フリーランス医師が旅人系FIREを目指す!永遠に世界一周の旅ができる永久機関はいかにして実現可能か具体的に考察した
・人間の魂の難題について
・医師という職業と旅という魂の使命を融合させる難題について
・永遠に世界を旅する永久機関を作るという難題について
・フリーランス医師が旅人系FIREを目指す具体的な方法
目次
・人間の魂の難題について
人にはそれぞれに自分だけの誰にも言えないような魂の試練や難題を抱えている。それをひとつひとつ時には手探りのように、時には激しく突き進むように解決していくことが人生と言うのだろうか。しかも難題はひとつの人生にただひとつではなく、やっと終わったと思ったらすぐにまた次の難題が降り注ぐ。いつになったら問いかけは終わるのだろう。いつになったら苦悩せず安らかに暮らせるのだろう。いつまでも宿題が終わらない少年たちのように、ぼくたちは今日も誰にも見えない自分だけの計算式をただひたすらに解き続ける。
・医師という職業と旅という魂の使命を融合させる難題について
ぼくにとってのあるひとつの難題は、自分の職業と自分の魂の使命があまりに乖離しているという事実だった。すなわちいつの間にかなってしまった医師という職業と、自分の根源で燃え盛っている旅に出なければならないという魂の使命を、どのように和合させたらいいのか皆目見当がつかなかったのだ。ぼくは医師というのは病院で労働するしかないものだと思い込んでいたので、当然旅をするように医師として働くことは不可能だと思われた。誰に聞いても医師という職業と旅という行為を両立させながら生きることはできないと判断するだろう。実現不可能な途轍もない難題であるように思われたが、ぼくはどうにかしてその2つを組み合わせることはできないだろうかと常に試行錯誤し、挑戦や努力を怠ることがなかった。
医師になりたての初期研修医の時期には、大学病院に所属しながらも外の複数の市中病院の勤務を選択することで、医師として様々な場所で旅するように労働しようと試みた。その挑戦はなかなかの成功を収め、沖縄の大学病院に所属しながら何ヶ月も碧い海が美しい宮古島で過ごしたり、1ヶ月間日本最西端の離島・与那国島で暮らしたりして、100以上もの島が散らばる壮大な琉球諸島圏において医師として旅するように働くことができた。この初期研修医時代の成功により心はある程度満たされたものの、結局は所属する病院の激務に縛られているという感覚は抜け出せず、医師と旅の融合はこの辺りで限界かと考えた。
そこで今度は医師という職業と旅という魂の使命の関係を思い切って切り離し、潔く労働を中断し、医師として働いて貯めたお金で世界一周の旅に出ることにした。過去を悔やむことなく、未来を思い煩うことなく、今という一瞬一瞬にのみ焦点を当て、自分の根源に燃え盛る純粋な直感に従ってただひたすらに人生を突き進んだ時、その先で何が起こるのかそれを見届けようと思ったのだ。
インドネシア、台湾、シンガポール、ロシア、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、チェコ、ポーランド、ハンガリー、オーストリア、スイス、フランス、ベルギー、オランダ、イタリア、スペイン、タイ、カンボジア、ベトナム、ラオス、中国と2年間世界一周の旅は順調に進んだ。しかし中国横断の旅を終えた頃から世界中で新型コロナウイルス感染症が大流行し始めたので、ぼくの世界一周の旅は2年間で中断された。日本に閉じ込められたぼくは、これこそ日本という祖国を深める絶好の機会だと思い立ち、日本一周・車中泊の旅を決行した。岡山県、広島県、山口県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、長崎県、島根県、鳥取県、兵庫県、京都府、福井県、石川県、富山県、新潟県、山形県、秋田県、青森県、北海道と旅を継ぎ、最終目的地であり最北端の離島・礼文島に辿り着いた後は、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、長野県、岐阜県、山梨県、静岡県を巡った。
そして日本一周の旅を終えた頃、丁度いいタイミングで日本のコロナワクチン接種が開始された。貯金は残っていたもののまだ外国には出られそうもないし、日本も一周して見尽くしてしまった。これからどうしようかと思いあぐねていたところに突如として出現したコロナワクチンバイトという選択肢は、医師免許を所有しているぼくにとって非常に魅力的だった。コロナワクチンバイトをすれば世界中を大混乱に陥らせているコロナウイルスから人々を救う手助けができる上に、次の世界一周の旅の資金を効率よく調達することができる。考えれば考えるほどぼくにはコロナワクチンバイトをしないという選択肢はなかった。
コロナワクチンバイトをすることで、ぼくの「医師という職業と旅という魂の使命の融合させる」という実現不可能であるかのように思われた難題は、完全に解決できたように感じた。コロナワクチンバイトは自分の好きな時に日本全国自分の好きな場所で自由に行うことができ、まさに旅人であり医師であるぼくにとってこれ以上にないほどふさわしい働き方だった。たとえ医師であってもフリーランスという形で旅するように働くことができる方法を発明・発見したぼくはコロナワクチンバイトで働いても働いても疲れることがなく、むしろ楽しすぎるのでもっとやりたくてやりたくて仕方がないと思うようになってしまった。「天職」という言葉がもしあるのなら、それはぼくにとってのコロナワクチンバイトだと確信し、断言できるほどだった。
そのおかげで毎日毎日フリーランスの医師としてコロナワクチンバイトに勤しんでいたぼくは、世界一周と日本一周の旅を通してなくなりかけていた貯金を一気に短時間で効率よく回復させることができ、それどころか資産は何十倍にも膨れ上がった。楽しくて楽しくて仕方がないので労働しても全く疲れないのに巨額の富をもたらす、これこそが純粋な直感に導かれて出た世界一周の旅の結果として与えられた天職がもたらす福音なのだろうと感謝せずにはいられなかった。
・永遠に世界を旅する永久機関を作るという難題について
しかしひとつの難題が解決した途端に、すぐにまた次の新しい難題が襲いかかる。ぼくにとって医師という職業と旅という魂の使命を見事に合致させられたことは奇跡的な尊い出来事だったが、それでもなお課題は残ると思われた。それは旅という魂の使命が医師という労働からの収入に依存している限り、永遠に旅をすることはできないということだった。医師と旅を融合させたことによって旅するように医師として働くことは奇跡的に実現できたが、最後の最後に旅という魂の使命は医師という労働の助けを抜け出し、たったひとつのピュアな完全形態として独立しなければならないはずだった。「旅と労働の関係性を断ち切り、旅を労働から解脱させ、純粋に旅することのみによって永遠に旅が続けられるような永久機関の仕組みを作る」というのが、ぼくの魂に課せられた新たな難題だった。どう考えても実現不可能な無理難題を、今回はどのように解決していけばいいのだろうか。
まずひとつ思いつくのは、この旅ブログの存在だ。このブログ「ミズイロノタビ」では世界一周や日本一周の経験を言語化し、写真を掲載し、有益な記事に仕上げることで読者を集め、少しばかりの収益を得ている。しかし少しずつ着実に増え続けてはいるものの今のところ月に1万円ほどの収益であり、永遠に世界の旅を続けるには少し心もとない印象だ。コロナワクチンバイトによって作り上げた巨額の資産があるものの、世界一周の旅で資産を費やすスピードがブログの収益を確実に上回る現状では、何十年後かの資産の枯渇は目に見えている。ブログを書くことも楽しくて仕方がないぼくの天職のひとつなので継続し続け収益を増やすことは前提であるとしても、何か別の永久機関を生み出す必要があるだろう。
そこで着目すべきは今現在手元にある、コロナワクチンバイトで築き上げた財産だ。これを利用して永久にお金を生み出し続けることはできないだろうか。様々な方法が考えられるものの、ぼくが挑戦してみようと思ったのは高配当株だった。税引き後で配当利回り3%以上の高配当株を国内、国外問わず買い集めることによって、労働せずに世界を旅しているだけで自分がこれまで積み上げてきた財産が自動的に次の旅のためのお金を生み出してくれるだろう。この発想は今世間で流行しているFIRE(=Finantial Independent Retire Early=経済的自立+早期リタイア)の概念に近いものがある。まさにフリーランス医師が挑戦する世界一周の旅のためのFIREと言うべきだろうか。国内の高配当株に関しては自分で選定し、国外の高配当株に関してはSPYDとHDVなどのETFを購入していく。まずは1000万円を投資して、年間配当金30万円を目指す。慣れてきたら投資額をさらに増額し、年間配当金を可能な限り拡大させていく。
また投資初心者なのにいきなり全ての財産を高配当株にぶち込むのはリスクが大きすぎると感じ、ぼくは高配当株と同時にこれまでも行なってきた王道のインデックス投資信託の定額積立を継続させる方針とした。都合のいいことに2024年からは新NISAが始まり、新NISA内のインデックス積立投資で得られた利益は無期限で全て非課税にすることが可能だ。新NISAの投資可能額は積立投資枠+成長投資枠で合計1800万円。年間投資可能額は積立投資枠が120万円、成長投資枠が240万円だ。成長投資枠でもインデックス投資信託を購入可能なので、年間で最大360万円積立投資を行うことができる。つまり1800万円÷360万円で、最短で5年間で1800万円の新NISA限度額を埋めることが可能だ。未来は読めないことを前提として時の流れを味方につけるという観点から、積立投資開始は早ければ早いほどいいという原則に則って、ぼくは新NISAに最短の5年で1800万円の全額をぶち込む方針とした。購入予定なのは今現在も積立継続中のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)だ。1800万円のインデックス長期積立投資を非課税で早々に準備しておくことで、老後のお金の心配はほぼなくなるだろう。また”4%ルール”に則って新NISAを切り崩していくことで、資産を減らすことなく収入を得られる可能性も大いに期待できる。
・フリーランス医師が旅人系FIREを目指す具体的な方法
以上をまとめるとぼくの人生に課せられた次なる難題「永遠に世界一周の旅を継続させるための永久機関の仕組みを作る」に対する解決策は具体的に以下の通りとなる。
・2024年開始の新NISAに1800万円を5年間かけて最速でぶち込むことで老後のお金問題を消失させる。投資先は王道のインデックス投資信託であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)。
・国内&国外の高配当株に投資することで、老後ではなく今の自分のためのお金を生み出す。税引き後の配当利回り3%以上を目安に国内高配当株は自分で選定しオリジナルのポートフォリオを作成、国外高配当株はSPYDとHDYのETFを活用。まずは投資額1000万円、年間配当金30万円を目標とし、目標達成後は漸増させていく。
・以上3点を組み合わせることでフリーランス医師による世界一周系FIREを目指す。
・以上3点で余ったお金は現金として保持し、生活防衛資金の役割を課すと同時に、旅の資金に使ったり暴落時の買い増し資金として取り扱う。
もちろんこれは現段階の計画であり、コロナ禍で痛感したが未来は思いがけない出来事が起こるものなので、その都度柔軟に世界に順応しながらその時々で自分にとって最も相応しい道を歩むことを決断していきたい。
「永遠に世界一周の旅を継続する」という、一見すれば実現不可能に思える難題にさえ、直感と情熱がその方角へ向かって飛翔すべきだと指し示すなら、立ち向かい挑戦してみる価値は十分にある。医師という職業と旅する魂の使命の融合という、絶対に無理だと思われた難題さえ思いがけず解決できたのだから、もしかしたら次なる難題も魂の羅針盤に従えば解決できるかもしれない。
重要なのは人生に課せられた問題が難しければ難しいほど、実現不可能に思われれば思われるほど、解決しがいがあり燃え盛るように必死になって真剣に生き抜くことができるということだ。どうせ苦しみに満ちたこの世に生まれてきたのだから、たとえ誰に見えなかったとしても、到底解決困難であるように思える自分だけの特別な難題をひとり孤独に解き明かしていくのも悪くない。解き明かしたところで誰もふり向いてはくれないだろう。解決したところで誰も褒めてはくれないだろう。けれど人間ではない何者かが、自分だけの魂の通り道をただひたすらに開拓しているのを宙から眺めてくれていると感じる時、ぼくたちは人間というものの浅はかさと小ささに気が付く。他人や世の中のことなど、気にしてふり返っている暇はない。雨のように魂に降り注ぐ難題を必死に解決しているうちに、人間は燃え盛るようにして一生を終えるだろう。そして死んでもなお炎の根源だけは永遠に残存し、ぼくたちは一生を終えても新しい問題を聞くだろう。
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