〜天空〜
天の瞳はふたつではない 天の瞳は無数にある それがこの地球上に散りばめられて 人の手の届かぬ異郷に隠されている ぼくたちは見つけるだろうか 秘密という氷に見定められた記憶を ぼくたちはゆるされ…
天の瞳はふたつではない 天の瞳は無数にある それがこの地球上に散りばめられて 人の手の届かぬ異郷に隠されている ぼくたちは見つけるだろうか 秘密という氷に見定められた記憶を ぼくたちはゆるされ…
ラオスの美しい布 本当はいくらするの インターネットさえも教えない 美しさの値段がわからない あらゆるものに値札がついて それを受け取るだけの人生ならば どれほど楽だったことでしょう 美しさの…
いつも今日が最後かもしれないと 共にいる時間を慈しんでください また明日も共に生きることができると ないがしろに時を急がないでください 毎日がきっと最後の日 この世の誰一人として 旅立ちの日を…
名を忘れて生きてみたい 日を忘れて生きてみたい 時を忘れて生きてみたい 性を忘れて生きてみたい 国を忘れて生きてみたい 血を忘れて生きてみたい 人を忘れて生きてみたい ただそんな風に 旅するよ…
遠い過去に海に包まれた幻影が わたしにも聞こえる あなたにも聞こえますか わたしの海とあなたの海はつながる 関わらないように見えるものたちが 根の底で結ばれている 巡り会うはずもない心の粒が …
ぼくはやっとたどり着いた 自分自身でも忘れていた どこにたどり着きたいかなんて 知らないままに命を進めた すべての人がぼくを見つめてくれる すべての人がぼくを愛してくれる はるか遠くの美しき桃…
世界のあらゆる道が 巡礼の道だというのなら ぼくたちの旅は終わらない 祈りを絶やすことはできない どこからどこまでが心で どこからどこまでが祈りか 何から何までが生命で 何から何…
たとえすべての人間が おまえひとりの悲しみさえ担わなくても おまえはすべての人間の 悲しみを背負う翼であれ たとえ世界のすべてが おまえを無視して見向きもしなくとも せめておまえだけは世界の片…
「南」という言葉に 導かれるように心は旅立つ 「南」という言葉に 宿る羅針盤を心は読み解く フランスという国に 特別惹かれる思いはなかった 「南」フランスという文字を見たとき どうしても訪れた…
平野の穏やかな水を憎んでいた 安らかな時を嘆いていた もっともっと胸に迫り来る鼓動を もっともっと差し迫る激流を 人間はいつしか安寧を求めて 山脈を退き平野に群がる あらゆる都会は平野の中の砂…