安定した配当金を生み出し続ける高配当株の探し方と、IR BANKを使った企業分析の方法を徹底解説

(この記事には広告が含まれる場合があります)

 

安定した配当金を生み出し続ける高配当株の探し方と、IR BANKを使った企業分析の方法を徹底解説

・投資初心者が少額から高配当株に挑戦してみた
・リベ大の両学長のYouTube動画を見て高配当株の適切な選び方を勉強した
STEP1.高配当株リストを取得する
STEP2.IR BANKを使って過去の業績をチェック
STEP3.企業ホームページで現在の業績を見る
STEP4.まとめとして未来の業績を予想する
・IR BANKを利用して実際にKDDIの過去の企業分析をしてみる

・投資初心者が少額から高配当株に挑戦してみた

ぼくは大学時代からそんなに熱心ではないものの、数冊の本を読んでお金の勉強をしてきた。直感に従って他人と違った生き方をするにしても、安全性を重視して周囲と同じように慎ましく暮らすにしても、どちらにしてもお金の知識は必要不可欠だと感じたからだ。

そしてどのお金の本にも書いていたことは、将来お金に困らないためにインデックス投資で長期的に投資信託を積み立てることの重要性だった。投資信託とは数多くの株の詰め合わせパックを運用するということなので短期なら損する可能性があるものの、10年〜15年と長期的に毎月積み立てていけば、ドルコスト平均法の考え方によりほぼ確実にお金が増えていくということだった。ぼくはインデックス投資について、最初のお金の本で読んだ時には本当だろうかと疑わしく感じたが、後に読んだどのお金の本にもインデックス投資の重要性が主張されていたので、試しに少額からスタートしてみることにした。積み立てて今年で約4年目になるが、確かに投資信託のお金は着実に増え続けている。

長期の投資信託ではドルコスト平均法によって確実に得をするというのは本当か?

そして最近お金の勉強をしていて気になったのが、高配当株だ。高配当株とは一般的に配当利回り3%以上の銘柄を指すらしく、高配当株を持っていれば毎年安定的に配当金という名のお小遣いをもらえる完全なる不労所得だという。将来や未来のお金を増やすためにはインデックス投資の方がより確実ではあるものの、せっかく若くて健康で何でもできる今現在を生きているのだから、今の生活を犠牲にして老後にばかりお金を送り続けていても虚しさが残る。どうせならインデックス投資も継続して未来の生活にも備えつつ、高配当株に挑戦して現在を生きる自分自身にもお小遣いを生み出し、若くて健やかな今しかできないことにお金を使うことができたら最高だ。しかし慎重な性格のぼくは新しいことに挑戦するのが不安だったので、本当に少額ずつからで高配当株を始めてみることにした。

永遠に世界一周の旅を継続させるためにフリーランス医師が高配当株に挑戦してみた

国内の高配当株を買うためには一般的に100株以上を購入しなければならないので大きなお金が必要になるが、オンライン証券大手のSBI証券では1株以上100株以下の”単元未満株”を買えるので少額からの投資を始めるのに非常に便利だ。しかも単元未満株を購入する手数料も無料ということで、ぼくはSBI証券を使って国内の高配当株を少額から買ってみることに決めた。

 

 

・リベ大の両学長のYouTube動画を見て高配当株の適切な選び方を勉強した

しかし投資について全くの初心者のぼくが適切な国内高配当株を選択してきちんと購入できるのかどうか、全く自信がなかった。ただ単に配当利回りがいい銘柄を買えばいいだけなのか、そうでないのなら一体何を指標や基準として選べばいいのか、全くわからないので途方に暮れた。

そこでYouTubeでお金のことを何でも教えてくれるライオンさん(リベ大の両学長)の動画を参考にしてみることにした。ライオンさんの動画を見れば、自分がどのような点に着目して高配当株の銘柄を選べばいいのか一目瞭然だったのでとても役に立った。また高配当株の選定は非常に奥が深く、ただ単に配当利回りの高い銘柄を片っ端から買いまくればいいという単純なものではなかった上に、企業分析という複雑な作業が必要だということも学んだ。

この記事ではせっかく動画で高配当株の選び方を勉強した内容を忘れてしまわないように、忘れてしまっても何度でも再確認できように、自分なりに高配当株の選び方をまとめておこうと思う。

 

STEP1.高配当株リストを取得する

まず最初にやるべきことは、配当利回りの高い高配当株の一覧表を手に入れることだ。それはYahoo!ファイナンスの配当利回りというページで簡単に確認することができる。しかしこのページに出てきた配当利回りの高い銘柄を上から順に片っ端から買っていけばいいのかというと、そうではない。いくら今は配当利回りが高くても、将来に渡っていつまでも高配当を維持し続けられるかどうかわからないからだ。

ぼくたちが探すべき銘柄は、今現在も配当利回りがよくて且つ安定的にいつまでも高い配当金を出してくれそうな企業、さらには配当金が上がり続ける企業、そしてあわよくば長期的に株価も伸び続けてくれる企業だ。それを予想するためには、過去の企業分析が欠かせない。高配当株を選定する上で最も時間と労力を使うのは、この過去の企業分析だ。しかしそれも慣れれば5分ほどでできるようになるだろう。以下に優良な高配当株を選定するための企業分析の方法をまとめる。

 

STEP2.IR BANKを使って過去の業績をチェック

過去の企業分析のためには、IR BANKというホームページを利用する。まずはIR BANKにアクセスし、自分が調べたい目をつけた高配当株の銘柄の名前もしくは銘柄コードを、検索窓から検索する。そして銘柄TOPの企業名をクリック!さらには「決算」をクリック!このページこそがその企業の過去の業績、すなわちこれからも安定的に高配当を生み出してくれるかどうかを判断するための企業の健康状態をチェックするための超重要ページだ。このページ内では、主に重要な8項目をチェックする。その8項目とは以下の通りだ。

チェックすべき重要8項目
売上高
EPS
営業利益率
自己資本比率
営業活動によるCF
現金等
1株あたり配当金
配当性向

それぞれどのような点に注目すべきかを、以下にまとめる。

 

売上高(営業収益、収益)
売上高のチェックポイント
1.右肩上がりか
2.増減が激しすぎないか…毎年売り上げが激しく上がったり下がったりしているような業績が不安定な企業は、安定した配当金が払えない

 

EPS(1株あたり利益)

株式投資における最も重要な指標がこのEPS。

EPSのチェックポイント
右肩上がりになっているか…右肩上がりになっていればそれだけで企業経営は100点、逆に他の項目がいくら良くてもEPSが右肩下がりであれば実体が疑わしい

 

営業利益率

売上のうちどれくらいの割合が営業利益か。高ければ高いほど収益性が高い、すなわち儲かるビジネスをやっていることを意味する。業種によりバラつきはあるものの、平均は7%前後。

営業利益率のチェックポイント
10%以上なら優良
5%以下だと不満

 

自己資本比率

自分で用意したお金で企業経営しているのか、借金で企業経営しているのかがわかる。自己資本比率が大きければ大きいほど自分で用意したお金の割合が高いことを意味し、企業が簡単に倒産しないだろうと予想される。つまり自己資本比率の大きさは、企業が倒産しないかどうかの安全性をチェックするのに役立つ。

自己資本比率のチェックポイント
最低40%以上は欲しい
60%以上だと安心
80%以上だとかなり安心

 

営業活動によるCF(キャッシュフロー)

今年商売をして手元の現金がいくら増えたのかを示す。

営業活動によるCFのチェックポイント
1.毎年きっちり黒字か…過去10年で1年でも赤字があると要注意
2.長期的に増加傾向か

 

現金等

企業の究極的な目的は、現金を稼いで増やすこと。現金が多い企業は不景気が来ても乗り切れるし、チャンスがあれば大きな事業投資ができるし、配当や自社株買いなどで株主に還元できる。

現金等のチェックポイント
長期的に見て増えているか

 

1株あたり配当金

配当金はいくらかを示す超重要指標。

1株あたり配当金のチェックポイント
1.配当金の安定性…配当金が減ったり(減配)配当金が0円になったり(無配)していないか、2008年リーマンショックの時にどのような動きをしていたのかが重要
2.配当金の成長性…配当金が増えていっているかどうか

 

配当性向

今年の利益のうち何%を株主にキャッシュバックするか。企業が無理して配当金を出していないかチェックできる。

配当性向のチェックポイント
30〜50%が健全
70〜80%の配当性向を超えてくるとそろそろ今の配当金を出し続けるのは難しいかも、配当性向が高すぎる企業に多額の投資をしてはいけない

 

STEP3.企業ホームページで現在の業績を見る

過去の企業分析が終わったら、今度は現在の業績をチェック!「会社名 IR」で検索すると「決算プレゼン資料」を見ることによって最新の業績をわかりやすく確認できる。「決算プレゼン資料」ではここ3ヶ月の売上と利益、好調なビジネスや苦戦しているビジネスの詳細がわかる。

 

 

STEP4.まとめとして未来の業績を予想する

以上の過去の企業分析と現在の情報を踏まえて、その企業の未来に投資するか最終決定する。投資とは企業の未来にかける行為なので、いくら過去がよくても、現在がよくても、未来に期待できないのなら投資するのはナンセンスだ。具体的には社長のインタビュー動画や記事を読んだり、実際にその企業の商品を使ってみたり、競合他社について調べて業界の未来を予想したりすることが推奨される。持っているありとあらゆる知識と情報を総動員して、配当金を生み出し続けてくれると期待できる高配当株に自分の大切なお金を投資するかどうか最終決定しよう。

 

 

・IR BANKを利用して実際にKDDIの過去の企業分析をしてみる

最後に例として、IR BANKを利用したKDDIの過去の企業分析をしてみよう。

★KDDIの売上高、EPS、営業利益率の分析
売上高のチェックポイント
1.右肩上がりか
2.増減が激しすぎないか…毎年売り上げが激しく上がったり下がったりしているような業績が不安定な企業は、安定した配当金が払えない

KDDIの売上高(営業収益)…右肩上がりになっている。激しい増減もなく安定している。望ましい。

 

EPSのチェックポイント
右肩上がりになっているか…右肩上がりになっていればそれだけで企業経営は100点、逆に他の項目がいくら良くてもEPSが右肩下がりであれば実体が疑わしい

KDDIのEPS(1株あたり利益)…右肩上がりになっている。望ましい。

 

営業利益率のチェックポイント
10%以上なら優良
5%以下だと不満

KDDIの営業利益率…いずれの年でも10%を超えており、収益性の高い儲かるビジネスをしていることが示唆される。望ましい。

 

★KDDIの自己資本比率の分析
自己資本比率のチェックポイント
最低40%以上は欲しい
60%以上だと安心
80%以上だと極めて安心

KDDIの自己資本比率…いずれの年も40%を超えている。倒産の心配はあまりなさそう。

 

★KDDIの営業活動によるCF、現金等の分析
営業活動によるCFのチェックポイント
1.毎年きっちり黒字か…過去10年で1年でも赤字があると要注意
2.長期的に増加傾向か

KDDIの営業活動によるCF…赤字なし。長期的に増加傾向。望ましい。

 

現金等のチェックポイント
長期的に見て増えているか

KDDIの現金等…長期的に見て増えている。望ましい。

 

★KDDIの1株あたり配当金、配当性向の分析
1株あたり配当金のチェックポイント
1.配当金の安定性…配当金が減ったり(減配)配当金が0円になったり(無配)していないか、2008年リーマンショックの時にどのような動きをしていたのかが重要
2.配当金の成長性…配当金が増えていっているかどうか

KDDIの1株あたり配当金…減配、無配はなくむしろ安定して増え続けている連続増配。望ましい。

 

配当性向のチェックポイント
30〜50%が健全
70〜80%の配当性向を超えてくるとそろそろ今の配当金を出し続けるのは難しいかも、配当性向が高すぎる企業に多額の投資をしてはいけない

KDDIの配当性向…いずれの年においても50%以下で健全。配当性向が高すぎるということはない。望ましい。

 

☆KDDIの過去の企業分析まとめと結論

以上よりKDDIは優良な高配当株としての8要素を完全に網羅していた。配当利回りは3.5%ほどで税引き後は3%に届かないが(20.315%の税引き後3%の利回りを保つためには配当利回り3.77%が必要)、優良な高配当株としてこれほどまでに望ましい要素を兼ね備えている点は見逃せないので購入してみた。

 

 

にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ

 

関連記事