわけではなく、岩の内側から清流が流れ出てきているという印象だ。背後には壮大な雪山が聳え立ち、かたわらにはタルチョの塊が横たわっている。
流れくる滝へと近づきたいが問題があった。水が断崖絶壁から流れ落ちてきていない代わりに、たくさんの粉雪や水の粒が断崖絶壁の上から降りかかってくるのだ。滝に近づこうとすると冷たい雪や水に濡れそうになる。
それでも断崖絶壁頂上からの雪や水は時間によってその量を変えるので、降りかかる量が少なくなった頃合いを見計らって聖なる神瀑へと近づき、その聖なる水に触れたり水を飲んだりして身を清めた。しかしそうこうしているうちにまた上から雪水が降りかかるので、ゆっくりはしていられず、すぐに近づきすぐに離れた。
滝の下の水は凍っていた。滝から拾ってきた聖なる氷。
断崖絶壁の上から落ちてくる雪は大抵は粉雪なので問題はないのだが、時々雪の塊が上空から落ちてくるので注意が必要だ。雪の塊が落ちてくるといつもとは違う「ドスッ」という音がするので不気味で面白い。
しかし自分たちに雪崩が直接落ちてくるということもないので、断崖絶壁から少し離れたところで気軽に神瀑の様子を見て楽しんでいた。そして周囲の様子を写真撮影したりお菓子を食べたり自撮りしたりして過ごしていた。そんな自撮りの時に事件は起こった。
中国人のシェンミンとシャオヘイと、チリ人のパブロと自撮りをしていると、上からこれまでにないほどの大量の雪が落ちてきてぼくたちは混乱に陥った。ぼくたちは周囲に散らばり、逃げ惑い、大きな雪の塊が自らの肉体にヒットしないように留意した。幸い誰も怪我する人はいなかったが、なんだか危険な感じがした。ぼくたちは、神様がぼくらの自撮りに怒ったのだろう、神様は自撮りされるのが嫌いなのだろうと、根拠のないチベットの神様の性質を噂しあった。
そしてずっと穏やかだったのに突然荒れ狂う大自然というものに、畏怖の念を感じずにはいられなかった。
・神瀑の道は帰り道も快適
道が整備されているので、登りも快適だったが下りももちろん快適だった。往路は登りばっかりだったので、下りが続くのでなおさら心地よかった。ただ、上雨崩に宿泊していたぼくたちは、ただひたすら下った後に、下雨崩から上雨崩に向かってただひたすらに急峻な坂道を登らなけれならないという試練が待っていた。