スペイン巡礼のはじまり!フランス人の道のサン・ジャン・ピエ・ド・ポーでやるべきことと魂の対話

 

ついに始まる祈りの道への出発点。

スペイン巡礼のはじまり!フランス人の道のサン・ジャン・ピエ・ド・ポーでやるべきこと

・「道」の世界遺産は2つがある
・スペイン巡礼への憧れ
・南イタリアから南仏、そしてスペイン巡礼へ
・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーですべき2つのこと
・巡礼手帳と貝の受け取りは巡礼事務所で
・必要のない荷物はサンティアゴまで送れる
・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの宿Gite BIDEAN
・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーでの魂の対話「あなたには秘密がある」

・「道」の世界遺産は2つがある

「道」としての世界遺産には、全世界の中で2つがある。ひとつがぼくの生まれ故郷の熊野古道であり、もうひとつはスペイン巡礼の道だ。自らの根源へと意識を深めるための熊野古道のある紀伊山脈車中泊の旅を終え、心はひどく満たされていた。またひとつ、この一生で辿り着くべき国への扉が開かれたという感覚だ。しかし、どんなに心満たされていても、そこで立ち止まってしまっては生きている意味がない。いつまでも流転する旅の魂が、新しい旅を常に更新してゆく。次なる旅立ちの地に選ばれたのは、もうひとつの「道」の世界遺産だった。

 

 

・スペイン巡礼への憧れ

スペイン巡礼、通称カミーノには、さまざまな道がある。これも熊野古道が中辺路や伊勢路など、合計5つの道を持っていることに似ている。その中で最も有名で、最も長い道が「フランス人の道」である。

「フランス人の道」の出発点はサン・ジャン・ピエ・ド・ポーと呼ばれる聞きなれない南仏の小さな町だ。ここからピレネー山脈を越えて、スペインへと入り、そこから1日約30km歩いて行くと、35~40日ほどでサンティアゴに到着する計算となる。道の長さの合計は940km。

ここで素朴な疑問なのが、人間とはそんなに歩けるものなのだろうか。熊野古道は巡礼の道なのに、車中泊というよく考えれば車中泊という軟弱な方法を取ってしまったかもしれない。車中泊は車中泊で、生まれて初めて実行したので、大いに意味のあったことだが、それにしても昔むかしの人々のように、ただただ歩き続けて人間はどこまで行けるものだろうか。しかもただでさえ長く険しい道を、重き荷を背負って。

不安ばかりが募る旅だが、失敗したら失敗したでできないこともあるのだという学びにもなるし意味のあることだろう。ぼくの心は静かにスペイン巡礼を求めて止まなかった。

 

・南イタリアから南仏、そしてスペイン巡礼へ

南イタリアの旅を終え、シチリア島からフェリーに乗って南フランストゥーロンという港町までやってきた。ぼくの愛すべき南仏で4泊ほどの休暇をとり、その後で南仏の西の果て、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーまで向かった。

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南仏では美しき光あふれるアヴィニョンに3泊した。アヴィニョンは前回訪れた際にまたきっと来たいと思っていたし、南仏の街の中で格段に交通の便が良かったのだ。トゥーロンから格安バス1本で行けるし、さらにはサン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ行くための中継点であるバイヨンヌにも格安バス1本で行くことができる。もうアヴィニョンに滞在するしかないと確信した。

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南仏の美しい光をたっぷりと浴びて、満たされた気持ちでぼくはサン・ジャン・ピエ・ド・ポーへと到着した。バイヨンヌからサン・ジャン・ピエ・ド・ポーまでは、電車で1本、約1時間だ。

 

・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーですべき2つのこと

サン・ジャン・ピエ・ド・ポーは赤い窓と白い家が特徴的な、可愛らしい田舎町だった。とても素敵な素朴な街で、スペイン巡礼をここで始められることを嬉しく思った。ここでイタリアで別れたてらちゃんと再会し、共にスペイン巡礼の道を歩むことになった。

さて、ここでスペイン巡礼を始めるからには、ぼくたちはこの街でするべきことが2つあった。まずは巡礼手帳をもらうこと、もうひとつは巡礼に必要のない重い荷物を最終目的地のサンティアゴまで送ってもらうことだ。宿の人に仕組みを聞いて、早速やるべきことを開始した。

 

・巡礼手帳と貝の受け取りは巡礼事務所で

巡礼手帳は、スペイン巡礼中にスタンプを集めたり、巡礼者用の宿アルベルゲへ泊まるために必要不可欠だ。巡礼手帳は巡礼事務所で受け取ることができる。番地は39番で、多くの人がここで巡礼手帳をもらっているので見つけやすい。ここで巡礼手帳と巡礼者の証であるホタテの貝殻をもらった。巡礼の説明や明日からの道筋は、係の方が英語で丁寧に教えてくれる。巡礼手帳は3ユーロ、貝は2ユーロと言われるものの、寄付制で箱にお金を入れる形式であり、レジなどはない。

 

・必要のない荷物はサンティアゴまで送れる

次に巡礼に必要のない荷物をてらちゃんが巡礼最終目的地のサンティアゴまで送った。ぼくの荷物に不要なものはあまりなかったので送らなかった。荷物運び用の事務所の番地は36番。ここも看板がきちんと出ているのでわかりやすい。必要項目を書き込んで、翌日の巡礼出発の日に泊まっている宿まで取りに来てくれる仕組みだったので便利だ。巡礼は何日間の予定か聞かれ、それに合わせてきちんとサンティアゴまで運んでくれるという。値段は70ユーロ。少々高いが快適な巡礼には代えられないだろう。クレジットカード使用不可なので不便&注意!

 

 

・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの宿Gite BIDEAN

スペイン巡礼では通常、アルベルゲという巡礼のための安宿に宿泊するのだが、ここサン・ジャン・ピエ・ド・ポーでもアルベルげはあったものの、それを知らなかったぼくたちは1泊だけのドミトリーの安宿を予約していた。宿の名前はGite BIDEAN。WiFiは部屋まで届かないという不便はあるものの、部屋も広くて清潔で過ごしやすく、満足できる宿だった。

アルベルゲではないものの、もちろん巡礼に関する情報をとても親切に多く提供してくれ、とてもありがたく感じた。

 

 

・サン・ジャン・ピエ・ド・ポーでの魂の対話「あなたには秘密がある」

巡礼開始の前の夜、宿のおじさんと不思議な魂の対話をした。ぼくがスペイン巡礼を決めた経緯や、熊野古道のブログの写真を見せるととても興味深そうにしていた。ぼくの宗教は何かと問われたので、ぼくは紀伊山脈の旅で感じた、日本人は本来美しい水や岩石や樹々を信仰しているだろうと思うと答えた。熊野古道で見たたくさんの古代の岩石信仰の写真も様々に見せた。

するとおじさんは、サンティアゴ周辺にも、古代の岩石の信仰が表現されている場所があると教えてくれた。ぼくは驚き、それはきっとヨーロッパにキリスト教という新興宗教が入ってくる前の古代信仰の形だろうと答えた。そして、日本でもはるか離れたヨーロッパでも、世界中人間というものは同じ性質を持っているのだと信じた。おじさんもそれに同意し、人間はどのような国でもすべて同じだと答えた。

おじさんはさらにいくつかの石をポケットからいきなり取り出したので驚いた。なんと毎日持ち歩いているという。ぼくは石の話をする人に本当によく出会う。石の話をする人に、こんなに出会うのは何かの因縁だろう。そしてぼくも、ズボンの後ろポケットから、イラン産のターコイズのネックレスを取り出して彼に見せた。これもまた不思議な石の出会いだ。そしてこのターコイズは、宮古島の素敵な石屋さんで買ったものだった。

最後に彼はぼくに、あなたには誰にも言えない秘密があると言った。しかしそんな運命を、カミーノの巡礼は助けてくれると語った。

「あなたには秘密がある」

彼の言葉が心に鈍く響き、このような魂の会話で始まるものが、スペイン巡礼かと思った。

 

 

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