モンテ・アルバンの見所や行き方は?踊る人々のレリーフは男根を切除され流血する残酷な捕虜の彫刻だった

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踊る人々のレリーフの意味が怖すぎる!!!!!(泣)

モンテ・アルバンの見所や行き方は?踊る人々のレリーフは男根を切除され流血する残酷な捕虜の彫刻だった

・ミズイロノタビのメキシコ国内の旅路
・メキシコで有名なオアハカの「死者の日」のお祭りに参加しよう
・オアハカで「死者の日」のカトリーナメイクを経験しパレードに参加した
・時刻表あり!オアハカからモンテ・アルバンへローカルバスで行く方法
・モンテ・アルバンの入場料はメキシコ古代遺跡の中では格安
・モンテ・アルバンとは?見所や踊る人々のレリーフの恐怖の意味について徹底解説
・モンテ・アルバンのYouTube動画はこちら!
・モンテ・アルバン敷地内の博物館は小規模ながら見応えたっぷり
・衝撃!メキシコシティの国立人類学博物館には男根付きの踊る人のレリーフが存在した

・ミズイロノタビのメキシコ国内の旅路

ミズイロノタビの中南米を巡る旅の第1ヶ国目は、中米のメキシコだった。メキシコではオアハカの死者の日を体験した後、首都のメキシコシティ、美しい街並みで有名な世界遺産のグアナファト、ピラミッド巡りの拠点となるメリダ、世界的に有名なリゾート地であるカンクンに滞在した。メキシコの旅路を表でまとめると以下の通りだった。

訪れた都市(時系列順) 次の街への移動手段 経由地
カンクン 飛行機(LCCのVolaris)
オアハカ 長距離バス(AU)
メキシコシティ 長距離バス(ETN)
グアナファト 長距離バス(ETN)飛行機(LCCのViva Aerobus)+長距離バス(ADO) メキシコシティ、カンクン
メリダ 長距離バス(ADO)
カンクン

 

 

・メキシコで有名なオアハカの「死者の日」のお祭りに参加しよう

この旅最大の目的は、何と言ってもオアハカの「死者の日」のお祭りに参加することだ。メキシコでは11月1日、2日にかけて亡くなった先祖の魂があの世から帰ってくる「死者の日」という祝日があり、街中にドクロの像や絵が溢れていたり、人々がドクロ様のお化粧をしていたり、黄色いマリーゴールドの花が敷き詰められた祭壇が設置されたりして非常に盛り上がっている。

骸骨に祭壇に色鮮やかな旗だらけ!メキシコのオアハカ「死者の日」の盛り上がりがすごかった

「死者の日」はメキシコ全体で開催されているイベントだが、ディズニー映画「リメンバー・ミー」の舞台にもなったオアハカが特に有名であるとされ、「死者の日」前後の宿や飛行機代がかなり高額だったことは以下の記事でも紹介した通りだ。正常な料金で滞在したければ「死者の日」のオアハカの宿は少なくとも半年前には予約した方がいいだろう。

死者の日の航空機代が高すぎる!メキシコカンクン発オアハカ着の格安航空券を奇跡的に予約できた方法

死者の魂がある一定期間だけあの世から戻ってくるという死生観はまさに日本のお盆にそっくりだが、その起源はスペイン支配以前にまで遡るとされ、やはりヨーロッパに侵略される前のアメリカ大陸には日本人と同じようなアジア系の原住民が住んでおり同様の思想や死生観を共有していたのかと思うと、心を揺さぶられずにはいられない。オアハカの「死者の日」がメキシコの中で有名なのも先住民率が高く、西洋侵略以前の文化や風習がしっかりと保たれ続けているからかもしれない。

 

・オアハカで「死者の日」のカトリーナメイクを経験しパレードに参加した

ぼくは今回2025年10月27日から11月3日まで「死者の日」前後のオアハカに長期滞在して、存分にその雰囲気を味わうことができた。子供の霊が帰ってくる11月1日、大人の霊が帰ってくる11月2日がメキシコの「死者の日」となっているが、厳密にはそれよりも前から「死者の日」の雰囲気は盛り上がっていると感じた。実際にオアハカ最大の「死者の日」のパレードはその前日の10月31日に行われ、ぼくもドクロの顔のメイクであるカトリーナメイクをして30分以上に渡る壮大で刺激的なパレードを鑑賞することができた。

「死者の日」のメイクの料金や場所は?オアハカのカトリーナメイクについて経験を元に徹底解説

オアハカ「死者の日」パレードが大盛り上がり!最初から最後までYouTubeに動画を上げてみたよ

自力で夜の墓地観光は無理!メキシコ・オアハカ「死者の日」のお墓巡りナイトツアーは高額でも参加すべきだった

「死者の日」で有名なオアハカだが「死者の日」とは関係ないところでも観光的な魅力に溢れており、アーティスティックな雰囲気でいっぱいのフォトジェニックなハラトラコ地区を巡ったり、街中にいくつも点在しているメルカド(=市場)で郷土料理に挑戦したりしてオアハカを楽しんだ。

オアハカは神秘的なアートだらけ!「死者の日」のハラトラコ地区がカラフルでフォトジェニックだった

メキシコの郷土料理がクセ強!オアハカでチョコレートベースの黒と赤のモーレを食べ比べしてみた

 

・時刻表あり!オアハカからモンテ・アルバンへローカルバスで行く方法

そしてオアハカ郊外にも見応えのある素晴らしい観光スポットがいくつもあった。今回訪れたのはメキシコの古代遺跡であるモンテ・アルバンだ。これまでの人生で全く見たことのない古代アメリカの遺跡を見られるということでぼくの胸も高鳴っていた。

★重要★オアハカからモンテ・アルバンへのバス時刻表

モンテ・アルバンはオアハカの街中からローカルバスを使ってとても簡単に行くことができた。まずはモンテ・アルバン行きのバスが出るTransportaciones Turísticas Mitlaへ向かおう。モンテ・アルバンは有名で代表的な観光地なのでバスが日中のほぼ1時間毎に出ており、チケット売りのおばちゃんも多少の英語を話してくれる。位置情報はグーグルマップで以下の通り。

バスの料金は往復で120ペソ(1000円くらい)と格安だった。バスはTransportaciones Turísticas Mitlaの目の前に到着し、オアハカの丘を登り30分ほどでモンテ・アルバンに辿り着いた。

 

・モンテ・アルバンの入場料はメキシコ古代遺跡の中では格安

モンテ・アルバンの入場料は、内部の博物館と合わせて100ペソ(800円くらい)だった。クレジットカード利用可能、ビデオ撮影は別料金が必要らしかったけれど誰もチェックする人はいなかった。オアハカはぼくが最初に訪れた街だったので、この時はメキシコ遺跡の入場料の相場がわからずにふ〜んそんなもんか〜と軽く流していたが、メキシコ一周して数々の古代遺跡を見て来て思うがこの入場料はめちゃくちゃ安いと思う。

だってメキシコ東部のチチェン・イッツァとかウシュマルとか600ペソ(5000円)くらいしたもんね!まぁそれだけの見る価値はあったけどメキシコの物価考えるとボッタクリかと思ったし、貧しい旅人とか入れなくないと思った(実際に一緒に旅していた台湾人の哲ちゃんはお金がないからと言ってウシュマルには行かなかった!わざわざメリダまで来たのに!)。

今メキシコの旅を振り返ると、オアハカ近郊のモンテ・アルバンとかメキシコ・シティ近郊のティオティワカンとか入場料が本当に良心的でありがたかったとしみじみ思ふ。

 

・モンテ・アルバンとは?見所や踊る人々のレリーフの恐怖の意味について徹底解説

モンテ・アルバンは紀元前500年から建築が開始された、中央アメリカ最古の遺跡だ。サポテコ族が山の頂上を平坦にして作った祭礼センターでは、最盛期の500~750年にかけて人口が2万5000人にまで増加し、マヤ文明が全盛期を迎える前に中央アメリカで最も高度な文化的水準を誇っていた。現在残っている建造物も、ほとんどこの時代のもの。しかし850年頃からサポテコ族はモンテ・アルバンを段階的に放棄していき、その後にやって来たミステコ族がモンテ・アルバンを埋葬の場所として利用した歴史が残っている。

モンテ・アルバンは中米最古の遺跡なだけあって、他のメキシコ遺跡のように巨大で完璧な形のピラミッドがあるわけではなくその基壇部分が残っている程度だが、それでもメキシコの古代遺跡が初めてだったぼくとしては十分に新鮮で刺激的だった。その中でも特に絶景だったのは北の大基壇と南の大基壇で、頂上からはモンテ・アルバンの全体を見渡すことができた。

北の大基壇の風景

 

南の大基壇の風景

 

天文台

南の大基壇の頂上からモンテ・アルバンを見下ろすと、一番手前には天文台が見える。宮殿から見ると春分、秋分の日にはこの天文台に太陽が沈むのだという。

 

球技場

他のメキシコ遺跡でもよく見かける球技場が、ここモンテ・アルバンにも存在していた。マヤ文明やトルテカ文明と同じスタイルだが、ボールを入れるはずの石の輪がここモンテ・アルバンでは見つかっていないという。

 

踊る人々のピラミッド

モンテ・アルバンで最も印象的だったのは「踊る人々のピラミッド」だ。ここはモンテ・アルバン最古の建造物のひとつで、壁面には300枚の巨石壁板に踊る人々のレリーフがあった。今はその複製が地面に並べられて、いくつも展示されている。踊る人々の壁画と聞くと何だか愉快で楽しそうな印象だが、実際に見てみると何だかどれも怖くて恐ろしい形相をしているように見えた。まぁ遥か古代の異文化の世界観だから感覚が違ってそう見えるだけかもしれないとも思ったが、ほとんどのダンサーの股間にクルクルや波のような模様が刻まれていたのも気になった。これは一体何を意味しているのだろうか、男根が新たな生命を生み出す神秘的な創造力を古代メキシコではこのように表現するのだろうか、しかしそれにしては男根がどこにも描かれていないのは不自然だ。

実は当初は踊っている人だと考えられていたこの彫刻は、本当は戦争での捕虜が残酷な拷問を受けている様子や死んでいる様子を描いていると最近では結論付けられているのだという。彫刻の中の男性は全裸で目を閉じ、口を開けて、局部から血を流しているらしい。何とこの股間のクルクル模様は、男根を切除されて血をほとぼらせている様子を表現しているというのだ!全裸の男性なのにどこにも男根が描かれていないのも、去勢された後だからだという。男根が欠損していること、局部から血を流していること、敵の子孫を根絶やしにしたことを表現することで、サポテカ人は自らの権力や軍事力を誇示していたようだ。そのように考えると「踊る人々の」という愉快な名称とは裏腹に、何と恐ろしくて残酷なレリーフだろうか(特に男性読者は涙目かも)!複製ではない本物のレリーフはモンテ・アルバン敷地内の博物館で実際に見ることができた。

 

ミステコ族の墳墓

入口からしばらくは、ミステコ族の墳墓が続いていた。今でも石に花が供えられていたのは、古代ミステコ族の霊を慰めているのだろうか。

 

・モンテ・アルバンのYouTube動画はこちら!

モンテ・アルバンの様子を撮影したYouTube動画はこちら!

 

・モンテ・アルバン敷地内の博物館は小規模ながら見応えたっぷり

 

モンテ・アルバンは遺跡そのものだけではなく博物館も見応えがあった。博物館内はそんなに広いわけではなかったが、たった今見てきたモンテ・アルバンに残されていた考古学的に貴重な品の数々を目の前で鑑賞することができるのでとても興味深かった。

 

 

その中でもやっぱり印象的だったのは、踊る人々のレリーフの実物。その内容を知っていると、本当におぞましい光景が古代には繰り広げられていたんだと感じられて、より一層恐ろしい壁画に見えてくる。モンテ・アルバンは古代ロマン溢れる素敵な遺跡だったが、それは遥か昔の古代遺跡だからよかっただけであって、じゃあ実際にモンテ・アルバンの世界に住んでみたいかと言われたら絶対に嫌だろう。男根切られるかもしれないし。

 

 

この博物館で感心したのは、古代モンテ・アルバンの作品にはドクロモチーフのものが数多くあったということだ。メキシコと言えばカラフルなドクロのお土産が定番だが、それは有名な「死者の日」にちなんで最近のメキシコ人たちが観光のために無理矢理作り上げた流行だと思っていた。しかし実際には紀元前の古代メキシコの時代からこの大地では人々がドクロに思いを馳せていたのだと思うと、メキシコのドクロのお土産は歴史の深いありがたいものに感じられるのだった。

 

他にも今までの人生で見たこともない面白いものがいっぱいあったよ!

 

 

・衝撃!メキシコシティの国立人類学博物館には男根付きの踊る人のレリーフが存在した

ちなみにオアハカの次に訪れた首都メキシコ・シティの、国立人類学博物館という素晴らしく見応えのある博物館のオアハカの展示では、はっきりと立派な男根が付いたモンテ・アルバンの踊る人の壁画を鑑賞することができた。実際にモンテ・アルバンで見ることができたのは去勢されて局部から血を流すレリーフしかなかったので、男根がある壁画はかなり珍しいと感じた。なぜこの壁画だけは去勢されていないのだろうか、モンテ・アルバンの踊る人の謎は深まるばかりだ。

 

 

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