火の声

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誰もが火を持っている
たったひとつの火を隠して歩いている
内なる火の声を聞くことが
ぼくたちの生きていく意味だ

火を絶やすことなかれ
火を遠ざけることなかれ
美しい火に濁世の泥をかけて
灯りを見ないことにする人の多い中で

否定の雨から火を守り抜こう
孤独の氷から火を匿おう
ぼくたちの悲しみをこの世の誰もが知らなくても
祈るように天空へと火を翳そう

誰も見ていない冬の海に立ち尽くし
たったひとりで守り抜いてきた
尊い火の放つ感性だけが
ぼくの信仰する神様のかたち

火を守るために置いてきたものたち
火をかばうために犠牲にした人々
そんなものは取るに足らない
この火の美しさに比べたなら

たとえ何もかもを失ったとしても
いつかゆるされない罪を犯しても
灯火がぼくを照らすだろう
根の国へといざなう迷いなき道

根源から燃え盛る炎に
燃やされてぼくたちは死んでゆく
自ら守り抜いたものに焼かれて
砕け散る幸福が天空へと舞い上がる

 

 

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