医師や医学生が世界一周の旅に出るにはどのタイミングがいいのか、経験を元に徹底考察してみた

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医師や医学生が世界一周の旅に出るにはどのタイミングがいいのか、経験を元に徹底考察してみた

・医師や医学生が世界一周の旅に出るにはどのタイミングがいいのか
・医学生時代に世界一周の旅に出る場合
・国家試験合格後に世界一周の旅に出る場合
・初期研修修了後に世界一周の旅に出る場合(ぼくのケース)
・後期研修終了後、専門医取得後に世界一周の旅に出る場合
・医師や医学生はたとえどのような時期に旅に出ても人生をうまく歩むだろう
・保守的な医師に足りないのは直感に従い道を踏み外す勇気

・医師や医学生が世界一周の旅に出るにはどのタイミングがいいのか

もしも医師や医学生が世界一周の旅に出る場合、果たして人生のどのタイミングで出発するのがふさわしいのだろうか。医師といえば医師免許という国家資格があるので、他の職業に比べてたとえ世界一周の旅に出たとしてもすぐに再就職でき給料も下がらないという大きなメリットがあるだろう。しかし医師人生におけるどのフェーズで労働を中断し、世界一周の旅に出ると決断するかで将来や未来の様子が多少なりとも変わってくるに違いない。

ぼく自身は医学生の頃からずっと世界一周の旅に出たいと強く願っていたが、実際に世界一周の旅に出発したのは医師として3年間働いてからだった。この記事では医師であり世界一周の旅に出たぼくの経験も踏まえながら、医師や医学生がどのタイミングで世界一周の旅に出るのが最もいいのか考察していこうと思う。

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・医学生時代に世界一周の旅に出る場合

まず考えられるのは大学の医学部医学科に合格して、医学生である間に世界一周の旅に出るという選択肢だ。実際にぼくの知り合いでも1年間休学し、世界の旅に出て、その後復学し、1年遅れで医師になった友人がいる。

ぼくはといえば医学生時代に世界一周に出るという選択肢はなかった。なぜなら学生時代に世界一周ができるほどのお金がなかったからだ。世界一周の旅をするためにはおよそ200万円ほど必要だという。勉学に勤しむ一般的な大学生ならばそんなに大きなお金を持っていないだろう。お金がなければ旅はできないので、学生時代に世界一周の旅に出ようと思いつくことすらなかったし、何かしらの行動を起こしたこともなかった。医学生時代から世界一周の旅には出たかったものの、今ではないと直感的に感じ取っていたのだ。その友人は親からお金を借りて休学後に世界旅行をしたらしいが、そのような突拍子もない行為を許容する寛容な親が果たしてどれほどいるのだろうか。

ぼくが学生時代に世界一周したくなかった大きな理由のもうひとつは、休学して学年がひとつ下がってしまうのがすごく嫌だったということが挙げられる。せっかく築き上げてきた同級生の親密な友人関係から離れて、よく知らない既に人間関係が出来上がっているひとつ下の学年に自分だけが移動してしまうなんて考えられないことだった。医学部の生活というのは思った以上に友人関係が重要だ。特に試験の時なんかは仲のいい友人から回ってくる情報が必要不可欠な合格の鍵となるということが多々あった。パスしてもパスしても次から次へと難しい試験が波のように押し寄せてくる医学生の生活において、親密な友人関係というのは感情的な面から言っても進級の面から言っても欠かすことのできないものだった。

難関の大学受験を突破して医学生になれたからと言って、必ずしも医師になれるとはまだ限らない。確かに医学生になれた時点で90%以上は医師になることができるだろうが、膨大な記憶力が必要とされる数多くの試験が次から次へと襲ってくる大学生活について行けずに疲弊し、留年したり退学となる可能性も少なからず存在する。医学生は普段からの試験を6年間順調に突破し、卒業試験を無事に通過し、医師国家試験に合格するまでは油断できない。そのような観点から言ってもぼくは医学生時代に勉学を休んで旅をしようとは微塵も思ったことがなかった。

どうせ旅に出るのなら医師免許を取得し、医師として労働し日々節約して貯金したお金で、世界一周の旅に出ようと考えていた。自分がただ勝手に旅に出たいだけなのに、自分で稼いだお金以外で世界一周の旅に出るなんてぼくにとっては考えられないことだったし、そのようなことを思いつくことすらなかった。「社会人になる前の学生時代でなければ好き勝手に自由なことができない」という一般社会の常識も、強力な国家資格である医師免許を持つ確率がかなり高い医学生には当てはまらないだろうと予想した。

 

 

・国家試験合格後に世界一周の旅に出る場合

それならば医師国家試験に合格した直後に、初期研修を行うことなしにそのまま1年間ほど世界一周の旅に出てしまうというのはどうだろうか。もはや医師免許という国家資格を取得しているという観点から言えば、人生における就職やお金の心配はほぼ消失していると言っても過言ではないので、医学生のうちに旅に出るよりはかなり堅実な選択肢だと言えるだろう。もしかしたらぼくもこの時点で世界一周の旅に出るという可能性はあったのかもしれないが、大学を卒業したばかりで就職前のぼくには、当然医学生時代と同様に十分なお金がなかったので世界一周の旅に出るのは金銭的に不可能だった。まずは初期研修医として病院で労働し、給与所得を得てから日々節約して貯金し、世界一周のための資金を調達することが現実的だし最優先だ。

また医師国家試験に合格したてで医学全般の知識が満遍なく最大限に脳内に蓄積されているこの時期に、医師としての労働をスタートし初期研修医として働き始めることはかなり有利な状況だろう。逆にこの時期に初期研修を開始することなく旅人になってしまったら、せっかく国試の勉強で無理して記憶した膨大な医学データが旅を終えて初期研修医になった頃には脳内から消失することになり勿体ないかもしれない。まぁそんなこと言ったら永遠に旅なんて出られないんだけど!

 

・初期研修修了後に世界一周の旅に出る場合(ぼくのケース)

最もいいのは2年間の初期研修を終わらせて後期研修に移行しようとする医師3年目の時点で労働を休止し、世界一周の旅に出るという選択肢だろうか。この時期には初期研修2年間分の貯金も貯まり、世界一周の目標を持って着実に節約を続けていたならばどのような病院で働いていようとも最低200万円は蓄えられていることだろう。また初期研修を終えてある程度の臨床知識や手技能力を身に付け、臨床研修修了登録証の取得も完了していることから、旅を終えて病院に戻ろうとする前にも様々な医師バイトを通して生活費を効率よく稼ぐことが可能となるだろう。後期研修から医師としての生活をやり直すというのも、区切りがよくて都合がいいかもしれない。

考えれば考えるほど医師にとって初期研修2年間を終えた後に世界一周の旅に出るというプランは魅力的だが、実際のところぼくはそのタイミングを選ばなかった。その理由は初期研修時代において、医師として旅するように働くにはどうしたらいいのだろうかと試行錯誤する日々の中で、沖縄県の宮古島へと辿り着き、宮古島の大自然にすっかり魅了されここに住みたいと直感的に強く願ってしまったからだ。結局ぼくは宮古島の病院で後期研修することになり、夢のように美しい宮古島の大自然と人々の間で、夢のように現実離れした1年間を過ごすことができた。あまりに壮大で青々とした海を眺められる伊良部大橋を渡っている時などは、毎回どうして自分はこんな美しい場所に住んでいるのだろうと不思議に思ったほどだった。

そして1年間宮古島で後期研修し、貯金も600万円ほど貯まったところで意を決して世界一周の旅に出ることになった。実質的には初期研修修了と共に旅に出たのとそんなに変わらないように感じたが、1年間宮古島に住んで夢のような暮らしができたことと、激務で幅広い離島医療を経験できたことには意味があったと確信している。

世界一周の旅に出た時には具体的なキャリア形成について一切考えていなかったが、ぼくの中で医師という職業は病院で働くしかないものだと信じ込んでいたので、貯金が尽きて旅を続けることができなくなり労働を再開せざるを得なくなったらまた病院に勤務するしかないのだろうと考えていた。しかし結論としてはコロナで2年間の世界一周の旅が中断され、その後日本一周・車中泊の旅をした後でコロナワクチンバイトが始まったので、フリーランスの医師として自分の好きな時に好きな場所で旅するように働くという労働スタイルを確立させることに成功した。旅するように働けるコロナワクチンバイトは旅人のぼくにとって楽しくて楽しくて仕方がない天職となっただけではなく、日給も10万円以上と高額なので、コロナ禍後の世界一周の旅再開に向けて効率的に資産形成するのに好都合だった。このコロナワクチンバイトをするためには基本的に初期研修を修了していることが条件となるので、自分にぴったりな天職を見つけられたという観点から言っても、やはり医学生時代ではなく、国試終了後ではなく、初期研修を終えてから世界一周の旅に出てよかったと実感した。

 

・後期研修終了後、専門医取得後に世界一周の旅に出る場合

もうひとつ考えられるタイミングとしては後期研修を修了し、専門医を取得してから旅立つという選択肢もあるが、自分の専門的な知識と技術を習得し医師としてのアイデンティティを確立させているという点から、初期研修終了後に旅立つよりもより一層理想的と言えるのかもしれない。しかしそのような年代になると自然な成り行きで結婚したり子供ができたりして自由に世界一周の旅をするなんてもはや不可能となっている可能性もなきにしもあらずだ。また年齢を重ねるに従って次第に保守的な性格に傾いたり世界へ飛び出そうという無鉄砲なエネルギーが減退している可能性も否定できない。

まぁぼくはこの「後期研修を終えてから旅に出る」という人生を実際に歩んだことがないので想像でしか語ることができず、ぼくの意見は的外れで参考にならないかもしれない。結局行きたい人はどのようなタイミングであろうと世界一周の旅路へと歩みを進めてしまうのだろう。旅する炎に突き動かされて実際に行動に移したぼくの生々しい経験から言うと、医学生時代ではなく国試合格後ではなく、やはり初期研修を終えてから世界一周の旅に出てよかったと思えるけれど、結局それも自分の歩んできた人生を正当化したいだけの個人的な一意見に過ぎないのかもしれない。医学生で旅に出た人は医学生で旅に出てよかったと主張し、国試合格後に旅に出た人は国試合格後に旅に出てよかったと主張し、結局は自分の行動は間違っていなかったと安心したいだけの自己主張が渦巻く聞く価値の低い論争なのかもしれない。

 

・医師や医学生はたとえどのような時期に旅に出ても人生をうまく歩むだろう

医師や医学生がたとえどのような段階において世界一周の旅に出ようとも、最終的には人生をそつなくこなしてしまうのではないだろうか。なぜなら難関の医学部医学科に入学できている時点で才能や能力の高さは保証されているからだ。確かに医学生よりも医師免許をとっておいた方が、医師免許だけではなく初期研修も修了しておいた方が、初期研修よりも後期研修を終わらせておいた方が、世界一周の旅に出るにしても慎重で安全で賢い選択肢ではあるかもしれないが、医学生になれる実力が備わっているのならば結局のところどの時点で旅に出てもそんなに変わらないのではないだろうか。

ぼくの経験上は天職に巡り会えたことを考慮して、初期研修を終わらせてから旅立ってよかったと確信しているけれど、それぞれの人生にはそれぞれの事情があるのだから当てはめようがない。さらに言えば天職に巡り会えたことでこれから進むべき道を見定めることができ満足しているので、専門医を取得するという価値を今のところ全く見出せず後期研修が終わるまで旅立ちを待たなくてよかったと感じている。しかしもしかしたらこれから生きていく上で専門医を取りたいと願う日が来るかもしれないし、先や未来のことは誰にも分からない。ぼくが人生の旅路を通り過ぎおじいさんになった頃にまたこのような記事を書き直してみるのも面白いかもしれない。

 

 

・保守的な医師に足りないのは直感に従い道を踏み外す勇気

医師というのは保守的で慎重で怖がりな性格の人間が多いので、決断し世界へ旅立っただけでも十分に特別な存在になり得るだろう。逆に医師免許という国家資格を持っている医師は労働やお金など人生の安定がある程度高い水準で保証されているわけだから、恐れることなく直感に従うままにどんどん道を踏み外していっても楽しいのではないだろうか。

思いつくまま好きなように自由に生きて、もしうまくいかなかったならば戻って来ればいいだけの話だ。そこで同級生から数年遅れていたとしてもそれにどれだけの意味があるというのだろう、いやない(反語)。むしろ他の医師とは全く異なった経験をしてきたことが自分の人間性に特殊な趣を刻み込むのではないだろうか。

医師は小さな頃から勉強してきた。テストで競争し、偏差値で競争し、受験で競争し、そして今度は医師になったら経験や年収や貯金額で競争するというのだろうか。いい加減自分を社会にとって都合のいい部品に仕上げるための仕組まれた競争の正体を見抜き、競争から解脱したところにある真実の幸福を追求する時期に来ていることに、あなた自身気が付くべきだ。

 

 

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