いやいや美しすぎやろ金門島!!!!!
美しすぎる伝統的古民家!台湾・金門島のオレンジ色の古民家とモザイクはここだけの特別な風景
・金門島古民家の世界でここにしかない風景
・金門島は自転車で一周することが可能
・金門島の古民家は美しいオレンジ色
・金門島の伝統的で美しいものを保つ心と多神教の風
・金門島古民家の世界でここにしかない風景
中国大陸福建省廈門からフェリーに乗って、台湾の離島金門島までやって来た。金門島の港からバスに乗って宿に着くまでは、普通に現代的な建物が立ち並ぶごくありふれた町並みのように見えた。金門島ってどんなところかわからないけれど、意外と普通の風景だなという第一印象だ。
しかしこの第一印象は、全くの誤りであったことに後から気がつく。金門島にはたくさんの旧市街が島中に点在しており、その風景はこれまで世界のどこでも、近隣の中国大陸や台湾本島、沖縄ですら見たこともない圧倒的に美しいオレンジ色の伝統的な風景だった。ぼくは金門島のあまりに美しい風景を、一生忘れることはないだろう。
・金門島は自転車で一周することが可能
金門島の中心は金城鎮というエリアだ。「金城」という名前だけでも、沖縄に似た空気を感じさせる。ぼくは金城鎮に宿を取り、最初は1週間の滞在の予定だったが金門島が素晴らしすぎて、好きすぎて、結局10日間も滞在してしまった。
ぼくの宿は自転車を無料で貸し出してくれるので便利だった。金門島は頑張ればどこでも自転車で行けるほどの小さな島だ。ぼくは島中をくまなく自転車でまわり、特に旧市街を目指そうとしなくても、たくさんの特徴的な古い町並みに遭遇することができた。その風景は、世界のどこでも見たことのないような特徴的な風景だった!
・金門島の古民家は美しいオレンジ色
金門島の古民家はオレンジ色をしている。詳細に言えばオレンジ色と茶色の中間のような色だろうか。ものすごく鮮やかにオレンジ!というわけではなく落ち着いたオレンジ色だ。ひとつの集落にはひとつの風獅爺が集落を守っており、ぼくはこの風獅爺のとりこになって風獅爺を追いかけて金門島中を自転車で駆け回ったりしていた。
風獅爺を目指していると自然と古い集落に行き着き、ぼくはオレンジ色の不思議で幻想的で金門島にしかない光景をたくさん経験した。なんだか夢の中にいるみたいな、古い時代の東アジアへタイムスリップしたような不思議な感覚だった。
金門島の古民家には、ポルトガルのアズレージョのような色鮮やかで情緒ぶかいモザイクタイルがはめ込まれていて、その多様性を見つめているだけでも1日が終わってしまいそうになる。
・金門島の伝統的で美しいものを保つ心と多神教の風
金門島へ来る前の中国福建省廈門は確かに綺麗な街だった。まるで沖縄の那覇のように整備され清潔な、最近できたのだろうと感じさせる都会だった。しかしこのような中国の都会では、古いものを大切に残そうという気持ちが足りないように感じられた。どこの国でも同じことが言えるだろうが、経済的発展や成長を目指すあまり、古いものを大切にせずにことごとく捨て去り、その代わりに新しいもので埋め尽くされた都会というものは情緒がないものだ。
ぼくは古き良きもの、伝統的で美しいものが受け継がれている金門島に大きな好感を持った。地元の人は「ここは田舎だから」と謙遜していたが、おそらくそれだけではあるまい。台湾に入ると、中国では全く感じられなかった、神様を敬う心、この世の全てには神様が宿っているのだと感受する多神教的な心をひしひしと感じることができた。それは日本民族も心の中でずっと大切にしてきた価値観だ。
金門島にはお寺が多い。人々が祈りを大切にしていることが伝わって来る。そして風獅爺のような神様も非常に多い。どこを歩いてても神様に行き当たる日本という国に似た風を感じる。さらには立派な木々や大自然にさえ神様や精霊が宿ると信じているアニミズムの感性さえ確かに感じられ、その意味でも日本的であると安らかな気持ちになった。ぼくはこの旅をタイから始め、カンボジア、ベトナム、ラオス、そして中国大陸を横断し、やっと人々も感性も地理的にも日本に極めて近い台湾へと”帰って”来られたのだ。
世界には神様がたくさんいることを忘れたくない、ゆるしあい見つめ合うことでしか心は救われない、金門島の安らかな風に吹かれながらそんなことを考えていた。