標高4800m天空の世界!人生史上最高の絶景と、雨崩のチベット聖地・神湖はその姿を永遠に隠したままだった【神湖3/3】

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「神秘的」という言葉でも表現しつくせないほどの絶景。

標高4800m天空の世界!人生史上最高の絶景と、雨崩のチベット聖地・神湖はその姿を永遠に隠したままだった

・チベットの最後の聖地、神湖を目指して
・畏怖の念を感じさせる人生最高の絶景
・神湖はぼくたちの前に姿を現さなかった
・雪に埋もれながらも帰り道を模索する
・明るいうちに下山できて一安心
・神さまは人間の前に姿を現さない

・チベットの最後の聖地、神湖を目指して

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ぼくと中国人青年のシェイミンとシャオヘイの3人で、雨崩からトレッキングで行けるチベットの聖地、冰湖と神瀑は制覇し、残るはなんと標高4800m(人生でこんな高いところ登ったことない!)にある神湖のみとなった。

神湖付近は雪が凍りついて滑ったり、雪が膝上まで積もっていたり、神湖まで往復12時間かかるなど不安な情報が多い。それでもぼくたちはなんとか可能な限りの準備をして神湖への道を進めた。

噂通り神湖までの道は、凍りついた雪で滑りそうになるし、雪の深さも不明なままだし、静寂に包まれた美しいというよりも「畏怖の念」という言葉が的確であるような光景が広がる中で、なんとか急峻な深い雪の丘を超えると、そこにはこれまでの人生で見たこともないような絶景が広がっていた。

 

・畏怖の念を感じさせる人生最高の絶景

 

ぼくたちが目の前に見たものは、巨大な雪山が目の前に壁のように立ちはだかる光景だった。「圧倒される」とはこのことだ。しかも下に向かって果てしない急峻な下り坂が続いている。目の前の「壮大な」というよりも「おそろしい」「おぞましい」「大自然への畏怖の念を感じざるを得ない」雪山の光景に、ぼくたちの目は釘付けとなった。地図によればもう少し歩けば見つかるはずの神湖の存在すらすっかり忘れて、ぼくの心はあまりのその神聖さに、雪山へと祈りを捧げていた。

目の前には圧倒的な雪山、足元には果てしなく吸い込まれそうな谷底。

 

しかもなんと神秘的なことに、その谷底を一望できるようにひとつだけ丘が突き出ている。ぼくたちは絶景の写真スポットを見つけたと、お互いに写真を撮りまくった。ここは大げさではなく、人生でいちばんの絶景ポイントだった。

 

 

・神湖はぼくたちの前に姿を現さなかった

さて、問題は神湖の存在だ。地図からすると本当に神湖は目前にあるはずだ。しかし突き出た丘の上から谷底を見下ろしても、雪と岩の荒野ばかりで神湖のような水たまりは見当たらない。

地図によるとこの下にあるはずなので、ぼくは地獄の果てまで続いていきそうな果てしない谷底まで下りようと提案した。ここまで来て神湖へ辿りつけずに帰るなんてありえない。しかし残り2人の意見は違った。谷底への道は深く、雪も積もっていて急峻で危険なので下りるのはよくない、この人生最大の絶景ポイントを拝めたのだからもう帰ろうという意見だ。時間もないし、明るいうちに帰れるかわからない。

ぼくの目からすれば、危険なことはないだろう、絶対に下りられるだろうと思ったのだが、ぼくたちは3人のチームで来たのだから、ここは民主主義的に多数決で、引き返して帰るという選択肢を取るべきだった。ぼくたちは標高4800mの静寂と神聖の世界で、人生最大の絶景スポットを発見し、神湖は幻のままで下山することにした。

 

・雪に埋もれながらも帰り道を模索する

行きはひたすらに登り続けてきただけだから、帰りはただひたすらに下っていくだけだ。登りよりも時間がかかるということはないだろう。しかし氷による転倒に注意したい。

ぼくたちは引き返した先の雪原で足跡を見失い、どれだけ深いかわからない雪の中へ足を突っ込みながら道を進んでいくと、本当に噂通りに膝よりも深く雪に沈む箇所が何個もあって驚いた。下山の際も、なるべく新しい雪の上を歩かないで、先人の足跡を辿るか、回り道をして土の上を歩いていくのが正しいと言える。

ぼくたちは皆深い雪の中へと足を突っ込みながら突き進み、途中シャオヘイが雪の中に体ごと埋もれてしまったので「ああ、ぼくたちはここで死ぬのかも…」と恐ろしく思ったほどだった。しかし実際はそんな大げさなことにはならず、3人で冷静に連携しながら、最終的には回り道して側面にある岩や土の上を歩いていくということで合意した。その選択を下した後は、危険な思いをすることはなかった。

 

 

・明るいうちに下山できて一安心

神湖からの帰り道は、ひたすらに下りだ。緩やかな下り坂なら問題ないが、ずっと急峻な下りが続くので、筋肉痛や膝の痛みが生じるかもしれない。しかし進む速度としては当然登りよりも速い。ぼくたちはなんとか明るいうちに帰れるように、下雨崩への道を急いだ。

結局、下雨崩を朝の9時半に出発し、標高4800mの神湖付近へと到着したのは15時、下雨崩へと下山できたのは18時で、往復12時間かかるという噂は少し大げさだったようだ。にちぼつは18時半だったので、なんとか明るいうちに下山することができて安心した。

 

 

・神さまは人間の前に姿を現さない

下山してから地元の人々に確認すると、やはりぼくたちはもうすぐ神湖に到達するというところまで来ていたようだ。百度地図でもそうだったように、あの大絶景ポイントの下に神湖があったようだ。見渡してもそれらしきものは発見できなかったので、もしかしたら突き出した丘の真下にあったのかもしれない。

ぼくたちは下山してから神湖について話し合い、「神」湖なんだから見つからなくて当然だ、神さまなんてそうやすやすと人間の目の前に現れるものではないという意見で一致した。ぼくはまたスペイン巡礼の修復中だったサンティアゴの大聖堂を思い出し、神聖なものはたやすくその全貌を明らかにしてくれるものではないのだと悟った。

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