トルコで真実を見極めるのは本当に大変だったという一例…!!!!!(泣)
トルコ人は信頼できない?シャンルウルファで皆にカラハンテペは閉鎖中だと教えられたが実際は普通に開いていた
・シルクロードの旅第9ヶ国目「トルコ」旅程表
・ぼくはカラハンテペを見学するためにシャンルウルファを訪れた
・2026年10月現在カラハンテペが閉鎖中というのは本当か?
・オンラインの投稿でもカラハンテペは閉鎖中と出てきて絶望
・カラハンテペは開いているのか閉まっているのか、情報が交錯して意味不明状態に
・最終的にはカラハンテペの職員に開いているかどうか確認した
・実際にカラハンテペへ向かうと、普通に開いていた
・現地民だからとトルコ人を信じ過ぎず、自分自身で確認することの重要性
目次
・シルクロードの旅第9ヶ国目「トルコ」旅程表
ミズイロノタビでは「シルクロードの旅」の中で中国、中央アジア、コーカサスと東から西へ旅を継ぎ、ついに第9ヶ国目となるトルコを横断するステージへ突入した。
トルコは2022年ギリシャ一周の旅をした時に、ロードス島からマルマリスへと船で渡りそこから有名どころを周遊する予定だったがフェリーの欠航が相次ぎ、結局はイスタンブールとカッパドキアしか回れなかった苦い思い出のある国だ。それ以来いつかトルコという国と真剣に向き合う旅をしたいと思い続けていたが、今回ついにその時が来たようだ。
トルコ横断の旅の計画表は以下の通りだった。ジョージアからトルコ北部のトラブゾンへ入り、その後一気に南部のマルディンへ移動、それ以降は地中海沿いを東から西へと横断していく。
| 滞在する街 | 宿泊するホテル(宿泊数) | 次の街への移動手段 |
| トラブゾン | Cebeci Grand Hotel(2泊) | 長距離バス |
| マルディン | Airbnb(2泊) | 長距離バス |
| シャンルウルファ | Sumatra Otel(3泊) | 長距離バス |
| ガズィアンテプ | Ugurlu Hotel(1泊) | 長距離夜行バス |
| コンヤ | Garra Hotel(2泊) | 長距離バス |
| アンタルヤ | BE BOLD HOSTEL(3泊) | 長距離バス |
| パムッカレ | Sunrise Aya Hotel(3泊) | 長距離バス |
| セルチュク | Airbnb(3泊) | フェリーでギリシャ離島の冒険へ |
・ぼくはカラハンテペを見学するためにシャンルウルファを訪れた
トラブゾン、マルディンと旅を継ぎ、ぼくはトルコ3つ目の街シャンルウルファまでやって来た。シャンルウルファは何とピラミッドより前に建てられた世界最古の寺院であるギョベクリテペがあったり、旧約聖書に出てくる預言者アブラハムが生まれた洞窟があったりして古代と伝説が入り混じった神秘的な街だった。
そんな中でぼくが最も行きたくて興味を持っていたのは、カラハンテペという古代遺跡だった。ギョベクリテペは世界遺産にも登録されており、高額な入場料を支払わなければ見学できないようになっているが、カラハンテペは最近発掘が開始されたばかりで発掘中の現場を無料で見られるという。ぜひ古代ロマン溢れる未整備でむき出しの世界最古級の遺跡カラハンテペをこの目で見てみたい。
しかしカラハンテペへ行くには大きな問題があった。ギョベクリテペはシャンルウルファから安いローカルバスが多数出ており、辿り着くのに全く苦労しない一方、シャンルウルファからカラハンテペまで行くローカルバスやミニバスはないので、ツアーに参加したりタクシーを貸し切ったりレンタカーで向かわなければならないらしい。
国際免許証を持ってこなかったぼくはレンタカーを借りられないので、必然的にツアーかタクシーになる。一人旅なのでタクシー代をシェアすることができず絶対に高額になるので、何とかツアーを探し出したい。
・2026年10月現在カラハンテペが閉鎖中というのは本当か?
そこで宿泊しているSumatra Otelから近い旅行会社をグーグルマップで見付けて訪ねてみたが、プライベートツアーしかなく175ドル(3万円くらい)かかると言われてしまった。まぁトルコは色々高いので値段は想定内だったが、衝撃的だったのはその後の説明だった。
「カラハンテペは屋根を作る工事をしているから閉鎖している。これから6ヶ月くらい閉鎖するだろう」
ガーーーン!大ショック!カラハンテペに行きたいがためにこんなトルコ東部の辺境の街までやって来たというのに、最大の目的であるカラハンテペに行けないなんて!シャンルウルファがアブラハムだかムハンマドだかが生まれた街らしいが、ぼくにこんな仕打ちをするなんて神も仏もあったものじゃないと絶望した。
まぁでもカラハンテペに行くためには相当なお金がかかりそうだし、閉鎖していてよかったのかもと合理化して無理矢理自分自身を納得させようと努力した。シャンルウルファなんて絶対に一生で一度しか来られない不便な場所だというのに、もはやこの人生でカラハンテペに行けないことは確定しそうだ。
しかしカラハンテペが閉まっているというのは本当だろうか。本当にこのツアー会社のおっさん1人の情報だけを間に受けて諦めてしまっていいのだろうか。ぼくはカラハンテペが閉まっているという現実を受け入れたくなく、本当にその情報が正しいのか聞き込み調査を始めた。一体どこに聞けば最も正確な揺るぎない情報が手に入るのだろうか。
・オンラインの投稿でもカラハンテペは閉鎖中と出てきて絶望
まずオンラインで調べてみると、ある男性の1日前の投稿を発見した。そこには次のように書かれていた。
This is the last time you’ll see Karahan Tepe like this. A protective roof is being installed to help preserve the archaeological site. Karahan Tepe officially closed to visitors yesterday, but we managed to secure special exclusive access for our Adept Expeditions group today—officially making us the last group to visit before the closure. For approximately the next year, the site will be closed while construction. One final look at Karahan Tepe-before the roof changes the landscape forever.
(このような姿のカラハン・テペを目にできるのは、今回が最後となります。現在、この遺跡を保護するための屋根を設置する工事が進められているからです。カラハン・テペは昨日をもって一般公開が終了しましたが、私たちは「アデプト・エクスペディションズ(Adept Expeditions)」のグループとして特別に立ち入る許可を得ることができました。つまり、閉鎖前に訪れる最後のグループとなったわけです。今後約1年間は工事のため閉鎖されます。屋根の設置によってその景観が一変してしまう前に、カラハン・テペの姿をしっかりと目に焼き付けておきましょう。)
や…やっぱり本当だったんだ…!屋根を作る工事という情報も、ツアー会社のおっさんと一致している。それにしても1日前にこれが投稿されているということは、ぼくが来る前日にカラハンテペは閉まったっていうこと?!じゃあもう1日早く来ていれば間に合ったのだろうか。そんなのどんなに悔やんでも悔やみきれない…!
またAIに聞いてもオンライン上で情報が少なすぎるのか、閉鎖が最新すぎる出来事だからなのか、開いていると言ったり閉まっていると言ったり回答がコロコロ変わるので全く信頼できないと感じた。AIはインターネットの情報をまとめて教えてくれるだけなので、今回のように最近かつ情報がオンライン上に乏しすぎる場合には無能と化すのだろう。
・カラハンテペは開いているのか閉まっているのか、情報が交錯して意味不明状態に
これだけ裏付けが取れているにも関わらずまだ諦め切れない(諦めが悪い)ぼくは、シャンルウルファ中心部にあるTourist information centerという政府機関も訪ねて質問してみた。政府運営の「旅行情報センター」だから、絶対に信頼できる情報が得られそうだ。ここで閉まっていると言われれば、もはやそれまでだろう。Tourist information centerではきちんと英語の話せる頼もしい男性職員が対応してくれた。
閉鎖されたのが間近だからか彼もカラハンテペの状況を把握しておらず、信頼できる友人に電話で聞いてくれた。その結果驚くべき回答が得られた。「カラハンテペは昨日は閉まっていたが、今日からはずっと開いている。君はラッキーだ。今から向かうといいよ」
ええぇ本当?!一筋の光が見えかけたが、果たしてどちらが本当なのだろうか。全く見当も付かないので今度はシャンルウルファ考古学博物館の職員に聞いてみることにした。シャンルウルファ考古学博物館にはカラハンテペに関する展示も豊富にあるので、信頼できる情報が得られると考えたからだ。英語があまり話せない男性職員に翻訳機を使って質問してみると、彼もよく知らないようで困惑していた。
そこへツアー会社のおじさんが偶然通りかかり、彼は「絶対に大丈夫だ!カラハンテペは100%開いているよ」と教えてくれた。ほ…本当?!信じていいのかな?!その情報を聞いたシャンルウルファ考古学博物館の職員の男性は、ぼくのためにタクシーを呼ぼうと電話をかけてくれた。しかしその電話口で彼はまた同じ情報を聞かされたらしい。「残念ながらカラハンテペは閉鎖している。見学できる保証はないので行かない方がいい」
ええぇどっちなん!マジで困惑!もはや何を信じていいのか分からず、人間不信に陥りそうだった。トボトボと宿に帰る途中で立ち寄ったカッパドキアのような観光地Kızılkoyun Roma MezarlarıにもTourist Officeがあったのでそこでもおじさん2人に聞いてみたが、どこかに電話した結果「カラハンテペは工事のため閉まっている。いつ工事が終わるかは誰にも分からない」と言われてしまった。もはやこれまでか…。
ちなみにそんなにシャンルウルファで聞き込みばかりしていないで、もういっそカラハンテペへ行って実際に確かめてしまえばいいじゃないかと思われるかもしれないが、シャンルウルファからカラハンテペまでは片道1時間以上と遠方に位置しており、ぼくが街のタクシー運転手に質問しまくったところによると往復で6000リラ〜8500リラ(2万円〜3万円くらい)ほどと料金がかなり高額になるので、行ってから入れませんでしたではかなりのお金の損失が出てしまうから、絶対に開いているという確証を得られてからではないと現地には向かえない状態だったのだ。
・最終的にはカラハンテペの職員に開いているかどうか確認した
これだけ必死に聞き込みをした結果として、みんな閉まっていると言っているのだからやっぱり諦めるしかないだろうか。しかし数は少ないけれど、開いているという情報を持っている人もいることはいる。しかも開いていると教えてくれた人は政府機関の人だったり現地ツアーのおじさんだったりして、他の人よりは信頼できそうな印象だった。閉まっていると言っている人は、どことなく不確かな噂を語っているようにも見える。
最終的にぼくは原点に立ち返り「カラハンテペが開いているかどうかを聞くにはどこが最もふさわしいか」という問いかけに辿り着いた。それは間違いなくカラハンテペのオフィスだ。シャンルウルファの街の人は又聞きや噂で教えてくれているに過ぎないが、ここまで情報が混乱しているのだからもはやカラハンテペの職員に直接聞くしかないという結論が導かれた。
グーグルマップのカラハンテペのページには電話番号が記載されており(+905315191564)、ここにWhatsapp で次のようなメッセージを送ってみた。
Excuse me I came from Japan to see Karahantepe but some people say it’s closed now. Can you please tell me if it’s open or not?
返信が来るかどうかかなり不安だったが、ありがたいことに10分後に返信が来た。そこには驚くべき内容が書かれていた。
Hello, Karahantepe is open to visitors and there is no plans for it to close anytime soon.
I work in Karahantepe and I’m on the excavation team; you can trust me.
ええぇ!開いてる!開いてるって言ってる!!!!!しかもこの人はカラハンテペの職員だから、絶対に信頼できる!じゃあ今までシャンルウルファで閉まっているってみんなに言われたのは何だったの…マジで意味不明。どれだけその偽情報に振り回され、困惑し、絶望させられたことだろうか。そしてあのオンラインの嘘の投稿って一体…。ぼくはもはや信じられるのはこのカラハンテペの職員のみだと見定め、タクシーで現地へ向かうことにした。
・実際にカラハンテペへ向かうと、普通に開いていた
カラハンテペへ向かうためにはもはやタクシーしか手段がなかった。既述したようにぼくがシャンルウルファの街中でタクシー運転手にカラハンテペまで往復いくらか聞きまくったところ、みんな口を揃えて6000〜8500リラが相場だと回答した。
しかし驚くべきことに、シャンルウルファ考古学博物館の男性職員が電話して聞いてくれたところによると3000リラで行ってあげるよということだった。彼が言うタクシーの値段だけ相場の半額だったので、めちゃくちゃ半信半疑だったが本当に彼の紹介だと往復3000リラで行ってくれた。彼も「普通は6000リラほどかかるんだけど、俺が紹介してあげたから3000になるんだ」と翻訳機を使ってわざわざ教えてくれた。
えぇぇ一体どういう仕組みなん?彼もカラハンテペは閉まっているとぼくに教えた人間の一人だが(もちろん悪気がないのは知っている)、相場からかけ離れた激安タクシーを呼んでくれた点に関しては心の底から彼に感謝した。
そして結論としては、彼の3000リラタクシーで実際に現地へ向かうと、普通にカラハンテペは開いていた。そして他の観光客も普通に見学していた。屋根の修理のために閉鎖されているというのは、真っ赤な嘘だったのだ…!
・現地民だからとトルコ人を信じ過ぎず、自分自身で確認することの重要性
ぼくが今回の件から学んだことは、トルコ人ってあんまり信頼し過ぎない方がいいのではないかということだ。トルコ人って愛想がよくいつも笑顔で話しかけてくれるのでとても印象がいいのだが、質問すると何となくとか噂とかで不確かな情報を教えて来る確率が高いような気がした。
例えばマルディンではグーグルマップで検索すると長距離バスのバスステーションらしきものが2ヶ所あったのでどちらに行くべきか宿のおじさんに聞いたが、間違った方のバスステーションに行くように教えられた。たまたまぼくが前日に下見したので間違いに気が付いたが、当日に間違った方のバスステーションに向かっていたら長距離バスを逃していた可能性もあっただろう。それにしても自分の住んでいる街のバスステーションなんて間違えるだろうか。そして間違った場所を自分の宿に泊まっている客に教えるだろうか。
今回の件では本当に多くの人々に「カラハンテペは閉鎖中だ」と教えられ続けた。そしてそれは正反対の間違った情報だった。最終的には自分自身で必死に真実を見付け出して解決できたからよかったものの、生半可な気持ちならば彼らの言うことを信じてカラハンテペに行かないまま終わっただろう。ぼくのように情熱的且つ真剣に真理を追求する能力を持った人が多いとは到底思えないので、普通ならばカラハンテペを諦めてしまうに違いない。日本人のぼくがカラハンテペに行くことができる機会なんてマジで一生に一度しかない可能性が高いのだから、彼らのことを信じて本当は開いているカラハンテペに行かないまま終わったかと思うとゾッとする。
もちろん彼らに悪気など全くなく、外国人のぼくの質問に答えようと親身になってくれたので全ての人に感謝すべきだが、地元のトルコ人が言うのだからと彼らを信じ過ぎてしまうと、取り返しの付かない損失を被る結果になるかもしれない。本当なのかな?大丈夫かな?とちょっとでも違和感や不安に思う場面があったとするなら、絶対に自分自身で徹底的に調べた方がいいと思う。実際にぼくもそうやって今回のトルコ旅行を乗り越えてきている。しかし今回の件は、本当に疲れた。精も根も尽き果てた。
今回分かったことは政府機関Tourist information centerの英語を喋れる男性職員が、最も正確な情報を提供してくれる信頼に値する人物だったということだ。シャンルウルファのTourist information centerの位置情報はグーグルマップで以下の通り。
またこの記事を読んでいる今現在カラハンテペが開いているか閉まっているかどうか分からなくて困っている人は、カラハンテペ職員の電話番号(+905315191564)にWhatsapp経由などで連絡して質問するのが絶対に確実だと思う。これ以上に信頼できる連絡先はこの世にないはずなのだから。ちなみにぼくがカラハンテペを訪れたのは2026年10月9日だった。
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