スペイン巡礼34日目!美食の港町フィステーラで2日間だけのバカンス

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フィステーラの海は美しかった。

スペイン巡礼34日目!美食の港町フィステーラで2日間だけのバカンス

・フィステーラで久々に個室の宿
・フィステーラで2日間だけのバカンス
・人生で一番美味しかったパエリヤ
・青く美しいフィステーラの浜辺
・フィステーラは海鮮の美食の街

・フィステーラで久々に個室の宿

フィステーラの宿は個室!なんと2泊で70ユーロ!てらちゃんと分けるとひとり35ユーロ!1人1泊あたり17.5ユーロで個室に宿泊することができて幸福を感じた。スペイン巡礼中のアルベルゲはアルベルゲで、ドミトリーらしい巡礼者同士の分け隔てない心の交流やキッチンでの料理を作ることも楽しかったが、自分の部屋があって誰にも遠慮せずに自由に生活し行動できる時間ってなんて優雅なものだろうと、1ヶ月以上ぶりに個室に宿泊して思い知った。

1泊35ユーロとは思えない位ほどの広い部屋に、上品な淡い緑を基調とした過ごしやすい空間。広いバスルームとさらにはバスタブまで付いていて、久々にお湯に浸かりながら日本人らしい幸福感に包まれていた。スペイン巡礼で30日間800km歩いた肉体的な疲れも、瞬時に癒される思いがした。

ここフィステーラはスペイン巡礼のフランス人の道を辿ってきた人々がよく訪れる街で「地の果て」という意味の港街だ。昔むかし、海の向こうにどんな世界が繰り広げられているのか知らない人々は、ここが本当に「地の果て」だと信じていたらしい。時間と体力に余裕のある人は、フランス人の道800kmを歩ききったあと、さらに3日間かけてフィステーラまで歩くという。フランス人の道は果てしない北スペインの乾いた荒野が広がっている、言わば“陸の巡礼”である。そんな道のりを約30日間歩ききったあとに、最後にフィステーラまでたどり着いて最果ての海の風景を眺めると、ああ本当に巡礼が終わったのだなぁという気持ちになるらしい。

実際にぼくもフィステーラの丘からまん丸な夕日を眺めて、ああこれで本当にスペイン巡礼が終わったのだと心から物語の幕を閉じられた思いだった。

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・フィステーラで2日間だけのバカンス

ぼくたちがフィステーラに来たのは、スペイン巡礼で疲れた体を癒すためだった。宇多田ヒカルおの歌に「二時間だけのバカンス」という歌があるが、それになぞらえて「二日間だけのバカンス」をフィステーラで過ごす予定だった。

“クローゼットの中に眠るドレス
履かれる日を待つハイヒール
物語の脇役になって だいぶ月日が経つ

忙しいからこそたまに
息抜きしましょう いっそ派手に

朝昼晩と頑張る 私たちのエスケープ
思い立ったが吉日 今すぐに連れて行って
二時間だけのバカンス 渚の手前でランデブー
足りないくらいでいいんです 楽しみは少しずつ

そしてこの思いは見事に成し遂げられた。スペイン巡礼で疲れ切った肉体には、フィステーラの静かな港町の空気が最高によく合った。こじんまりとしてささやかながら上品で清潔な宿の個室、美しい岬からの夕日の眺めや、ビーチの青々とした色彩に多すぎない人々、そして何と言っても海鮮料理の豊富さと安さと美味しさに魅了された。フィステーラこそ、スペイン巡礼の後の癒しに訪れるのにぴったりな場所だと感じた。

 

・人生で一番美味しかったパエリヤ

 

ぼくはスペイン巡礼中でも様々な街でパエリヤを食べてスペイン気分を自ら演出してきたが、似たような味でどれも同じように感じ、途中で飽きてもはや食べなくなっていた。しかしこのフィステーラの港町で、最高に美味しい海鮮パエリヤに出会ってしまった。これはスペイン旅行史上、いや一生で最も贅沢で美味しいパエリヤだったと言い切ることのできる質だった。店の名前はDon Percebe Restaurant。

 

大きな鍋に乗せられた巨大なパエリヤ!カニも、エビも、マテ貝も、アサリも、白身魚まで入っている!値段は2人で38ユーロとやや高めだが、それだけの価値はあるし、800kmを歩いた自分へのご褒美と思えば安いものだろう。そしてこのパエリヤは、800km歩いた先のご褒美としてはピッタリにして十分すぎるほどに贅沢な味わいだった。

本当に本当に美味しかった!一生忘れられない味だった。

 

 

・青く美しいフィステーラの浜辺

一生で最も美味しい海鮮パエリヤを食べた後は、青いビーチで泳ごうとぼくは張り切っていた。季節は7月の真夏、楽しげにビーチで戯れる人々の姿もたくさん見える。沖縄に10年間住んだぼくとしては、もはや海は自分の生活の一部であり、なくてはならないものになっていた。しかし沖縄を離れて世界へ旅に出てからというもの、なかなか海で泳ぐ機会に恵まれなかった。ぼくの心は久々に海で泳げる嬉しさでむやみに高まっていた。

7月、真夏、雲ひとつない快晴。まさか泳げないことなんてないと思っていた!思っていたのに、思っていたのに、泳げなかった。水が、とても、冷たかった…。7月の海の水がこんなに冷たいことがあるだろうか。よく見ると海辺で戯れている人々も、決して海の水に浸かってはいない。最高でも下半身だけ水に浸かって遊んでいるだけだ。そうだ、みんな海水が冷たいと感じていたのだった。

どうしてこんなに冷たいのだろう。もしかして寒流でもやってきているのだろうか。大西洋の海水ってこんなに冷たいのだろうか。ぼくはあまりに冷たくて海で泳げない悲しさを心の中に抱きつつ、水着のまま日向ぼっこをしてフィステーラの海を楽しんだ。それにしても7月に海に入れないで、いつ入れるのだろうか…。

 

 

・フィステーラは海鮮の美食の街

フィステーラは美食の街だった。どこのレストランも海鮮が安くて美味しい!この日たまたま入った夜ご飯のために入った港近くのレストランもものすごく美味しかった。しかも店内もおしゃれで洗練されている。ここではスペイン巡礼中に全く見られなかったようなメニューが次々に出てきて感動だった。

前菜、メイン、デザート、ワインも付いて10ユーロ前後の巡礼者メニューで、海鮮が存分に入っているのもフィステーラの特徴だ。この日の夜のレストランでは、野菜の天ぷらやイカスミのリゾットがおしゃれで美味しすぎて本当に素敵だった。スペイン巡礼の後のバカンスとしては、フィステーラは最高の選択だった。

明日ぼくはサンティアゴへと帰って、飛行機で日本へ帰国する。

 

 

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