ふたつの海

 

わたしのこころに鬱滞する灰白は
まさにあの日の海のいろ
このこころに住み着いてしまった海は
ロシヤへと砕けて消える

なぜこのようなところにいるのだろう
わたしの言葉は問いを反芻すれど
思い出すまでもないこと
肉体が自ずからやってきたくに

暗いところであります
陰鬱であります
うすら寒いであります
灰白であります

わたしのこころに鎮座し続けた
碧い王国の海を押しのけて
灰白の海が入り込み
いまでは共存しております

ああこれが運命なのだと
気がつくまでに時間がかかった
ふたつの海を担ってこそ
この命は揺らぎを放つのだと

 

 

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