巡礼の荒野
少年が絶対的な存在を生きるとき 彼はまだ巡礼の道に気づかない 燃えさかる一瞬の炎を貫き通して 広さのない点でしか世界を見出せない あちらからこちらへと渡るからこそ はるかなる巡礼の道は示される…
ミズイロノコトバ少年が絶対的な存在を生きるとき 彼はまだ巡礼の道に気づかない 燃えさかる一瞬の炎を貫き通して 広さのない点でしか世界を見出せない あちらからこちらへと渡るからこそ はるかなる巡礼の道は示される…
ミズイロノコトバ誰にも気付かれないように 旅の支度は始められる どこへ行くかと問われないために いつ帰るかと聞かれないために 旅立ちを知らせる風の住処を 自分自身でも知りはしない いつでも飛翔を遂げられるよう…
ミズイロノコトバ祖国も異国もこの地で混じり合う 誰がこの地を祖国と名付けたのだろう わたしの祖国はどこにもありはせず はるかなる異郷だけが瞳に映される 異国を彷徨えばわたしは異物だと 開き直って人を慈しむこと…
日本/Japan異国に祖国の面影の風が吹き 祖国がはるかなる異国と感じられる時 ぼくたちの心に矛盾は花開き 新たなる旅立ちの日を知る かつて訪れたこともない異国で 胸の中に広がる懐かしき思い 故郷のすぐそばに…
日本/Japan誰も旅したことのない国なんてない 誰も眺めたことのない風景なんてない 誰も語ったことのない言葉なんてない 誰も思いついたことのない考えなんてない それでもぼくたちは思い上がり 自らの旅は特別な…
ミズイロノコトバぼくがバリ島に生まれていたなら ヒンドゥーの神々に慣れ親しみ ぼくがスペインに生まれていたなら 日曜日に美しい教会を訪ねただろう ぼくがブータンに生まれていたなら 天空の中の輪廻転生を心より信…
イラン/Iran鏡であるのに姿が見えない わたしは異国に立ちすくむ 砕かれた鏡に映し出されるのは 見まごうことなき真理の岸辺 わたしがわたしであろうとして 多くの人を傷つけた わたしがあなたになろうとして 見…
ミズイロノコトバ炎の中に手を入れる少年のように たとえ肉体を滅ぼされても 世界へと対峙するPassionを持ちたい ぼくたちはまだ おそれを知らずにいる 恐ろしいものも 危ないものも 美しいものも 尊いものも…
ミズイロノコトバ俗世にあっては真理の光が 霞み見えにくくなるというのなら わたしは人の世を離れよう おそれを知らぬ獣のように 滞り立ち止まる淀みが この精神を支配するというのなら わたしは激流を創り出そう 傷…
ミズイロノコトバ旅立ちの日の心を 人はすぐ忘れてしまう 旅立ちの日の光を つかもうとして逃してしまう どこにでもあふれていたものを 手放しながら命は進む いつにでも触れられたものを 通り抜けて先を急ぐ 時は濁…