巨大な黄金のムルガン神像!クアラルンプールのバトゥ洞窟でヒンドゥー教の混沌を味わった
・ぼくのマレー半島を南下する旅
・マレーシア随一のヒンドゥー教の聖地・バトゥ洞窟へ行こう!
・バトゥ洞窟の巨大なムルガン立像はタミル人によって建てられた
・見応えたっぷりだったバトゥ洞窟の階段下のヒンドゥー教寺院
・お猿や鶏や人や神様が混在していたカラフルな階段
・ついにバトゥ洞窟へ進入
・バトゥ洞窟の最深部には鍾乳洞と光の織り成す大自然の絶景が!
目次
・ぼくのマレー半島を南下する旅
ぼくはマレー半島を南下する旅の中で、ピンクガネーシャを参拝したタイの首都バンコク、バイクで秘境寺院や秘湯を巡った北部の街チェンマイ、ホワイトテンプルやブルーテンプル、ブラックハウスとカラフルな旅ができた北部の街チェンライ、大自然あふれる秘島・ヤオヤイ島のリゾートを楽しんだ南部のプーケットを経て、次なる国マレーシアに入国した。
まずは世界遺産のペナン島を観光し、次に首都のクアラルンプールに移動。クアラルンプールでは一緒に旅をしている哲ちゃんの友達の中華系マレーシア人のお家に泊めてもらうことができ、ご飯に連れていってくれたり、クアラルンプールの街を案内してくれたりと、何から何までお世話になった。
・マレーシア随一のヒンドゥー教の聖地・バトゥ洞窟へ行こう!
泊めてもらっていたタワマンの近くに、クアラルンプールを代表する有名な観光地のバトゥ洞窟があるということで、車で連れて行ってもらうことになった。と言ってもバトゥ洞窟に行きたかったのはぼくだけで、台湾人の哲ちゃんもクアラルンプール在住の中華系マレーシア人の彼らも既に何回も訪れたことがあるから別に行きたくないということで、ぼくは車で送るだけ送ってもらって、時間が経ったらまた迎えに来てくれることになった。バトゥ洞窟の観光が終わってからちゃんと彼らの車を見つけられるか少々不安だったが、とにもかくにも交通公共機関を使わずにバトゥ洞窟まで来られるだけでもありがたいことだ。
・バトゥ洞窟の巨大なムルガン立像はタミル人によって建てられた
バトゥ洞窟は、マレーシア随一のヒンドゥー教の聖地だった。ペナン島でもリトルインディアというインドを凝縮したような街並みが存在していたりして、マレーシアはマレー系、中華系、インド系の人々が寄り集まってできた多民族国家であることを実感した。その多民族を構成する要素のひとつであるインド系の人々にとって、ここは重要な場所なのだろう。ぼくは上記の通りクアラルンプールでは中華系マレーシア人と台湾人と一緒に過ごしていたので、家やご飯や言語など中華系の文化に触れることが多かったが、ここバトゥ洞窟ではそれとは全く異質の、まだ行ったことのない不思議なインド世界が展開されていた。
バトゥ洞窟は入場料がかからず、無料で見学することができた。バトゥ洞窟の敷地内に入った途端に、見逃そうとしてみても決して見逃すことができないくらいに巨大な像が黄金色に輝きながら聳え立っていた!これはムルガン神の立像で、破壊神シヴァと女神パールヴァティーの次男に当たる軍神なのだという。その高さは何と42.7メートル!横にあるカラフルな階段を登っている人々の大きさと比べると、その巨大さが如実に伝わってくるだろう。ムルガン信仰はインド南部のタミル人の間で盛んであり、この立像も1890年にタミル人によって建てられたものだという。
・見応えたっぷりだったバトゥ洞窟の階段下のヒンドゥー教寺院
すぐにでもカラフルな階段を登りたくなってしまいそうになるが、階段の下にもかなり興味深いヒンディー寺院があったので、まずはこちらから見学してみる。あまりにカラフルでギラギラとしてエネルギッシュなヒンドゥー教の世界観が、ひしひしと伝わってくる。バトゥ洞窟まで行かなくても、この寺院だけでも十分に見応えがある。
寺院の最も中心で最も重要と思われる場所には、シヴァを象徴するリンガ(男根)が色鮮やかな花々と共に祀られていた。
興味深く内部を見学していると、勝手におでこに白い粉を付けられた!これでぼくもちょっとはインド人っぽくなったのだろうか。ヒンドゥー教の聖地であるバトゥ洞窟に行くにはこの白い点はちょうどいいのかもしれない。
何を意味するかわからない白い点をおでこに付けられた上に、今度は手首に赤い紐を付けられた!もはや何が何だかわからないが、明らかに異教徒であるぼくに対しても信者と同様のお祈りや作法をしてくれるヒンドゥー教に大らかな柔軟性を感じた。少なくとも異教徒は寺院(モスク)に入れないし祈りを見学することもできないイスラム教よりは、はるかに寛容な態度ではないだろうか。
・お猿や鶏や人や神様が混在していたカラフルな階段
階段下のヒンドゥー寺院でもはや満足してしまいそうになったが、我に返って今回の観光のメインであるバトゥ洞窟まで足を進ませる。遠くからは急峻に見えたこのカラフルな階段も、実際に登ってみるとそんなに険しいわけではなく、若くて健康ならば困難なく先にある鍾乳洞まで辿り着けるだろう。
カラフルな階段には沢山のお猿たちが人間を待ち構えている。襲われるということはなかったが、食べ物などを持ち歩かない方が無難だろう。
お猿だけではなく、鶏までいた!お猿も、鶏も、人間も、神様も、色々うじゃうじゃいてこの混沌さがインドなのかと思い知った。
・ついにバトゥ洞窟へ進入
階段を登り切った後に出現する巨大な洞窟の入り口!
入ってみるとここにもまたヒンドゥー寺院が立ち並び、名前もわからないヒンドゥー教の神様たちがこちらを見ている。お土産屋さんもあり、不思議な神様の像も購入可能だ。
・バトゥ洞窟の最深部には鍾乳洞と光の織り成す大自然の絶景が!
鍾乳洞の中に入って驚いたのが、鍾乳洞の中にもさらに次なる階段が!えー!あのカラフルな階段で終わりじゃなかったんかい!
登らずにはいられない続きの階段を登っていくと、なるほどそこには聖地と呼ぶにふさわしい、光の差し込む神秘的で美しい空間が広がっていた!鍾乳洞と光の織り成す大自然の絶景を目の当たりにして、ここが聖地に選ばれた理由がわかったような気がした。
ぼくはまるでものすごく深い森の中の巨大な鍾乳洞に迷い込んだような気分になって、自分が大都会のクアラルンプールにいることを忘れそうになっていた。
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