木の根や崖をよじ登る大冒険!断崖絶壁にそびえ立つ三徳山三佛寺投入堂までの参道は絶景と危険だらけだった

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こりゃ死亡事故出るわ!と心から納得してしまった投入堂への参道!!!!!

木の根や崖をよじ登る大冒険!断崖絶壁にそびえ立つ三徳山三佛寺投入堂までの参道は絶景と危険だらけだった

・ぼくの「日本海沿いを北上する旅」+「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅
・一人では入場不可など他にはなく厳しい決まりごとの多かった三徳山三佛寺投入堂
・三徳山三佛寺投入堂を訪れるためには2つの受付所を通り抜ける必要がある
・木の根や崖をよじ登っていく大冒険の投入堂までの参道
・「文殊堂」と「地蔵堂」から見える壮大な山脈の絶景!
・断崖絶壁に建てられた美しき投入堂は最後まで予想外だらけ!
・往復の所要時間は3時間半もかかってしまった!
・日本の山岳信仰は心の奥底で繋がっている

・ぼくの「日本海沿いを北上する旅」+「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅

こんにちは!世界一周+日本一周の旅を続けている水色です。

ぼくは今までの人生で日本海沿いの地域をほとんど旅したことがなかったので、新型コロナウイルス感染拡大の影響で外国にも行けず旅人としてはこのまま日本を深めるしかないという絶好の機会に、日本海沿いを北上する車中泊の旅を決行した!

岡山県、広島県、山口県、佐賀県、長崎県、福岡県、大分県、熊本県、島根県、鳥取県、兵庫県、京都府、福井県、石川県、富山県、新潟県、山形県、秋田県、青森県、フェリーに車ごと乗り込んで北海道函館まで渡り、そのまま北海道の最北の離島、礼文島の澄海岬を「日本海沿いを北上する旅」の最終目的地とした。

そのまま北海道をぐるっと一周し、再びフェリーに乗って青森県へ!青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、長野県、岐阜県、山梨県、静岡県と「太平洋沿いを南下する旅」を完遂した。

結果的にぼくは7月〜11月までの間ほぼ4ヶ月かけて「日本海沿いを北上する旅」「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅を達成したことになる。この旅ブログ「ミズイロノタビ」では、あまりに感動的で素晴らしすぎた日本一周の旅の一部始終を公開しようと思う。

 

 

・一人では入場不可など他にはなく厳しい決まりごとの多かった三徳山三佛寺投入堂

「日本海沿いを北上する旅」の途中で、ぼくは鳥取県の三徳山三佛寺投入堂を訪れた。あの有名な断崖絶壁にへばりつく投入堂の絶景をぜひこの目で眺めてみたかったからだ。しかし何の下調べもせずに訪れてしまったために、ここが日本一危険な国宝だということも、死亡事故が起こるほど険しい参拝路だということも全く知らなかった。しかもその危険さゆえに、なんと一人では入場不可能で必ず2人以上で訪れなければならないと決まっているというから、一人旅で訪れたぼくは困ってしまった。やっとの思いで同じ境遇のOさんを見つけ出し、”旅は道連れ世は情け”的な感じで一緒に行くことになった。

一人で訪れる人は入場拒否されるお寺!鳥取県の三徳山三佛寺投入堂を参拝するために一人旅のぼくがとった方法とは

 

また一人で入場してはいけないという以外に、三徳山三佛寺投入堂には様々な厳しい決まりごとがあったので注意が必要だった。特に靴に関しては厳しく、ぼくは自分のサンダルを脱ぎ捨ててなんとわらじを履いて道中を行くように命じられた。人生で初めてのわらじを履いて、ぼくは死ぬほど険しく危険だという三徳山三佛寺投入堂までの道のりをOさんと進んでいった。

 

日本一危険な国宝!鳥取県「投入堂」の服装、営業時間、所要時間、人数制限、入場料、わらじ料金、登山の注意点まで徹底解説

 

三徳山三佛寺投入堂を訪れるためには2つの受付所を通り抜ける必要がある

 

三徳山三佛寺投入堂を訪れるためには2つの受付所を通り抜ける必要があった。まず参詣受付所できちんと2人以上で来ているか、服装はきちんとしているかをチェックされる。

 

 

その後はしばらく参道を歩き、途中には三徳山三佛寺投入堂の歴史や美術を知ることができる「三徳山宝物殿」もあり勉強になった。途中に自動販売機もあり、ありがたいことにOさんが500mlのお茶を買ってくれた。途中に水を手に入れられる場所はないので持っていない人は絶対にこの自動販売機で水分を調達した方がいいだろう。

 

その後は三佛寺の本堂をお参りした後に、登山受付所までたどり着く。ここではわらじを買ったり、輪袈裟を貸してもらったり、入山の確認の名前を書いたり(山を下りてきた際もここに名前を記入する)、靴箱に自分の靴を置いて預かってもらったりなどして、やっと投入堂への登山へ出発することができた。死亡事故も起こるほど危険な参拝路なんて、一体どんな恐ろしい道がぼくたちを待っているのだろうか!

 

・木の根や崖をよじ登っていく大冒険の投入堂までの参道

まさに死亡事故が起きても不思議じゃないよなぁという危険な道のりが、ぼくとOさんの前に待ち構えていた!本当にこれってお寺参りの道なの?!と疑ってしまいたくなるほどの危険極まりない急斜面の連続だった!

 

まずぼくたちの目の前に現れたのは立ちはだかる巨大な木の根!まさかのこの木の根をよじ登って乗り越えていかないと投入堂にはたどり着けないという。写真だと伝わりにくいがこの木の根、完全に垂直な「壁」!動物のように足と手をフル活用し、木の根の都合のよい部分にそれぞれの四肢を踏みしめながら登ってゆく。普通にお寺参りに来ただけのはずだったのになんだってこんな目に…!!!

 

 

立ちはだかるのは木の根だけではなく、急斜面に敷かれた石の壁も乗り越えていく!まさにこのときわらじのありがたさに気が付いた。わらじは滑らかな石の上でも全然滑らないし、軽くて丈夫で山登りするのにとても快適だった。わらじを発明した古代日本人の人偉い!

 

 

さっき木の根を越えて来たはずなのに、また木の根の壁!!!ここら辺からもはや心が諦め始め、この過酷な参道をまるで冒険のように楽しむという少年の心が芽生え始めた。なんだか天然のアスレチックみたいで楽しい!!!

 

 

ぼくがいつも不思議に思う、巡礼路に必ずある「積み石」。なぜ巡礼の道では、人は石を積み上げるのだろう。これは日本だけの文化ではなく、中国の秘境でも、イタリアのアマルフィでも、スペイン巡礼でも見られた現象だった。なぜ人は巡礼の道に、石を積み上げるのだろうか。」

 

 

ただでさえ急斜面だらけで大変な参道なのに、木が倒れてぼくたちの行く道を塞いでいたりする。もちろん乗り越えて行く他はない!!!

 

「クサリ坂」ではあまりに急斜面なので、鎖を掴みながら天然の壁を登っていく。もはや寺参りに来たことなんか忘れて、完全にジャングルに迷い込んだみたいになって来た!

 

・「文殊堂」と「地蔵堂」から見える壮大な山脈の絶景!

 

過酷な「クサリ坂」を登った先にある「文殊堂」はまさに参道随一の絶景スポットだった!!!あたり一面の壮大な山脈が一気に見渡せる爽やかな場所!しかしこの文殊堂も崖の上に作られており、一体どうやって作ったのかものすごく気になる。渡り廊下からの山脈の光景は絶景なのだが、人が落ちないための柵もなくまさに生死の狭間にいるようなスリリング絶景スポットだった!高所恐怖症の人は結構大変かも。次に見えてくる「地蔵堂」も同じ作りでスリリングな絶景スポットだった!ともに室町時代建立で国の重要文化財に指定されている。

 

 

続いてお寺の鐘が出現し、あぁそういえばお寺参りをしていたのだと思い出さされる。しかし通常のお寺参りとは全く異なりもはや大冒険なのでそんなことすっかり忘れていたのだった!

 

最後に出現するのは納骨堂!平安時代に建立されたと伝えられ、これも国の重要文化財に指定されている。この横から洞窟をくぐり抜けて、やっとの思いで投入堂までたどり着いた!!!

 

・断崖絶壁に建てられた美しき投入堂は最後まで予想外だらけ!

 

最初見たときの感動「お〜思ってたのと全然違う〜!!!!!」最後の最後まで予想を裏切り続ける三徳山三佛寺投入堂!ぼくが思ってたのと全然違った!美しい姿をした投入堂ははるか彼方の崖にへばりついて存在していた!ぼくは実際にあの建物の中に入ってお参りできると思っていたのだが、投入堂は遠くから綺麗だな〜と眺めるための絶景スポットだったようだ!あんな崖にへばりついた寺院にどうやって入れるのだろうと訪れる前はワクワクしていたが、何のことはないまさに見た目通り入ることはできないのだった!

 

 

本当に神聖で美しいものにはなかなか触れることさえできないのだとその身をもって教えてくれた三徳山三佛寺投入堂は、平安時代後期に建てられた国宝!平安時代にこんな崖の急斜面にあんな立派なお堂を建てられたなんて信じられない!ぼくたちが思っているよりも、昔の人は技術も知識も能力もあったようだ。でなければあんなに見事で美しいお堂を、断崖絶壁にへばりつくように作れるはずがない。

 

ぼくは断崖絶壁の投入堂の絶景を目の当たりにして、またひとつ日本という国の美しい風景を見つけることができたと心が満たされる思いだった。そしてここまで来られたのも初対面であるにも関わらず一緒に仲良く参拝してくれたOさんがいたからこそだと感謝した。Oさんとは道中で様々な内容の会話に花を咲かせ、まさに「日本海沿いを北上する旅」の中でも最も忘れられない旅の思い出のひとつとなった。だってその日の朝までは全然知らなかった人と絶景を見るために危険な参道を大冒険して仲良くなるなんて、絶対にこの先の人生でも起こりようもない運命だと感じた。人の縁というものは本当にどこで繋がっていくのかわからない。三徳山三佛寺投入堂はただ単に絶景だけではなく、不思議な人の縁をもたらしてくれる聖地だったのだ。

 

 

・往復の所要時間は3時間半もかかってしまった!

帰りは危険な斜面を下っていくばかりだったので、来るときよりもさらに細心の注意が必要だった。それでもなんとか登山受付所までたどり着いた。所要時間は3時間半!案内の看板には1時間半〜2時間しかかからないと書いていたけれど本当だろうか?ぼくたちは数々の絶景のあまり、かなり時間をかけて参拝してしまっていたらしかった。

 

 

・日本の山岳信仰は心の奥底で繋がっている

ぼくが心に残っているのは、鳥取県のここでも紀伊山脈における山岳宗教の象徴である役行者が祀られていたことだった。役行者は全国各地で崇拝され、厳しい山岳修行の導きとなっているのだと知った。「文殊堂」や「地蔵堂」からの山脈の絶景も、ぼくは”紀伊山脈車中泊の旅”で見た紀伊山脈の絶景を思い出していた。日本中の山岳宗教の心の風景というものは、この国の民族の精神の底で繋がっているのかもしれない。

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