メリダから日帰り!蛇の神様とドクロだらけのチチェン・イッツァの見所を徹底解説

(この記事には広告が含まれる場合があります)

 

これぞまさに古代メキシコの神秘的な世界!!!!!

メリダから日帰り!蛇の神様とドクロだらけのチチェン・イッツァの見所を徹底解説

・ミズイロノタビのメキシコ国内の旅路
・メリダに滞在しながらチチェン・イッツァやウシュマルを巡ろう
・メリダからチチェン・イッツァまではADOバスが便利
・まさかの6000円!衝撃的に高額だったチチェン・イッツァの入場料
・チチェン・イッツァとは何か?
・新チチェン・イッツァの遺跡群を徹底解説
・旧チチェン・イッツァの遺跡を徹底解説
・チチェン・イッツァ敷地内にはお土産屋さんがいっぱい
・古代メキシコ文明とドラえもんの重要性について

・ミズイロノタビのメキシコ国内の旅路

ミズイロノタビの中南米を巡る旅の第1ヶ国目は、中米のメキシコだった。メキシコではオアハカの死者の日を体験した後、首都のメキシコシティ、美しい街並みで有名な世界遺産のグアナファト、ピラミッド巡りの拠点となるメリダ、世界的に有名なリゾート地であるカンクンに滞在した。メキシコの旅路を表でまとめると以下の通りだった。

訪れた都市(時系列順) 次の街への移動手段 経由地
カンクン 飛行機(LCCのVolaris)
オアハカ 長距離バス(AU)
メキシコシティ 長距離バス(ETN)
グアナファト 長距離バス(ETN)飛行機(LCCのViva Aerobus)+長距離バス(ADO) メキシコシティ、カンクン
メリダ 長距離バス(ADO)
カンクン

 

 

・メリダに滞在しながらチチェン・イッツァやウシュマルを巡ろう

メキシコ中央高原のグアナファトから大移動して、メキシコ東部のユカタン州都のメリダまでやって来た。ぼくたちがメリダで3泊4日の滞在をする目的は、世界遺産であるマヤ文明の遺跡チチェン・イッツァとウシュマルを見学するためだ。その2つの遺跡はメリダから日帰りで行くことができる距離にある。チチェン・イッツァはカンクンとメリダのちょうど中間地点に位置するのでチチェン・イッツァだけならカンクン滞在でもよかったのかもしれないが、ぼくたちは絶対にウシュマルも見てみたかったのでメリダの民泊に滞在することに決めた。

つまりメリダ自体には特に見たいものややりたいことがあったというわけでもなかったが、せっかく滞在するのでメリダもゆっくりと散策してみた。

メキシコのカラフルな民族衣装が可愛い!ユカタン州都のメリダを散策して美味しい郷土料理に巡り会った

 

・メリダからチチェン・イッツァまではADOバスが便利

メリダ滞在2日目は本来の目的であるチチェン・イッツァへ日帰り旅行することにした。メリダからチチェン・イッツァまではADOバスで行くことができ、オンライン予約できるので便利だった。しかし本数が1日1本しかなく、しかもそれが毎日出ているわけではなさそうだったので(オンライン検索するとメリダとチチェン・イッツァ間のバスが検索結果に出てくる日と出てこない日があった、満員だっただけかな?)注意が必要だった。

ADOバス以外のバスも出ているようなので、ホームページ上でADOバスがなさそうな場合はメリダのADOバスステーションで聞いてみよう(ADOバスステーションからはADOバス以外の会社も多く運行している)。ただし他のメキシコのバスステーションもそうだが、メリダのADOバスステーションも基本スペイン語しか話してくれないのでできることならオンライン予約できた方が確実に便利だ。

メリダとチチェン・イッツァ間のADOバスの料金は往路が243ペソ(2000円くらい)、復路が184ペソ、所要時間は2時間程度だった。時間は朝の9時7分にメリダを出発、帰りは17時2分なのでかなり余裕があってよかった。

 

・まさかの6000円!衝撃的に高額だったチチェン・イッツァの入場料

バス料金はまぁそんなものかという感じだったが、目玉が飛び出るほどびっくりしたのがチチェン・イッツァの入場料だった。その金額何と合計で671ペソ、すなわち5900円くらい!ひぇー!メキシコってそんなに物価がめちゃ高いって感じでもなかったのに、どうしてここはこんなに高いの!マジでそんなことある?何かの間違いでは?と疑ってしまうような値段だった。

というのもこれまでぼくたちがメキシコで訪れた遺跡のモンテ・アルバンやテオティワカンが入場料100ペソとかだったので、その差額に驚きおののいたのだった。どうやらカンクン周辺のメキシコ東部では外国人の遺跡入場料が死ぬほど高い傾向にあるらしい(明日行くウシュマルも同様に高い)。お金持ちしかメキシコ東部の遺跡には入れないのかという絶望感と共に、とても価値あるものを100ペソなんかで見せてくれてありがとうという感謝の気持ちをモンテ・アルバンとテオティワカンに抱いた。とにもかくにもここまで来てしまったからには諦めて高い料金を支払って入るしか道はない。

モンテ・アルバンの見所や行き方は?踊る人々のレリーフは男根を切除され流血する残酷な捕虜の彫刻だった

テオティワカンに隠された神秘の古代神殿「ケツァルコアトルのピラミッド」は太陽と月のピラミッドからめちゃ遠かった

 

・チチェン・イッツァとは何か?

チチェン・イッツァはユカタン半島にあるマヤ族の古代遺跡で、1988年に世界遺産に登録されている。チチェン・イッツァはマヤ語で「水の賢者の井戸の口」を意味し、聖なるセノーテ、すなわちこの地域の住民が雨の神々などの重要な神々の住処である冥界への主要な入口の一つと考えていた大きな天然の井戸のことを指している。

チチェン・イッツァの遺跡群はマヤ文明の特徴が顕著な6世紀の「旧チチェン・イッツァ」と、トルテカなど中央高原の文化を取り入れた10世紀以降の後古典期に属する「新チチェン・イッツァ」に分けられる。7世紀には隆盛を誇ったチチェン・イッツァだが、マヤ族は暦によって定期的に遷都を行ったとされ、王族は自らこの都から去った。しかし10世紀になってマヤ族は再びこの地に戻り新たな都を築いていったという。

 

・新チチェン・イッツァの遺跡群を徹底解説

ククルカン神殿(エル・カスティージョ)

 

12世紀にマヤ族によって建てられたククルカン神殿はチチェン・イッツァの中心的神殿とも呼ぶべき壮大なピラミッドで、マヤ族が有していた数学、幾何学、音響学、そして天文学に関する深い知識を物語っている。ククルカン神殿にはそれぞれ91段ある4つの階段があり、合計で364段、神殿の上部基壇を含めると太陽暦を表す365と一致する。また装飾としてククルカン神殿には260の四角形があり、これはツォルキン暦(マヤ族が使用していた第二の暦)の日数と同じ数となる。

ククルカンとは「羽毛の生えた蛇」を表し、トルテカ文明やその後のアステカ文明の「羽毛の生えた蛇」であるケツァルコアトルと同一であるとされ、マヤ族が外来のケツァルコアトル信仰を自分たちの神ククルカンとして再解釈したと考えられている。ククルカンはマヤ族の中で農耕、風、天、秩序、王権と関係のある神として崇められてきた。

テオティワカンに隠された神秘の古代神殿「ケツァルコアトルのピラミッド」は太陽と月のピラミッドからめちゃ遠かった

古代の神秘が爆発する!メキシコシティの国立人類学博物館の見所を徹底解説

 

ククルカン神殿の前で手を叩くと、階段から不思議な音が返ってくるよ!YouTube動画で伝わるかな?これも古代メキシコの神秘?

 

戦士の神殿

チチェン・イッツァの戦士の神殿は西暦1200年頃に建てられ、この遺跡で最も美しく、最も保存状態の良い建造物のひとつ。三層の基壇を持つ神殿の周囲を戦士の彫刻が施された石柱群が取り囲んでおり「千本柱の神殿」とも呼ばれている。石柱や祭壇を支える19のアトラス人の頭像など、メキシコ中央高原のトゥーラ遺跡との類似が指摘され、チチェン・イッツァとアステカ文明の交流説が強調される要因となっている。

 

ヴィーナス神殿

ヴィーナス神殿は、外壁に金星(八芒星)のレリーフが施されていることから名付けられた。それだけではなく四方ある階段に造られた2体のククルカンの像や、舌が2股に分かれていることから蛇らしさが表現されているククルカンの壁画もはっきりと美しく残っていて見応えがある。

 

鷲とジャガーの寺院

鷲とジャガーの神殿は、これらの動物が人間の心臓を貪り食う様子を描いたレリーフにちなんで名付けられている。空の最強動物である鷲と、陸の最強動物であるジャガーが古代メキシコのチチェン・イッツァ周辺でも神聖な動物として崇拝されていた様子がよくわかる。こちらも同様に四方の階段に2体のククルカン像があり、いかにマヤ人がククルカンを崇拝していたかが見て取れる。

 

ツォンパントリ

ツォンパントリとは「頭蓋骨の城」という意味。この頭蓋骨台座は、生贄の頭蓋骨を大衆に晒す場所だった。これはマヤの伝統的な文化とは異質で、やはりメキシコ中央高原のアステカの文化的影響をはっきりと示している。しかし中央高原のツォンパントリとは異なり、頭蓋骨は水平ではなく垂直に突き刺されていた。聞くだけでも非常に恐ろしい話だが、ドクロの壁画が所狭しと並べられており本当にチチェン・イッツァではそのような習慣があったのだと実感される。

 

ジャガーの神殿

ジャガー神殿は、西暦1000年から1150年の間に建造された。その名は建造物の正面に並ぶジャガーの列に由来している。神殿は複数の層から成り、精巧に彫刻され、様々なイメージを表現している。入口の柱には2体の巨大なククルカンの姿が描かれ、内壁は石で豪華に装飾されている。真ん中にちょこんと飾られていたジャガーの可愛い像が印象的。

 

球技場

 

全長150mあるメソアメリカ最大の球技場。マヤ人の球技は娯楽ではなく、豊穣の神に祈りを捧げる宗教儀式だった。手は使わずサポーターを付けた上腕や腰でボールを操り、ボールを輪にくぐらせることで競い合った。勝ったチームのキャプテンが栄光を担い、生贄として捧げられたという。

 

 

内壁の基壇部分には、勝利者が斬首され、流れる血潮が7匹の蛇となってほとばしり、その先から植物が目を出そうとしているレリーフが描かれている。まるで日本の「八岐大蛇」のような図だ。

 

内壁上部が全てククルカンの蛇の胴体となっている作りが印象的。

 

 

・旧チチェン・イッツァの遺跡を徹底解説

天文台

チチェン・イッツァ天文台はカラコム(カタツムリの意)としても知られ、メソアメリカの他の地域で見られるものと非常によく似た円形の構造物。頂上には窓がいくつかあり、そこから春分、日没、至点、金星や他の星の位置を眺めることができ、その観察に基づいて支配階級の多くの決定や行動が導かれたり、驚くほど正確な暦が作り上げられたりした。

 

高僧の墳墓

ククルカン神殿と同様のピラミッド型の神殿。崩壊が激しくほとんど原型を留めていなかったが、最近になって修復作業が完了した。四方の階段にそれぞれある2体のククルカンの像は間近で見られて大迫力だ。

 

尼僧院

スペインの征服者が修道女が収容されている修道院だと思っていたことが名前の由来だが、実際に役割は不明。トルテカ文化の影響を受けていない純粋なプウク様式のデザインで、おびただしい神々の像を見ることができる。

 

金星のプラットフォーム

金星のプラットフォームは、新チチェン・イッツァのヴィーナス神殿と非常によく似ている。円形のプラットフォームには、供物箱と小さな石畳が置かれていた。どちらも儀式や儀礼、あるいは舞踏のための舞台として使われた。

 

墓のプラットフォーム

墓のプラットフォームには人骨が納められた3つの部屋があり、そこからこの通称が生まれた。最初の部屋からは男性の遺骨2体(非常に状態の悪いもの)と、いくつかの破片となった容器が発見された。2番目の部屋からはさらに損傷した男性の遺骨2体に加え、壊れた容器2つ、翡翠製の器物2つ、銅製の(赤ちゃん用の?)ガラガラ1つ、水晶1つ、そして考古学者が仮面の一部だったのではないかと推測する多数の貝殻の装飾品が発見された。

 

鹿の家

この鹿の家という名称は、建物の壁の漆喰に描かれた鹿の彫刻に由来しているが、残念ながら今は失われてしまったという。

 

赤い家

壁に赤い塗料の破片が残っていることから赤い家と名付けられた。 マヤ語ではチチャンチョオブとも呼ばれ、丸い盾飾りのある高い基壇と正面の階段から上る頂上の神殿が特徴。この神殿はチチェン・イッツァ・マヤ建築様式の典型的な特徴を示している。2つのアーチ型の身廊があり、最初の身廊には西暦870年から872年までの4つの日付が記された長い象形文字の碑文があり、チチェン・イッツァの最高権力者であり最高指導者であるカアク・パカルが、エク・バラムの領主キニチ・ジュン・ピック・トクそして聖なる監査役ヤジャワルと共に主宰した火の儀式について記されている。 寺院の頂上には、Nariaudo神の大きな仮面を象った紋章が立っている。

 

 

・チチェン・イッツァ敷地内にはお土産屋さんがいっぱい

チチェン・イッツァの敷地内にはいくつものお土産屋さんの露店があり、賑やかだった。ぼくは欲しいものはほとんどなかったが一緒に行った台湾人の哲ちゃんは何個もマヤカレンダーの置物を買っており、そんなに買ったら運ぶの大変やで…と思いながら見ていた。

 

 

・古代メキシコ文明とドラえもんの重要性について

ぼくはチチェン・イッツァを見学しながらドラえもんの映画「のび太の太陽王伝説」を思い出していた。太陽王伝説は森の中にまさにチチェン・イッツァみたいなピラミッドが出てきたり、オルメカ文明の巨大頭像が出てきたり、聖なる泉であるセノーテが出てきたり、球技場で命をかけて対決するなど明らかにドラえもん達がマヤ文明の世界を冒険するという物語になっていたが、古代アメリカ文明のことがきちんと調べられた上で制作されたのだなぁとメキシコを旅して感心していた。

古代メキシコや古代アメリカ大陸のことなんて日本で生まれ育った自分には無関係だと思っていたけれど、日本で発明されたドラえもんというアニメの中でその詳細な世界観がしっかりと表現されているということは、子供達や日本人全体の価値観を知らず知らずのうちに押し広げるという観点からとても意義深くありがたい存在だと再認識した。映画太陽王伝説の中でサッカーのような球技をしてその勝敗で命を賭けるということは、映画を面白くしするために付け加えられた事実とは異なる設定なのだろうと予想していたが、ここチチェン・イッツァの球技場でもまさに生贄になるかどうかの、命をかけて勝負が行われていたことを知って衝撃を受けた。

 

・メキシコの旅の記事一覧はこちら!

ESTAキャンセル界隈がメキシコへ飛ぶには?イラン入国歴があるぼくはアメリカ経由でないフライトを探すのに苦労した

死者の日の航空機代が高すぎる!メキシコカンクン発オアハカ着の格安航空券を奇跡的に予約できた方法

Iberojet/Orbestはどうだった?荷物検査から食事までリスボン発カンクン着の搭乗体験記

カンクン空港泊の注意点は?到着ターミナル3で寝るのを拒否され出発ターミナル2で野宿するしかなかった

カンクン空港でPP利用!The Lounge SALA VIPはQRコードでメキシコ料理が届く珍しいスタイルだった

Volarisの手荷物検査は厳しい?カンクンからオアハカまでメキシコのLCC移動は何の問題もなくスムーズだった

「死者の日」のメイクの料金や場所は?オアハカのカトリーナメイクについて経験を元に徹底解説

オアハカ「死者の日」パレードが大盛り上がり!最初から最後までYouTubeに動画を上げてみたよ

骸骨に祭壇に色鮮やかな旗だらけ!メキシコのオアハカ「死者の日」の盛り上がりがすごかった

自力で夜の墓地観光は無理!メキシコ・オアハカ「死者の日」のお墓巡りナイトツアーは高額でも参加すべきだった

オアハカは神秘的なアートだらけ!「死者の日」のハラトラコ地区がカラフルでフォトジェニックだった

メキシコの郷土料理がクセ強!オアハカでチョコレートベースの黒と赤のモーレを食べ比べしてみた

モンテ・アルバンの見所や行き方は?踊る人々のレリーフは男根を切除され流血する残酷な捕虜の彫刻だった

セカンドクラスはバス強盗が出て危険?オアハカからメキシコシティまでAUバスで移動した

古代の神秘が爆発する!メキシコシティの国立人類学博物館の見所を徹底解説

アメリカ大陸で男根崇拝を発見!メキシコシティの国立人類学博物館で生殖器崇拝の普遍性と根源性に気付いた

テオティワカンに隠された神秘の古代神殿「ケツァルコアトルのピラミッド」は太陽と月のピラミッドからめちゃ遠かった

お団子ヘア男子のインパクトが絶大!アフリカ大陸エチオピアで出会った中国人女性にアメリカ大陸メキシコシティで再会した

宝石箱のようにカラフルな絶景!「ピピラの丘」へ徒歩で登ってグアナファトの景色を一望した

グアナファトとサンミゲルどっちがいい?日帰りで行った世界遺産サン・ミゲル・デ・アジェンデの街並みとお土産が可愛すぎた

メキシコのLCC,Vivaの手荷物検査は厳しい?グアナファトからフェリペアンヘレス空港まで長距離バスETNで直行移動できて便利だった

PP利用!フェリペアンヘレス空港にあるHacienda Santa Lucia by The Grand Lounge Eliteがメキシコで一番快適だった

メキシコのカラフルな民族衣装が可愛い!ユカタン州都のメリダを散策して美味しい郷土料理に巡り会った

長距離バスに乗る際の注意点は?メキシコでは恐怖のバス強盗に遭うというのは本当か

病気でメキシコから緊急帰国!日本の伝統的な死の禁忌を犯したら多くの災いがこの身に降り注いだ

 

 

にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ

 

 

関連記事