認知症になった大好きなおばあちゃんが世界で一番好きだった中国・桂林の絶景ツアーに参加した

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人から「宝物だ」と言われたことはありますか?

認知症になった大好きなおばあちゃんが世界で一番好きだった中国・桂林の絶景ツアーに参加した

・中国貴州省を抜け出して絶景の桂林へ
・桂林から船で陽朔へと移動する計画
・クリスマスなので陽朔の5つ星ホテルに泊まろう
・桂林のおすすめバックパッカーホステルGuilin Cyan Box Hotel
・桂林から陽朔への1日船ツアーの行程
・予想外に大都会だった桂林の街並み
・認知症になった大好きなおばあちゃんは世界で一番桂林が好きだと言っていた
・おばあちゃんと一緒に来た桂林

・中国貴州省を抜け出して絶景の桂林へ

中国貴州省の少数民族をめぐる旅で、ミャオ族やトン族などたくさんの少数民族の文化を垣間見ることができ、またいつかは行きたいと憧れていた程陽村の中国最大の壮麗な風雨橋を見ることもでき、大満足したまま次の目的地、桂林へと向かった。

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・桂林から船で陽朔へと移動する計画

桂林は大きな街なので、程陽村から桂林へ行くのは至極簡単だった。程陽村から来た時と同じような順路で三江南駅へと赴き、そのまま電車で簡単に桂林に行くことができた。桂林に宿泊するのは1泊のみ。桂林から有名な風光明媚な中国的絶景を楽しみながらフェリーで陽朔という街へと移動する予定だった。

桂林から陽朔までのフェリーツアーは、桂林でこれやらなきゃ何しに来たのと言われるくらいに典型的で有名な川下りツアーだ。桂林から陽朔まで船で行きその日のうちに桂林へと戻ることも可能だが、そのまま陽朔に留まってもいいという仕組みになっているらしい。

ぼくは雨崩で出会った日本語がちょっと喋れる中国人に、中国で一番どこがよかったか聞くと陽朔という答えが帰ってきたので、陽朔に2泊することに決めた。雨崩の存在を教えてくれたカンボジアで出会った香港人も、桂林〜陽朔では陽朔の景色が一番いいよと言っていたので、これはもう陽朔に宿泊しようと決意したのだった。

 

 

・クリスマスなので陽朔の5つ星ホテルに泊まろう

陽朔を訪れる日はちょうどクリスマスだったので、ぼくは去年のクリスマスを思い出していた。去年の今頃はシベリア鉄道の旅のさなかにあり、クリスマスはリトアニアのヴィリニュスで過ごした。リトアニアを含むバルト三国はヨーロッパなのに物価が非常に安く、せっかくのクリスマスだしたまには高級なホテルに泊まろうと思い立ち、シベリア鉄道の旅で唯一5つ星ホテルのスティクレイ・ホテルに宿泊した。上品で美しく、どこか可愛らしさもあるようなホテルで日本人にオススメのホテルだと感じた。地下にプールがあり、真冬なのにプールで泳げたのは楽しい思い出だ。プールの横にはサウナもあり自由に楽しむことができた。さすが5つ星!

陽朔も「リゾート」として有名らしく、検索するとたくさんのリゾートホテルが出てきた。しかも安い!やはりリゾートホテルはアジアに限るのだ。ヨーロッパや日本などで高級ホテルに泊まっていたらそれこそ本当にアホみたいに高額なのでお得感も全くないが、アジアで高級ホテルに泊まると、こんなに広い部屋で施設も充実しているのに、こんなに安いなんてという日本人ならではのお得感が味わえる。ぼくは自分の財布に見合った陽朔で泊まれる5つ星リゾートホテルを探し出し、クリスマスを含む2泊の予約を入れた。

 

・桂林のおすすめバックパッカーホステルGuilin Cyan Box Hotel

その代わり桂林では、最も最安値のドミトリー宿Guilin Cyan Box Hotelに泊まった。しかしここが思ったよりもものすごく快適で、従業員も優しく、とてもいい思い出になった。安いバックパッカーの宿なら安い桂林のフェリーのツアーも置いてあるだろうと予想し、そしてその予想は当たった。桂林から陽朔へ船で行く1日観光ツアーで、移動など全部込みで200元(3000円くらい)とお得!豪華客船だと380元だったが、宿の人がそんなのに乗る必要はない、安い方の船で十分だと教えてくれたのも、ありがたく好感が持てた。なんと正直で、商売気のない人々なのだろう!

この宿の若い従業員はみんな英語が話せ、ぼくが陽朔でどのようにホテルに行けばいいのかわからなくて困っている時も、次の日のホテルに電話してくれたりして1泊しかしないのに本当に親切にしてくれた。桂林に来たらまたここに泊まりたい。コモンスペースも広く、畳まであって快適だった。

 

・桂林から陽朔への1日船ツアーの行程

ツアーは桂林を朝10時に宿を出発し、12時に船乗り場へ、14時には陽朔に到着するという行程だった。桂林からの1日観光ツアーはどれもこれに似たような感じで組まれていることだろう。

 

・予想外に大都会だった桂林の街並み

桂林は思ったよりも大きな都会だった。そしてそれはただの都会で、桂林というのはどこでもあの細い岩山が天を貫く風景を見られるのかと思っていたが、街中では見ることはできず、やはり川の近くまで移動しないと見えないらしかった。

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・認知症になった大好きなおばあちゃんは世界で一番桂林が好きだと言っていた

桂林と言えば、ツアーで海外旅行によく行っていたおばあちゃんが、世界で一番桂林が好きだったと話していたことが思い出される。おばあちゃんは今は認知症になって、あまり喋ることもなくなってしまった。日本にいるときは時々会いに行っていたが、次第に記憶が薄れていくのをただただ見守るしかなかった。もはや90歳になり年齢的に認知症にかかるのも仕方のないことだ。

おばあちゃんは気の強いことで有名で、田舎の人にしては自分の意見や物事をはっきりと言うので周囲の人からは恐れられていた。彼女に意見を言えないような気が弱いのにプライドの強い種類の人間は、彼女の悪口を言ったりしていた。けれどぼくはおばあちゃんが大好きだった。両親が共働きだったので、幼い頃毎日会っていたこともあるだろう。ぼくが旅の炎に焼かれて大学生の時代に旅に出る時も、他の家族はみんなどうして旅なんかに出るのと止めてばかりだったのに、海外旅行の好きなおばあちゃんだけは行っておいでと快く送り出してくれた。

ぼくが夏休みに実家に帰り、夏休みも終わり大学のある沖縄へ帰らなければならなくなると、おばあちゃんがさみしくて泣いていたことが思い出される。ぼくのことが一番可愛い、ぼくはおばあちゃんの宝物だと言ってくれた。人生の中で「宝物」だと言われたのは、おばあちゃんからの言葉しかないような気がする。あまり「宝物」なんて言われる機会はないのではないだろうか。しかしだからこそ、ぼくは「宝物」だと言われたことを未だに覚え続けている。

 

 

・おばあちゃんと一緒に来た桂林

桂林から陽朔までの景色は、まるで風光明媚な水墨画を見ているように感動的だった。桂林が美しいことは写真で知っていたが、写真でみるよりも実際に訪れて川の上から見ると、何百倍何千倍と迫力のある神々しい美しさを感じ取った。これがおばあちゃんが世界で最も好きだと言っていた桂林の景色なのかと思うと、ひとりで来ているはずなのに、おばあちゃんと一緒に来ているような気分になった。ぼくは桂林の幻想的な風景を、おばあちゃんと共に眺めていたのだ。

 

 

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