フリーランス医師が医学的知識ではなく法律的知識で人々を救った話 〜徹底的に自分のために生きた先に立ち現れるもの〜

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フリーランス医師が医学的知識ではなく法律的知識で人々を救った話 〜徹底的に自分のために生きた先に立ち現れるもの〜

・医師は医学の専門家であり、法律の専門家ではない
・大阪市は「労働基準法第26条」を守らず、1円も休業手当を支払ってくれなかった
・兵庫県案件の際は大阪市で得た法律的知識を利用して、スムーズに休業手当を請求できた
・東京都某市で適切な額の休業手当が支払われずに多くの看護師が悩んでいた一例
・ぼくの「労働基準法第26条」の知識が多くの看護師を救った
・徹底的に自分のためにと努力したことは、やがて他人を救うことへと繋がる
・医師が医学的知識ではなく法律的知識で人々を救ったのは、新鮮な経験だった

・医師は医学の専門家であり、法律の専門家ではない

ぼくは今どこの病院にも組織にも属さないフリーランスの医師として、日本各地でコロナワクチンのスポットバイトのみをしながら生計を立てている。医師というのは医学の専門家なので、当然医学に関しては他の人々よりも遥かに多くの的確な知識を持っているが、医学以外のことに関しては人それぞれ知識量が異なってくるだろう。

ぼくがフリーランスの医師として働いて痛感したことは、自分には法律の知識が全くないということだった。当然弁護士でもないし法学部を出たわけでもないので、法律的知識なんて持ち合わせていなくても当然かもしれないが、日本が法律に支配されている法治国家である以上、自分達が生きていく上でのルールである法律についてあまりにも無知であるということは、人生の中でもしかしたら大きな損失を被る場合もあるのではないかと、ぼくはコロナワクチンバイトをしていて思い知らされた。

 

 

・大阪市は「労働基準法第26条」を守らず、1円も休業手当を支払ってくれなかった

ぼくが最初に法律的知識の重要性を感じたのは、大阪市に既に確定されたコロナワクチンバイトのシフトを直前で強制的に7日間キャンセルさせられた場面だった。ぼくはもちろん勤務が確定していたので他の予定を入れることなく大阪市のコロナワクチンバイトのためにその日程を確保していたのだが、勤務1日前になって明日は来なくていいと急に言われ、しかも1円の休業手当も支払われないということだったので、人の世とはそれほどまでに世知辛いものなのかと衝撃を受けた。

しかしあまりにもおかしいのではないかと大きな違和感を抱いたのでインターネット上でいろいろ調べてみると、大阪市は「労働基準法第26条」に明確に違反していることがわかってきた。「労働基準法第26条」では以下のように休業手当について定められている。

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。

つまりバイトであろうが何であろうが、勤務が確定していたのに直前で勝手にシフトカットした場合には、雇い主は休業手当として本来出すはずだった給料の6割を支払わなければならないと、きちんと労働基準法で定められていたのだ。しかしこれは当然のことでこのように休業手当についてきちんと法律で定められていなかったとたら、雇い主は無料で自由に従業員のシフトカットをし放題となり、そのお給料によって生活を立てていた従業員は困惑し社会秩序は滅茶苦茶になってしまうだろう。大阪市のように1円も休業手当を支払わずに無料で身勝手に従業員をシフトカットするというような悪質な手立てが横行しないように、「労働基準法第26条」はきちんと働く者たちを守ってくれているのだ。ぼくはこの「労働基準法第26条」の知識を用いて、法律的かつ論理的に労働基準監督署へ相談することができた。

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・兵庫県案件の際は大阪市で得た法律的知識を利用して、スムーズに休業手当を請求できた

「労働基準法第26条」がしっかりと守られず、勤務が確定した後のシフトカットであるにも関わらずきちんと休業手当を支払わないというコロナワクチンバイトの事例はたまに発生するので要注意だ。これは雇用主が法律を熟知していないということなのだろうか。それとも医師や医療者はどうせ法律のことなんて知らないから明らかな違法行為を行なってもどうせわからないから泣き寝入りするだろうと舐められているのだろうか。

次に直前のシフトカットで休業手当を支払わないと言ってきたのは兵庫県西宮案件(運営は医療法人社団 泉会、仲介は株式会社CUC)だった。しかしぼくは大阪市の件で「労働基準法第26条」の知識を既に手に入れていたので、今度は一から調べることなくスムーズに休業手当が支払われないことの違法性を論理的に主張することができた。その結果、きちんと休業手当を支払うという連絡が来たので安堵した。大阪市案件において自分の給料を守るためにきちんと学んで得た「労働基準法第26条」の知識は、その後の人生でもしっかりと自分自身を守護してくれるのだと実感した瞬間だった。

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・東京都某市で適切な額の休業手当が支払われずに多くの看護師が悩んでいた一例

自分を守るために得た「労働基準法第26条」の知識が、他人のことさえ守る結果になると気づいたのは最近になってからだった。

ぼくは東京のコロナワクチンバイトに行きまくりすぎたせいか、どこの会場へ行っても「お久しぶりです!」「また会いましたね!」などと看護師やスタッフや医師に言われるので、関西人なのにもはや東京にすっかり馴染んでしまったかのようだった。そんな中で行きつけの東京都某市の案件に勤務していた際、あまりにも接種者が来ないので仲良しの看護師さん達と会話していると、彼女達は何やら悩みを持っているようだった。詳しく聞いてみると、接種会場が縮小する影響で大量の看護師さんがコロナワクチンバイトをシフトカットされたという。休業手当は出ることには出るが、その額は5000円と10000円で固定されており、本来支払われるはずだった給与の6割には全く届いていないような状況だ。しかも日によってとか人によって5000円か10000円かが変わるらしく、その判断基準は全く謎であり、不平不満が絶えないということだった。

彼女達はただ泣き寝入りをするしかないと感じており、ぼくのように違和感を持って調べたり勉強したりして、法律的知識という結論へと辿り着いた人は皆無のようだった。そこでぼくはその状況から救い出すために、大阪市や兵庫県案件で実際に利用することができた実用的な「労働基準法第26条」の知識を彼女達と共有し、法理的には絶対に6割もらえるんだから泣き寝入りせずにきちんと法的に定められている額の休養手当を支払うように主張すべきだとアドバイスした。看護師達は熱心にそれを聞き入れ、実際に行動を起こそうと決意を固めていた。ぼくが彼女達にしたアドバイスは以下の通り。

法律に則った論理的な主張を展開すべき。「労働基準法第26条」という具体的な法律名を出すことで説得力は高まる。

もしも相手が聞き入れる様子がないようなら「労働基準監督署に相談するつもりがある」というワードを出すと非常に効果的。

聞き入れられなければ実際に労働基準監督署へ相談しに行く度胸と行動力も必要。

 

・ぼくの「労働基準法第26条」の知識が多くの看護師を救った

そのような出来事があってからしばらくしてそんなことが起こったことも忘れていたが、たまたま別の会場でその時の看護師さんと偶然会って、いきなり「先生にはものすごく感謝している!」と言われた。理由を聞くとぼくが教えた法律的知識とアドバイスのおかげで、きちんと「労働基準法第26条」に則った本来の給与の6割がきちんと支払われるようになったのだという。しかも訴えた看護師本人だけではなく、シフトカットされた看護師全員がきちんと6割支払ってもらえることになったからみんながぼくに感謝しているという話だった。

 

 

・徹底的に自分のためにと努力したことは、やがて他人を救うことへと繋がる

ぼくはお役に立ててなりよりと思う一方で、これはとても不思議なことだと感じられた。なぜなら「労働基準法第26条」は本来自分のために、すなわち自分の生活や自分のお金や自分の利益をしっかりと守り抜くために習得した知識だったのに、そのような徹底的に自分のためだと思われた知識さえ、巡り巡ってやがては他人すら救うという結果に繋がったからだ。「情けは人のためならず」というのは、他人に優しくすることはやがて自分のためになるという教訓を伝える日本の諺だが、ぼくの今回の事例はまさにその逆バージョンだと言えるだろう。自分のためにと一生懸命にやったことが、やがては他人を救うことになったのだ。

世の中には自分のために生きることはよくないことで、他人のために生きることこそ模範的だという倫理観で溢れている。しかし本当にそうなのだろうか。自分のために生きるということも他人のために生きるということも「1人の人間を大切に思いながら生きる」という観点から見れば全く同じ生き様ではないだろうか。ましてや今回の事例のように、究極的に自分のために行動を起こしたことが、廻り廻ってたくさんの他人を救うということだってあり得る。

「自分のために生きる」とか「他人のために生きる」とか、人間というものはやたらと自分と他人というものを分け隔てることに熱心になりすぎ、それが生きる上での愚かな迷妄を引き起こしている原因になっているのではないだろうか。自分というものを究極的に追究すれば、やがては他人というものが出現する。他人のためになればなるほど、知らない間に自分が満たされているということに気が付く。自分と他人というものの境界線は実は曖昧模糊であり、自分は他人でもあり、他人は自分でもあり、自分は他人にもなれ、他人は自分にもなれ、真理は混沌の中で同一へと帰着するのではないだろうか。ぼくたちは自分とか他人とかいう言葉や概念に惑わされずに、ただ直感や感性の燃え盛るままに生命の核心を突き進むべきではないだろうか。

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・医師が医学的知識ではなく法律的知識で人々を救ったのは、新鮮な経験だった

またもう一つ不思議に思ったことは、ぼくが弁護士や法律の専門家でもないのに法律によって人の悩みを解決したという事実だった。医師なのだから医学的知識で人々を救ったことは数多くあるけれど、法律的知識で人々を救ったのは人生で初めてだったので新鮮だった。しかしどのような職種であろうとも、人よりも多く知識を身につけた者が知識を身につけていない者へと貴重な知識を分け合い、お互いに助け合ってこの世の苦海を共に渡り歩いていくというのは人間社会のあるべき姿だと思われた。そしてこのような興味深い経験ができたのも、フリーランスの医師として病院や組織に属するよりもはるかに無骨に社会システムと接触し、共に労働する人々と建前ではなくより親密にコミュニケーションを交わすことができたからだと感じられた。

 

 

・他人の役に立ちたいという純粋な気持ちが、やがて自分の利益になったという体験談はこちら!

今回の記事では、徹底的に自分のために生きることが多くの他人を救済できるという体験談を書いた。そして以下の記事ではその逆に、何の見返りもなく他人を助けたいという純粋な思いが、やがて自分の利益へと繋がった体験談を書いた。自分のためにと思って生きればそれは他人のためとなり、他人のためと思って生きればそれは自分を満たす結果へと導かれるようだ。

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