ぼくが旅に出る理由7 〜魂の破滅〜

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絶望することなしに旅立つことはできない
あなたが怯えて動き出せずにいるのは
何もかもを失ったことがないから
守りたいと庇うものに価値がないことも知らずに

魂を滅ぼされることなしに飛翔することはできない
誰にも言えない悲しみに破滅を余儀なくされたなら
それはぼくたちが行くべき世界へと導かれるための合図
落ちてゆく氷の翼に弔いを捧げながら虚空に溶けよう

教えられることもなく突き進む情熱を
身のうちに携えていることに誰もが気づかない
羅針盤は碧く透明に研ぎ澄まされた聖域
あなたにしか読めない文字があなたを突き動かす

燃え盛る根源の炎は数え切れない悲しみの化身
揺るぎない核心の怒りは必死に生きざるを得ない身代り
もうこれ以上は生きられないと立ち尽くす水色の少年が
異人(まれびと)となって世界を焼き尽くす

なぜあの時に死ななかったのだろう
それはきっと深い過去に惜しみなく愛されていたから
見えない清流が深い森の底から定めを連れてくる
さぁ行こうと呼びかけるのは 島で出会ったいつかの少年

 

 

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