まさかの麻薬運び人の疑い!中国雲南省の秘境・諾鄧で塩を買ったら薬物と間違えられて大変だった

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なんで中国で塩の塊なんか買ってしまったんだろう…!!!!!

まさかの麻薬運び人の疑い!中国雲南省の秘境・諾鄧で塩を買ったら薬物と間違えられて大変だった

・美しき中国雲南省諾鄧の村と紀元前よりの塩
・塩を麻薬と勘違いされ空港で足止めを食らう!
・これが麻薬でなく塩だとどのように証明されるのか
・飛行機に乗るたびに塩を麻薬と間違えられた

・美しき中国雲南省諾鄧の村と紀元前よりの塩

中国雲南省のミャンマー国境付近の秘境村、諾鄧は南フランスの美しい村の思い出を思い起こさせるほどの美しい光に満たされた伝統的な村だった。諾鄧は古来より「塩馬古道(茶馬古道)」という交易の通り道として有名で、なんと紀元前から塩を作っているらしい。ここまで苦労してやって来たのだから記念に塩くらい買わないとと思い、でっかい塩の塊を2つも買って諾鄧の村を去った。

しかしこの塩、ものすごく重くて荷物を軽くすべきバックパッカーの旅には不適なお土産だと思われた。塩なんて日本のスーパーで安くで買えるのに、なんだってぼくは塩の塊を背中に2個も背負いながら中国大陸横断をするのだろうとだんだん虚しい気持ちに襲われた。それもこれも、紀元前からの伝統的な塩が欲しいという歴史的ロマンに由来するが、歴史のロマンを背負うのも容易くはないのだと肩にのしかかる荷物の重みを噛み締めた。

 

 

・塩を麻薬と勘違いされ空港で足止めを食らう!

この塩の弊害は、重いということだけにとどまらなかった。薄々感じてはいたが、この塩、なんだかアヤシイ薬に見えるのだ!まさか空港の荷物チェックで引き止められはしないかと心配だったが、そのまさかの事態は起こり、その後のすべての空港で入念な荷物チェックを強いられることとなった!

ぼくはこの塩をバッグパックの一番底に入れて持ち運んでいたのだが、空港の荷物チェックというのは意外ときっちりと検査されているもので、X線検査でこの変な物体がものすごく怪しいと見なされるやいなや、ぼくはバッグパックの底からわざわざこの塩を取り出すように命令された!

めんどくさーただの塩なのに!!!とこっちが思っていても検査官が納得しないと飛行機に乗れないので、大人しく命令に従った。ぼくが取り出したのは怪しい形をした白い粉の塊!!!!!当然ものすごく怪しいということになり、これは何かと聞かれ、ぼくは即座に「塩(yang)!」と答えたが、検査官はなかなか納得してくれない!確かにこんな旅人がわざわざ塩をバックパックに忍ばせているなんてどう考えても不自然だろう。もちろん検査官はこれが麻薬じゃないかと疑っている!

ああどうして塩なんか買ってしまったんだろう!!!もはやめんどくさすぎて要らないけれど重いのに長らくここまで運んできたという執着もあり捨てるに捨てられない!

 

 

・これが麻薬でなく塩だとどのように証明されるのか

ぼくは必死に「これは中国の塩の村で買ってきた塩だ!!!!!」と本当のことを伝えているのになかなか信じてもらえない!どうやったらこれが麻薬ではなく、ただの塩だと信じてもらえるのだろう?まさか最終的にはコナンくんの漫画みたいにペロリと舐めて確かめられるのだろうか?!せっかく真空パックしてくれてるのにわざわざ開けられて知らない人に舐められるなんてゴメンである。ああぼくの塩!!!

ぼくはなんとか知恵を振り絞り、スマートフォンの中の美しい諾鄧の写真や、この塩を買った宿のおばちゃんが塩とツーショットを撮っている写真などを見せて必死に説得した!するとこの塩とおばちゃんのツーショット(なんという奇妙な写真!)が意外と効果があったらしく、なるほどこれならば信頼できる、これは塩なのかとやっと納得してもらえ、ぼくはなんとか荷物チェックを終えることができた。

ああなんて無駄な時間を、ただの塩のために費やしてしまったことだろう!たかが塩、されど塩!ぼくはとてつもない疲労感を胸に抱き、この塩を必ずや日本へと持って帰ろうと誓った。こんなに苦労して運んでいるのだから!!

 

 

・飛行機に乗るたびに塩を麻薬と間違えられた

その後も2回飛行機に乗ったが、いずれの空港でもこの塩のせいで麻薬運び屋だと勘違いされ長時間の尋問を受けた。その度にぼくは、中国雲南省の塩の村へ行ってきた、そこではみんな塩を作っていて塩が有名なんだ、ぼくはそこで塩を買ってきてほら証拠の写真だってあるよ!(塩とおばちゃんのツーショット)と必死に説明し、なんかと飛行機に乗せてもらえたのだった。

ぼくが今回の経験から抱いたのは、外国で塩なんて買ったら空港でとんでもなく大変な目に合う割に、塩によって費やされる労力の度合いがもはや塩の価値を超えているんじゃないかという疑惑である。もはや異国で塩など買うまいと心に誓った。

 

 

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