とにかく大変だった!インスブルック・サンモリッツ間の列車旅とヨーロッパ鉄道が遅延した際の対処法

 

こんなはずじゃなかったのに!!!オーストリアのインスブルックからスイスのサンモリッツまでの道のりはとてもとても大変でした。

とにかく大変だった!インスブルック・サンモリッツ間の列車旅とヨーロッパ鉄道が遅延した際の対処法

・本来の経路
・遅延しそして止まる電車
・頼れるものは己のみ
・神の使いのインドネシア人
・電車のチケット料金について
・青く澄んだ宝石の星

・本来の経路

本来はそんなに大変な道のりではなかったのだ。インスブルック中央駅から電車で2回乗り換えてたどり着く、ややめんどくさいが簡単な移動だ。インスブルックからSargansまで2時間半、そこで乗り換えて次はChurという駅まで20分ほどでたどり着き、また乗り換えてサンモリッツまではまた2時間だ。乗り換えの時間が10分くらいで少々不安だった。しかもウィーンからザルツブルグまでの電車も遅延していたので、オーストリアの電車は時間に正確なのかとやや心配していたのだった。

ヨーロッパは先進国だから日本と同じように電車が正確なのではないかと思い込んでしまうが、実際はそうではない。日本ほど時間に正確な国はなく、それは日本の非常に便利でありがたい文化である。実際にぼくがドイツに留学していた時も、電車がすごく遅れていた。聞けばドイツの電車は民営から国営に変わった途端にルーズになってしまったということで意外だった。国営ならさらに正確になりそうな感じもするがそうでもないらしい。さてオーストリアではどうだろうか。

 

 

・遅延しそして止まる電車

さて、17時48分にのインスブルックの電車へと乗り込んだ。電車は時間通りやって来たのは来たのだが、出発がその時点でもう15分遅延していた。このままで乗り換えられるのだろうか。乗り換えは10分なのに15分も遅延していたらもはやこの先の予定に暗雲がたちこめている気配がする。

しかも電車の中が異様な空気が漂っている。何か起こっているような雰囲気だが、ドイツ語のアナウンスなので何を言っているのか聞きとることができない。するとなんと途中の駅でゾロゾロとすべての人々が電車を降りだしたではないか!ぼくは何が起こったのかまったくわからない。たまたまみんなこの駅で降りる人ばかりだったのだろうか、いやそれにしても誰一人電車に残っていないのはおかしい。ぼくも重い荷物を背負って電車を降り様子をさぐる。

ホームにいた電車の係員に聞くと、なんと大雪の影響で途中の山が閉鎖されたのでこの電車はもはや進入不可能であるという。だからこのどこかもわからない駅からバスに乗って、これまたよくわからない名前の電車の駅に移動し、そこからまた電車に乗って移動を続けろと言うのだ。ぼくは驚愕した。電車で乗り継いで行く移動のはずがバスに乗らないといけないという。しかもよくわからない駅にまで行ってそこからのサンモリッツまでの行き方もわからない。もうどうにもこうにもならない状況である。しかもこの移動は夕方から始まったので、サンモリッツまでの電車が終了してしまう可能性だってある。

もはや心配しか残らない状況となってしまったが、ここから電車が動かない以上、バスに乗りしかない。ぼくはどこかもわからない駅から、どこに行くのかわからないバスに乗り込んだ。

 

・頼れるものは己のみ

バスが着いたのはBrudenzという駅だった。そこからSargansという本来乗り換えるはずだった駅まで移動する。しかし大幅に到着が遅延しているので。もはや予定通りに乗り換えることはできない。電車の中のWi-Fiでこれからどうすればサンモリッツにたどり着けるのか必死で検索する。

するともはや夜中であるから、この時間から乗り継いでサンモリッツにたどり着ける方法はたったひとつしかなかった。しかしその方法はなんと電車乗り換え4回!しかもその乗り換え時間も短い。オーストリアの電車の正確さにもはやなんの信頼もしておらず疑いしかなかったぼくは、またこの途中の電車のどれかひとつでも遅延したら今日中にサンモリッツにたどり着くことができないことに不安しかなかった。サンモリッツに宿がとってあるのに途中で立ち往生したらどうしようもない。そして電車賃だってどうしたらいいのかわからない。

しかも夜中であるからどの駅にも誰一人駅員がいない。こんなに電車が遅延して乗客は困り果てているのに、乗客が相談したり質問できる人が誰もいないのだ。もはや頼りにできるのは自分の検索能力と行動力のみである。そして電車が遅延しないという運。それがひとつでも欠けたら、見知らぬ駅で野宿しそうな勢いだ。冬のスイスで。

 

・神の使いのインドネシア人

とりあえずSargansからLandquartまでの電車に乗り込み時間通り無事到着する。もはや自分がどこにいてどの国にいるのさえわからない。自分は今オーストリアにいるのだろうかスイスにいるのだろうか。そんなことすらわからないのだ。こんなもはやここはどこ私は誰状態のぼくに、救世主のような人が現れた。

それはLandquartからKlosters Platzへの電車に乗っていたインドネシア人だった。彼はなんとサンモリッツに住んでいるというのだ!そして今からサンモリッツに帰るところだという!おおなんという幸運!もし神様がいるというのなら彼こそはオーストリアとスイスの境界をさまよい果て惑っているいるぼくに与えられた神の使いだろう。しかし神様がいるのなら、そもそも普通に予定通りの電車でサンモリッツに運んで欲しかったのだが。困難や試練をまずは与えてそれを乗り越えさせるために使者の救いを与える、それが神様のやり方なのだろうか。

 

 

・電車のチケット料金について

Klosters PlatzからSagliansの電車の中で駅員さんにチケットを見せろと言われたので、これまでの経緯を詳細に話した。電車の遅延のせいなのだからきちんと無料にしてくれるだろうと思ってチケットも何も買わずに乗り込んだのだが、もしもチケットを買っていないことを責め立てられたらどうしようととても不安だった。そもそもオーストリアの電車の会社とスイスの電車の会社が同じなのかどうかもわからない。

若い女性の駅員さんはとても優しく対応してくださり、それはもちろん無料で乗っても構わないという感じで、結論としてはチケットを買わなくてもよかった。電車の遅延のせいなのだからそれも当然と言えるが、ヨーロッパの仕組みは未知数だったので非常に安心した。しかもこの電車に乗ることが、今日サンモリッツにたどり着く唯一の方法だということも既に理解してくださっており、どの駅で降りるべきかまで詳細に教えてくださって非常にありがたかった。乗り換えに関してはインターネットで調べていたので大丈夫だったが、確認という点からもとても役立った。

神の使いのインドネシア人はサンモリッツに住んでいるのでもちろん帰るのに慣れており、スムーズに乗り換えは進んで行った。Klosters PlatzからSagliansまで行き、そこで最後の乗り換えを行う。Sagliansでは少しの時間電車を待ったので、夜空を眺めていると、ものすごく美しい星空だった。

 

 

・青く澄んだ宝石の星

こんなにも綺麗な星空があったのかとぼくは感動した。今まで見たどんな星空よりも美しい。沖縄の離島で見た星空よりもはるかに美しい。星がなんだか青く澄んだ宝石のように瞬いている。こんな色の星を初めて見た。しかし紛れもなくいつも見ているのと同じ星たちである。スイスの空気はものすごく澄んでいるからこのように見えるのだろうか。空気が極めて澄んでいると、星空もこんな風に見えることを初めて知った。本当に、このスイスのアルプスの中でしか見られない光景かもしれない。目の前には暗くてぼんやりしているが、確実に白く険しい山々が聳えているのが感じられる。

Sagliansからサンモリッツまでの電車も時間通りに来て、なんとか最終でサンモリッツにたどり着くことができた。ぼくはもう本当に嬉しかった。今日というこの日にサンモリッツにたどり着けてよかったと心から感動した。案内してくれたインドネシア人にも心から感謝である。彼は日本にも旅行に来たことがあり日本は大好きだと語っていた。ぼくも去年インドネシアに行きインドネシアが大好きだったので話は盛り上がった。

こんな意味不明で大変な状況の中でも楽しいことがあったとすれば、インドネシア人との出会いとそして青く澄んだ宝石のような星の思い出である。あのような星をこれから先の人生でも見ることができるのだろうか。もしかしたらこの季節の、この時間の、この駅でしか見られない宝石の星だったのかもしれない。もしかしたら神様は、このあまりに美しい青い星をぼくに見せるために、電車を遅延させたのかもしれない。そしてそれだけでは不安だったのでインドネシア人を使いとして送ったのかもしれない。なぜ使いをインドネシア人にしたのだろうと、ぼくは若干不思議に思った。

ホテルに到着したのは夜中0時半。フロントは閉まっており、ドアにぼく宛にカードキーが貼り付けられていた。指示通りに部屋に入ると、なんとドミトリーなのにぼくひとりだけだった!こんなことはこの旅でも初めてだ。ぼくは本当に心からゆっくりと休むことができた。ホテルへたどり着くまでの道のりでも、夜でよくは見えないが雄大な白い山脈の気配がする。明日の窓からのサンモリッツの風景が楽しみだった。

 

 

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スイスの青い宝石

 

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