スペイン巡礼1日目!サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからロンセスバーリェスまでの険しいピレネー山脈越え

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初っ端から、スペイン巡礼で一番険しい道らしい…。

スペイン巡礼1日目!サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからロンセスバーリェスまでの険しいピレネー山脈超え

・スペイン巡礼初日はピレネー山脈越え
・スペイン巡礼で最も過酷で最も美しい道
・ロンセスバーリェス のアルベルゲALBERGUE DE PEREGRINOS DE RONCESVALLES
・食事形態と20時からの教会のミサ
・スペイン巡礼1日目記録

・スペイン巡礼初日はピレネー山脈越え

スペイン巡礼の1日目はなんと山脈越え!しかもピレネー山脈という、なんだか名前だけで険しそうに感じる道を越えていくという。30日以上に及ぶスペイン巡礼の道の中で、このピレネー山脈が最も過酷であるという。

10kg近くある荷物を背負って1日で30kmほど歩くのがどれほどのものなのかまったくの未知の状態で、最も困難な道を初日に歩くというのが恐怖でしかないが、この道順がスペイン巡礼のフランス人の道と決められているから仕方がない。とにかく歩いてみるしかない。挑戦してみて、無理ならピレネー山脈で潔く野垂れ死にである。

街としては、最初の街サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからロンセスバーリェスまでの道を行く。道のりは25km。25kmも1日で歩いたことが人生であるのかないのかわからない上に、10kgの荷物付きであることに心配しかない。

 

 

・スペイン巡礼で最も過酷で最も美しい道

 

1日目のピレネー山脈越えは、本当に美しい道だった。そして道のりとしては確かに険しい。確かに険しいものの、もしもこの10kgの荷物がなかったならば、そんなに大変だと感じない道だろうなぁという、適度な険しさの道だった。

 

 

しかしやはり重き荷を背負っている以上、精神とそして肉体に大きな負担をかけざるを得ない。荷物がなければ、普段はなんとも感じないほどの軽い坂道でさえ、過酷で急峻な上り坂に感じてしまうものだった。どうせ上って下りるのだから、最初から平坦な道を進ませてくれればいいものを、大地は、そして巡礼の道はそれを決して人間にゆるしはしない。人間が合理的に移動しやすいように、地形が緩やかにはなりはしない。大地とは不合理な苦しみを人間に背負わせるものであり、また運命というものも、そのような種類のものであるかもしれなかった。

 

 

しかしその苦しみと引き換えにピレネー山脈とスペイン巡礼の道がぼくたちに与えてくれる大自然の景観は、何ものにも変えがたいほどの心の中の宝物になるに違いない。スペイン巡礼でもしなければ決して訪れることのなかったであろう雄大な大自然の中に身を投じ、雄大な大地の声に耳を傾けることができる。

 

 

ぼくは時々、人間たちの会話が邪魔であると感じられた。この大自然と対峙している自分自身の存在にとって、人間というものの言葉が雑音に感じられてしまう瞬間があったのだ。人間を、言葉を愛しているはずなのに、これはどういう機微によるものであろうか。清らかな風や木々や動物の、言葉を持たないものたちによる言葉を聞きたいと、切に願ってしまっていた。

南仏の、そしてヨーロッパらしい木々の葉が、明るい薄緑色に輝いている。日本では濃厚な深い緑が1年中生い茂っているような場所でも、ヨーロッパでは新緑の薄緑が、木漏れ日を作りながら美しく輝いている。ヨーロッパの緑と、光と、影の交響は、いくら見たところで見飽きることのない尊い風景だ。

 

スペイン巡礼での山脈越えは唯一ここしかないとなると、ここからの風景は最も高低差に富んだ雄大で美しい眺めかもしれない。巡礼の初日で見た景色があまりにも美しかったので、これからの巡礼の道にも期待が持てた。

ピレネー山脈は上り:下り=3:1のバランスの悪い道だった。それゆえに体力を削られながら上って登ってのぼりきったところで、急峻な下り坂が出現し、それがさらにまた体力を奪うのだった。スペイン巡礼を健やかに進めるために、ここで足を捻挫しないように気をつけることが重要だろう。ぼくも二度ほど危うく捻挫しそうになったが、疲労で集中力も途切れ途切れになりそうになり予防にも限界があると感じた。

急な下り坂を終えると、そこには神聖な素朴な教会と、アルベルゲが出現した。今日宿泊するALBERGUE DE PEREGRINOS DE RONCESVALLESだ。やっとロンセスバーリェスに到着した。ロンセスバーリェスは教会とアルベルゲと少しの建物他に何もない、古くからの巡礼の趣を残す素朴な街だった。すぐそばに流れる豊かな清流が美しかった。

 

・ロンセスバーリェス のアルベルゲALBERGUE DE PEREGRINOS DE RONCESVALLES

ALBERGUE DE PEREGRINOS DE RONCESVALLESは180人が宿泊できる非常に大規模なアルベルゲで、宿泊10ユーロ、夕食12ユーロ、朝食5ユーロだった。ロンセスバーリェスにはなんとここしかアルベルゲがないので宿泊できるか心配だったが、15時に到着して普通にチェックインできたので、心配はなさそうだった。

 

 

・食事形態と20時からの教会のミサ

夕食は近隣のレストランでみんなで円形のテーブルで食事を取る形だった。否が応でも英語で会話すべき環境になるので、苦手な人はちょっとしんどいかも。しかしここは知り合いや友人を作るよい機会であるとも言える。朝食も同様の形態。

食事はスープ、パスタ、ワインと、メインにチキンか魚か選べ、デザートにアイスクリームもついていたのでコストパフォーマンスはとてもいいと感じた。

 

ぼくは席の隣の台湾人の女性と友人になり、彼女はキリスト教徒でミサに行くので一緒に行こうということになり、ミサを見ることができた。彼女に出会わなければミサの存在も知らなかったので、とても幸運な出会いだったと感じる。ミサはキリスト教に縁が薄い上にスペイン語なので、あまり理解できなかったが、それすらも乗り越えて伝わってくる神聖さと趣があった。キリスト教に興味がなくても、せっかくここでスペイン巡礼を始めたのだから、この20時からのミサを見るのもとてもいい経験になるだろう。

 

 

・スペイン巡礼1日目記録

出発7時 到着15時
消費カロリー1243kcal 歩数47288歩
移動距離29.7km

 

 

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