早起きして本当によかった!
朝日に照らされた雪山の絶景!チベットの秘境・雨崩の快晴の朝に“早起きは三文の徳”を感じる
・これまでの雨崩の冒険
・チベットの聖地、神湖へ本当にたどり着けるのか?!
・神湖への準備として宿を上雨崩から下雨崩に移動
・早朝にしか見られない!雨崩から眺める黄金色の雪山の絶景
・これまでの雨崩の冒険
中国雲南省とチベット自治区のほぼ境界線上に位置する、ガイドブックにも載っていないチベットの秘境・雨崩までやってきた。
雨崩に滞在してトレッキングで向かうところと言えば、冰湖、神瀑が定番だ。ぼくたちがそのふたつを訪れてどちらも感動的な絶景に息を飲んだことの詳細を、既に記事にした。
・チベットの聖地、神湖へ本当にたどり着けるのか?!
そして次の日、ぼくたちはなんと標高4800mにあるというチベットの聖地「神湖」へ向かう計画を立てた。本当にそんな高い場所に行けるのだろうか…。
ぼくの中国人の雨崩での相棒、シェイミンとシャオヘイが地元のチベット人に聞いてくれたところによると、雨崩から神湖までは往復12時間はかかるとか、雪の深さが膝上まで来るとか、雪で滑って大変だとかとにかく恐ろしい情報が飛び出てくる。
ぼくはこんな標高の高い山奥の秘境でトレッキングをするなんて夢にも思っていなかったので、長ズボンだって防水ではないものひとつだけだし、靴は麗江で買った街で歩くようなお洒落な感じで山登りに役立つとは思えないし、アウターもユニクロのウルトラライトダウンだけが頼りだし(これは実際寒い中国ではめちゃくちゃ役立っていると思う)、なんだか準備段階から不安が募るような状況だ。
しかも往復12時間かかるというその時間が非常に気がかりだ。12時間と言えば、朝の6時に出ても夜の6時(日が沈むのは6時半)くらいに着くということだ。なんだか大変なトレッキングになりそうな予感がした。
ぼくたちはとにかく早起きするのが大切だということで一致した。しかし日が昇ってからでいいだろうということで結局は7時半起床となった。こんな感じで大丈夫なのだろうか。
・神湖への準備として宿を上雨崩から下雨崩に移動
ぼくたちは「神湖」に向かう準備を整える一環として早朝にすべての荷物を持って、宿を上雨崩から下雨崩に移動することにした。神湖へは上雨崩より下雨崩の方が格段に近いからだ。もしも標高4800mまで登るのに成功したとして、それから帰ってきて下雨崩にやっと到着しても、上雨崩に宿を取っていたらさらに1.6kmの険しい上り坂を苦労して登らなければならなくなる。そのような状況はどうしても避けたい。
ご飯も美味しくて対応も親切で猫も犬も可愛かったオススメの宿Deqin Sensation Butter Tea Innを去り、下雨崩の宿ユーボン ホリデイ インへと宿を変更した。このユーボン ホリデイ インも1泊40元と安くて、Trip.comでレビュー数も多く評価も高かった宿だ。
・早朝にしか見られない!雨崩から眺める黄金色の雪山の絶景
ぼくたちは予定通り早朝7時半に起きた。シャオヘイがぼくとシェイミンを起こしてくれたのだが、みんなで早起きして準備して出発するというのは、修学旅行とか学校の合宿のような感じでとても懐かしい感じがしてワクワクした。
すぐに準備を済ませて雨崩を出発する。この日の天気も雲ひとつない快晴。雨崩を取り囲んでいる雪山の絶景を明らかに望むことができた。こんなに早く起きて外を散歩したことがなかったぼくたちは、その雪山に朝日が照らされる「ゴールデン・マウンテン」の様子をはじめて見ることができたので興奮した。
なんて美しい風景だろう!ぼくたちは黄金色に輝く神々しい雪山を存分に眺めながら、下雨崩までの道を急いだ。この美しい絶景が、ぼくたちの今日の登山の成功を予感させてくれていると、ぼくは勝手に思い込んだ。そして日本には“早起きは三文の徳”という古い言葉があるが、それは本当なのだと感じ、中国人青年たちにその諺を教えた。