カンボジアでアジアの若者に聞いて検証!
国を超えた名曲!アジアで大ヒットした中島みゆき「ルージュ」を香港人も台湾人も知っていた
・中島みゆきという歌手のベストアルバムは「大吟醸」?
・中島みゆきの作った「ルージュ」はアジア中で大ヒットしたらしい
・スペイン巡礼で流れていた「容易受傷的女人」のメロディー
・香港人も台湾人も中島みゆきの「ルージュ」を知っていた
目次
・中島みゆきという歌手のベストアルバムは「大吟醸」?
中島みゆきは完全なるオールタイムのベストアルバムがないことで有名だが、それでも年代別にちょこちょこそれまでの時代としてのベストアルバムは出ている。中島みゆきの中で最もベストアルバムと呼べそうな作品は、1996年に出た「大吟醸」だろうか。これは一応中島みゆきのデビューから96年までのベストアルバムということになっているので、「空と君のあいだ」「悪女」「わかれうた」も収録され内容も濃厚で聞き応えがある。
今や2019年になってしまい96年〜19年の間にも「地上の星」などかなり印象的なヒット曲が数多く出たので、「大吟醸」が中島みゆきという歌手の名曲をすべて網羅したベストアルバムだと胸を張って言えないような気もするが、それでもやはりこの「大吟醸」は一番中島みゆきのベストアルバムですと言えるような作品な気はする。
・中島みゆきの作った「ルージュ」はアジア中で大ヒットしたらしい
この大吟醸になぜか「ルージュ」という曲が入っていた。ルージュって結構そんなに目立たない曲だと思ってたけど違うのかと思って「大吟醸」の中の解説を読んでみると驚きの事実が書かれていた。なんと「ルージュ」はアジアでカバーされて大ヒットを記録しており、アジアでは誰もが知っている曲となっているというのだ!
えーそうなん!そんなこと全然知らんかったわ!!!だけどほんまかいな?
「ルージュ」は香港で王菲(フェイ・ウォン)という歌姫に「容易受傷的女人」として中国語でカバーされ、アジア圏で大ヒットしたということだ。それだと作曲が中島みゆきとして広く知られた曲がアジアに存在することになるが、たしかに中島みゆきの曲は歌謡曲のような情緒に満たされているからアジアでも受け入れられやすいのかもしれない。歌謡曲がアジアを貫くひとつの情緒ではないかという考察は、五輪真弓の「心の友」がインドネシアで第2の国家として日本語の歌詞で知られているという記事でも考察した。
ということは、本当に中島みゆきの「ルージュ」を歌えばアジア人たちは反応してくれるのだろうか。それならばアジア人に直接歌ってみてその歌を知っているのか試してみたいが別に人生においてそんな機会もなく時は過ぎて行った。
・スペイン巡礼で流れていた「容易受傷的女人」のメロディー
ある時本当に中島みゆきのルージュは世界的に有名なのかもしれないと予感する出来事が起こった。それは800kmを歩行するというスペイン巡礼の途中、レオンの街の中華料理屋さんで食事をしていた時のことだ。スペイン料理に飽きてきたぼくたちは、アジア的な中華料理の味を存分に楽しんでいた。その時何か聞き覚えのあるメロディーがBGMとして店の中の流れ出した。
それこそが中島みゆき「ルージュ」のメロディーだったのだ!正確には中華料理店なので「容易受傷的女人」のメロディーと言った方がふさわしいのかもしれない。中華料理屋さんとは言えスペインで中島みゆきの「ルージュ」のメロディーがかかるなんで、それはいよいよ本当に「ルージュ」はアジア中で大ヒットしたのだという予感が漂ってくる。
・香港人も台湾人も中島みゆきの「ルージュ」を知っていた
中島みゆきの「ルージュ」すなわち「容易受傷的女人」が本当に有名だと確定されたのは、カンボジアの宿で友達になった台湾人や香港人と喋っている時だった。色々な話題を彼らと話したが、これが絶好の機会とばかりにぼくは中島みゆきの「ルージュ」を彼らの前で歌って、この歌知ってる?と聞いてみた。
するとなんとそこにいる、「容易受傷的女人」がカバーされた場所である香港人ばかりか、台湾人さえも知ってる知ってる!という風に、知ってて普通でしょというような感覚で反応してくれたので驚いた。香港人はそれがもともと日本の歌だということも知っており、それがぼくの好きな歌手の作曲なのだということを彼らに説明した。
ついでにどれくらい彼女の歌が好きかを伝えるために、シベリア鉄道の旅を中断して彼女のコンサートを見るために日本に帰国するほど好きなのだと説明すると、クレイジーだなーという空気が流れたが、ぼくはその場で中島みゆきの「ルージュ」が本当にアジア中で有名なのだという事実をしっかりを確信することができたのでとても満足していた。