石川雲蝶の彫刻芸術がすごすぎ!新潟県魚沼市「永林寺」「西福寺」で越後のミケランジェロの本気を見た

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新潟県の雲蝶の彫刻がマジで美しすぎる!!!!!

石川雲蝶の彫刻芸術がすごすぎ!新潟県魚沼市「永林寺」「西福寺」で越後のミケランジェロの本気を見た

・ぼくの「日本海沿いを北上する旅」+「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅
・越後のミケランジェロ!新潟県魚沼市の石川雲蝶彫刻作品を鑑賞しよう
・「永林寺」の入場料、駐車場情報
・「永林寺」で雲蝶彫刻作品の優美さに魅了された
・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「雲水龍」
・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「迦陵頻伽」
・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「天女」
・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「桐に鳳凰」
・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「孔雀」
・「西福寺」の入場料、駐車場、写真撮影情報
・「西福寺」の天井彫刻「道元禅師猛虎調伏之図」はこの世のものとは思えない迫力だった
・石川雲蝶は江戸から越後へ移住した彫刻家だった

・ぼくの「日本海沿いを北上する旅」+「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅

こんにちは!世界一周+日本一周の旅を続けている水色です。

ぼくは今までの人生で日本海沿いの地域をほとんど旅したことがなかったので、新型コロナウイルス感染拡大の影響で外国にも行けず旅人としてはこのまま日本を深めるしかないという絶好の機会に、日本海沿いを北上する車中泊の旅を決行した!

岡山県、広島県、山口県、佐賀県、長崎県、福岡県、大分県、熊本県、島根県、鳥取県、兵庫県、京都府、福井県、石川県、富山県、新潟県、山形県、秋田県、青森県、フェリーに車ごと乗り込んで北海道函館まで渡り、そのまま北海道の最北の離島、礼文島の澄海岬を「日本海沿いを北上する旅」の最終目的地とした。

そのまま北海道をぐるっと一周し、再びフェリーに乗って青森県へ!青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、長野県、岐阜県、山梨県、静岡県と「太平洋沿いを南下する旅」を完遂した。

結果的にぼくは7月〜11月までの間ほぼ4ヶ月かけて「日本海沿いを北上する旅」「太平洋沿いを南下する旅」日本一周の旅を達成したことになる。この旅ブログ「ミズイロノタビ」では、あまりに感動的で素晴らしすぎた日本一周の旅の一部始終を公開しようと思う。

 

 

・越後のミケランジェロ!新潟県魚沼市の石川雲蝶彫刻作品を鑑賞しよう

「日本海沿いを北上する旅」の途中で、人生初の新潟県を訪れた。新潟県に縁もゆかりもない人生だったので、新潟県について全く何も知らず、お米がいっぱいとれる場所だという予備知識くらいしかなかった。

せっかくはるばる新潟県へやってきたのにそれでは非常も勿体ないと思い、ガイドブックのるるぶを頼りに新潟観光の計画を立てていた。しかし絶対にここに行きたいものすごく行きたいという観光スポットは見当たらず、唯一心に引っかかったのは「雲蝶」という江戸時代の彫刻家の作品が見られるという新潟県魚沼市のお寺だった。

しかし「雲蝶」という名前は人生で初めて聞いたし、そんなに有名でもなさそうだし、本当にわざわざ行くほどの素晴らしい作品が見られるのか半信半疑だったが、なんだか行かなければならないような直感が働き、自らの直感を疑わず直感の赴くままに、「雲蝶」ゆかりの「永林寺」と「西福寺」を訪れてみることにした。

 

・「永林寺」の入場料、駐車場情報

まず訪れた「永林寺」の入場料は500円、駐車場は無料だった。人里離れた静かで穏やかで心地よい雰囲気のするお寺で、ぼく以外に人が訪れる気配もなかった。やはりそんなに有名じゃないのだろうか。それとも平日だから???

 

・「永林寺」で雲蝶彫刻作品の優美さに魅了された

しかし入場料を支払ってお寺の中に入った瞬間、外からこのお寺を見ただけれは決して想像できないような彫刻の世界が広がっていて呆気に取られた!立体的で躍動感のある極彩色の龍や、天女や、孔雀や、鳳凰の彫刻が、今にも動き出しそうな迫力や優美さを兼ね備えながら部屋の隅々に敷き詰められていた!

すごーい!こんな目を見張るような素晴らしい彫刻の世界を今まで見たことがない!まさに圧巻!新潟県のお寺でこんなに価値のある彫刻芸術を鑑賞することができるなんて全然知らなかったー!本当に来てよかった!!!雲蝶が「越後のミケランジェロ」と呼ばれているというのも、これらの作品を目の当たりにすれば納得!

残念ながらお寺の中は撮影禁止だったので(入場料500円も払ったのだから写真くらい撮らせてほしい)、仕方なく500円のパンフレットを購入してその資料をもとに「永林寺」の優雅で大迫力の彫刻群を紹介していこうと思う。

 

・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「雲水龍」

本堂正面に配置された3つの龍の欄間は、まさに御本尊を守護する登竜門のごとく来訪者を見据えている。古来龍は「水神」として火災から御本尊や御堂守を守る守護神として用いられることが多く、雲蝶が長年滞在した「永林寺」を自らの代わりに守るものとして配置したのだろうと考えられている。

龍は人類の想像の中でも最も古く偉大な変幻自在の聖獣であり、頭に角、胴は大蛇のようで鱗があり、鷹のような鋭い爪をもち、拳は虎という様相だ。若い頃は水の中に住み、長じて天空を自在に駆けると言われるが、天の雲と地の水の間を駆け巡るこの構図は、躍動感のある作品として彫り出されている。

 

・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「迦陵頻伽」

迦陵頻伽(かりょうびんが)は仏教における想像上の生物で、極楽浄土で美声にて仏法を説くとされ、妙音鳥とも意訳される。一見すると天女と見分けがつきにくいが、その姿は、上半身は翼を持つ菩薩で、下半身は鳥の姿である。古くからインドでは音楽の神とされ、その声は何度聞いても飽きることがないと言われている。

一般に迦陵頻伽が描かれ、または彫り出されていれば、その場は浄土を表現していることを意味し、同時にそれによって如来の教えを讃えることを意図する。雲蝶が単なる彫工の職人ではなく、仏教美術を熟知していたことが伺え、「永林寺」本堂を浄土と見立てるための作品となっている。

 

・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「天女」

本堂の西側位牌の間の欄間四面に天女の図が掘り出されている。雲中に天衣をはためかせるその姿は、優美にして華麗である。天女の中でもこのように雲中を舞う天女を飛天という。

天女は弁財天、代弁巧徳天ともいい、弁舌、才知に優れ、歌詠、音楽をつかさどり妙音を発して人々を喜ばせる。仏法を流布し、寿命を延ばし、悪敵を退散させ、財宝を満足させ、利益を施すという。

特にこの作品は見る角度の違いで顔の表情が変わり、このような風合いは、奥行きのある深掘り欄間でしか味わえない面白さでもある。またこの天女の顔つきは、当時雲蝶が愛し女性に似せたという逸話がある。江戸時代の美人は目細、鼻高、桜色とされ、まさに当時の美人をモデルにしたのだろう。

 

・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「桐に鳳凰」

御本尊の両枠に施された彫刻が鳳凰である。古代中国で、最も愛された聖人と共に世に現れたとされる瑞鳥で、雄を鳳、雌を凰といい、仲睦まじく梧桐(あおぎり)の木に住み、醴泉(あまい水)を飲み、竹の実を食う。五音の妙音を出して鳴くとされ、衆鳥の王として尊ばれた幻の霊鳥である。鳳凰が現れるのは、君子と民の心が通い合った徳の高い治世か、乱世が治まった平和の象徴とされており、よく治った世を祝福するように東方より飛来するとある。

 

・「永林寺」で見られる雲蝶彫刻作品「孔雀」

小鳥と戯れている孔雀の雄と雌の二部作である。孔雀の信仰は仏教開示以前よりあり、インドにおいては盛んに行われていたとされる。孔雀は猛毒を持つ動植物、トカゲなどを食べても死なず、なおも美しい羽毛を維持してゆくことから、その不思議な解毒力を人に取り込もうとして、古くから信仰の対象として崇拝されていた。すなわち、人間の解脱を妨げる精神の毒「貪ること」「瞋ること」「癡しいこと」を孔雀の解毒機能にあやかり消滅しようとしたものである。

材木は銀杏。構図のバランス、彫りの立体感、細密な描写など、雲蝶の傑作のひとつとして専門家の中で評価の高い作品となっている。

 

・「西福寺」の入場料、駐車場、写真撮影情報

「永林寺」で雲蝶の素晴らしい彫刻群の数々を鑑賞し、圧倒され、すっかり雲蝶にハマってしまったぼくは、さらに雲蝶の優れた作品を見てみたいと「西福寺」へと向かった。

入場料は500円、駐車場は無料だった。ここも撮影禁止だったのでその点は不満だった。

 

・「西福寺」の天井彫刻「道元禅師猛虎調伏之図」はこの世のものとは思えない迫力だった

「永林寺」は雲蝶の小さくて巧妙な彫刻作品が鑑賞できて見応えがあったが、次に訪れた「西福寺」の天井に見ることができる彫刻芸術「道元禅師猛虎調伏之図(どうげんぜんしもうこちょうぶくのず)」は、これまでに見たこともないような迫力、巨大さ、精巧さ、色彩、多種多様な動物たちを併せ持ち、まるで本当に目の前で龍と虎が対決しているような躍動感にあふれていて本当に見る価値があった!本当に心が圧倒されて、いつまでもいつまでも天井を眺め続けてしまった!新潟県で一番感動的な思い出になった。

この素晴らしすぎる「道元禅師猛虎調伏之図」を細部に至るまで写真に撮りたかったけれど、禁止されているので公式ホームページから写真を借用!でも写真で見るよりも実際に訪れて本物を見た方が絶対に感動すると思う!立体感や臨場感が桁違い!!!「永林寺」の彫刻も精巧で優雅で素晴らしいけれど「西福寺」の天井彫刻はとんでもない迫力だから、順番としては「永林寺」の次に「西福寺」を訪れた方が、興奮と感動が順番に高まって心地よい旅になるように感じた。

「道元禅師猛虎調伏之図」は道元という禅のお坊さんが中国に修行に出かけた際、虎に襲われそうになった場面を彫刻として表現している。道元が拄杖(僧の携える杖)を投げ付けると、拄杖は竜に変身して虎を退治したのだという。

 

 

・石川雲蝶は江戸から越後へ移住した彫刻家だった

こんなすごすぎる彫刻を作った石川雲蝶ってどんな人なのだろう、あんまりよそでは有名じゃないのは新潟県の人だからなのかなと思って調べてみると、なんと彼は江戸出身の彫刻師らしい。1814年(文化11年)江戸の雑司ヶ谷で生まれ、江戸で彫刻師になり、30代で越後へ移り住み婿養子になったようだ。写真や資料などはっきりとした資料も少なく謎も多い人物だという。

ぼくの中では江戸から越後に移り住んで、素晴らしい芸術作品を死ぬまで越後の中で作り上げ続けたというその人生になんだか感動した。その逆ならいくらでもいそうなものだ。人間と物質とお金と権力が集まる江戸の街へと新潟から移り住む人ならば珍しくもなんともなさそうだが、その逆に大都会江戸から越後へとやって来て、自分の才能と情熱と知識を保ったまま、後の世の人まで心から感動させる色鮮やかで精巧で大迫力で味わい深い彫刻作品をいくつも作り続けるなんて素晴らしい生き様だ。

物事の本質を突き詰められない多くの人々は、何も考えずに、ただなんとなく田舎よりも都会の方がよさそうだ、都会の方がかっこいいし洗練されていると思い込み、都会に憧れを抱きがちだ。しかしそれは自分にとって何が大切なのかを見つけられずに心が彷徨っている人々の傾向ではないだろうか。自分が心から何をしたいのか、自分の生まれてきた使命は何なのか、自分の才能はどのように浮世へと発露すべきなのか、自分自身の直感に耳を澄ませ、根源から去来するその炎の矛先を知っているならば、田舎にいようが都会にいようが全く関係なく、自分にとって輝かしい満ち足りた人生を送ることができるだろう。

重要なのはどこに生きているかやどのような時代に生まれ着いたかではなく、どのような国であってもどのような時代であっても構わない、普遍的にあらゆる次元を貫いて輝かしく生き抜くための情熱を自らの中に見出すことではないだろうか。ぼくはこの世のものとは思えないほど美しい石川雲蝶の彫刻作品を見ながら、そのような思いが江戸時代から伝わって来ているような気がした。

 

 

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