トン族の鼓楼、これまでに見たことのない建築で美しい!!!
仁、義、礼、智、信!貴州省トン族の肇興村(肇興侗寨)で珍しい5つの鼓楼を巡ってみた
・ミャオ族の西江千戸苗寨からトン族の村肇興村(肇興侗寨)へ移動
・トン族の肇興村(肇興侗寨)はお祝いで賑やか
・トン族独特の美しい建築物、鼓楼
・肇興村(肇興侗寨)には5つの鼓楼が存在している
・この中国の旅初の石敢當の発見
目次
・ミャオ族の西江千戸苗寨からトン族の村肇興村(肇興侗寨)へ移動
ミャオ族最大の村・西江千戸苗寨の旅を終え、同じく中国貴州省の少数民族トン族の代表的な村肇興村(肇興侗寨)へと向かった。
西江千戸苗寨から肇興村(肇興侗寨)までの移動の情報がインターネット上になく、地元の人に中国語で聞きながらバスを乗り継ぎ乗り継ぎやっとの思いでたどり着いたら、思いの外時間もお金もかかってしまい、この移動方法は失敗だったと反省した。おそらく電車がベストな移動方法だったようだ。
中国貴州省の移動で大失敗!ミャオ族の西江千戸苗寨からトン族の肇興村(肇興侗寨)までの移動はバスじゃなくて電車で行くべきだった
・トン族の肇興村(肇興侗寨)はお祝いで賑やか
トン族の肇興村(肇興侗寨)はミャオ族の西江千戸苗寨に比べてそんなに観光地化されているというわけでもなく、人も少なく、静かで、穏やかに過ごしやすい感じのする村だった。ぼくはここに、西江千戸苗寨と同じく3泊することに決めた。
肇興村(肇興侗寨)に到着した日の夜には、何かお祝いごとがあったらしく、村の中心では爆竹が鳴り響き、花火が打ち上がり、男たちは独自の長細い笛のような楽器(芒筒蘆笙)を吹き鳴らして村は盛り上がっていた。
・トン族独特の美しい建築物、鼓楼
トン族の村で特徴的なものは、なんと言っても村にそれぞれひとつあるという独特な建築物・鼓楼の存在だ。鼓楼は夜の黄金色に光り輝くその姿を見れば東南アジアの仏教圏に戻ってきたのかと勘違いしてしまいそうになるが、昼間に見てみるとその親しみ深い独特な木造建築は、今まで世界でまったく見たことのない中国の少数民族に特徴的な建築物だと理解することができる。
鼓楼は主に、ぼくが見る限りでは男たちの集会に使われているような印象だった。鼓楼の下ではいつも老齢の男性たちが寄り集まっており、テレビを見たりして過ごし暇つぶしの団欒のような様子もある。
・肇興村(肇興侗寨)には5つの鼓楼が存在している
普通この立派な木造建築である鼓楼はひとつの村にひとつなのだが、なんと今回訪れた肇興村(肇興侗寨)ではひとつの村に5つの鼓楼があることで有名だ。なんでも肇興村(肇興侗寨)は5つのグループで構成されているらしくそれぞれ「仁」「義」「礼」「智」「信」と名付けられているらしい。そしてそのグループごとにひとつの鼓楼が割り当てられているそうだ。なんだかゲームの中の世界のようでワクワクしないだろうか。
ぼくは早速、肇興村(肇興侗寨)の中の5つの鼓楼を探し求めて肇興村(肇興侗寨)内を散策した。5つの鼓楼はそれぞれ割と近くにあり、5つをすべて回るのにそれほどの労力も時間も必要なかった。
信の鼓楼
智の鼓楼
義の鼓楼
礼の鼓楼
仁の鼓楼
それぞれにトン族の男たちが寄り合い団欒していた。鼓楼のそばには立派な木製の橋がかかっていることも多くそれも合わせて見応えがある。橋にはいつも龍が乗せられているのは、やはり龍=蛇=雨や水と関係があるからだろうか。どの鼓楼も黄金色に輝く夜の景色も格段に美しかったが、礼の鼓楼のみ、ライトアップされてなかった。何か理由でもあるのだろうか。
・この中国の旅初の石敢當の発見
歩いていると、沖縄で多数目撃される魔除けの石敢當を見つけて感動した。石敢當が中国由来だというのは知ってはいたが、この中国の旅初の石敢當だった、中国からはるか海を超えて、沖縄まで文化は繋がっているのだと実感させられた。ぼくは独立し孤立した存在として、中国大陸を旅していたわけではなかったのだとわかった瞬間、この生命が勇気付けられたような気がした。