ぼくたちはなぜ巡り会ったのだろう
海の碧が遮る波の彼方で
なぜ共に生きられなかったのだろう
導かれるように寄り添ったとしても
結ばれ続けるものだけを縁だと言う
人の世は生み出す縁だけを貪って
交わり続けるものだけを愛だと言う
獣のように奪い取る愛だけを肯って
あなたが運命の人だったのだと
気付いた時にもうここにはいない
それならば運命ではなかったと
居直るほどに宿命は甘くはない
出会わなければ引き裂かれる痛みも
崩れ去る嘆きも知らずに済んだのに
何度生まれ変わってもまた見つけるだろう
運命の音を魂に刻むために
ぼくたちは運命の人だからこそ
共に生きられなかったのだと
ぼくたちがやがて知るのは
宇宙がもうひとつ脱皮を終えた後
