スペイン巡礼32日目!ついに巡礼の最終目的地サンティアゴに到着と、ぼくたちはきっとまた巡り会える

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スペイン巡礼終了しましたー!!!

スペイン巡礼32日目!ついに巡礼の最終目的地サンティアゴに到着と、ぼくたちはきっとまた巡り会える

・スペイン巡礼最後の日
・サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂
・とにかく健康で無事にたどり着けてよかった
・これからもきっと祈りは続いていくだろう
・ぼくたちはきっとまた巡り会える

・スペイン巡礼最後の日

 

ついにスペイン巡礼終了の日!今日はPedrouzoからスペイン巡礼の最終目的地サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの道のり20kmを歩いた。天気も曇り空で歩きやすく、道自体も苦しく険しい道のりはほとんどなかった。「ここまで来たのだから安らかに先へお行きなさい」と、スペイン巡礼の道が祝福してくれているように感じられる。

 

 

途中のバーでスペインの生搾りオレンジジュースを飲む。これがおそらくスペイン巡礼で最後の休憩となるだろう。休憩はいつも美味しいスペインの食べ物の恵みで巡礼者を癒してくれた。そんな感覚を味わうのもこれで最後かと思うと名残惜しい気持ちがする。

 

 

サンティアゴの空港を超えると、だんだんとサンティアゴの都会圏内に入ってくる。徐々に街並みがこれまでの素朴なガリシア地方の大自然から、人間の住む街へと変化していくものの、サンティアゴの中心であるカテドラルまでは、街に入ったと感じてからもだいぶ歩く。

 

 

サンティアゴは、はるばる歩いて来た巡礼者たちの最終目的地なのだから、ものすごくのっぺりした平坦な地形を保って、これまで散々上り下りしてきた巡礼者たちをもう疲れさせないようにと配慮してくれればいいものを、意外とかなり上り下りの激しい街並みであり、最後の最後までスペイン巡礼の道は厳しさを与えるものなのだと感じられた。

 

特にもう本当に旅の最後の最後の最後まで来ているのだから気も緩み、足取りも嬉しさと同時にやや重く、サンティアゴの街中の上りや下り坂を歩くことは、より一層過酷な道のりに思われた。

 

 

・サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂

 

サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂は、小高い丘の上に位置していた。大聖堂に近づくにつれて、急激に人口密度も上昇してくる。スペイン北部の聖地を求めてくる人々の熱気に圧倒されて、ようやくたどり着くのだという予感が胸の中で高鳴る。サンティアゴの街中の坂道を緩やかに上り続け、今まで歩いて来た800kmの巡礼の道の長さ、そして10kgのバックパックの重さの歴史を担い刻むようにして、その大聖堂は目の前に姿を現した。

 

ついに到着!779km!32日間のスペイン巡礼・カミーノを達成!!!

800kmもの距離を、10kgの重き荷を背負いながらが、ふらふらになりながら休む日もなく歩きつづけ、それを達成し、自分がその最終目的地へ立った時にはどんな感情が心の中で湧き上がるのだろうかと、まったく予想もできなかった。そして達成してからも、自分自身が何を感じているのかが正直あまりよく分からなかった。

 

・とにかく健康で無事にたどり着けてよかった

脳の灰白質の論理的な部分で感じられるのは、まず健康で無事にここまでたどり着けてよかったよかったという、やや年寄りじみた発想の安心感だった。しかし800kmを10kgの重き荷を背負って歩くという、人生で経験したこともない挑戦が、一体どのような結果になるのかまったくわからなかったし、何日かかるのかも想像できなかったし、もしかしたらそんな大それたことは達成できないのではとも思っていた。

それが大きな病気をすることもなく、大きな怪我もなく、1日も足を休めることもなく、スペインの照りつける太陽にも、雨にも負けず風にも負けず、意外と32日間で達成されたことに、自分自身の若く健やかな肉体的な可能性を、自分自身に教えられたような思いだ。自分自身に教えられたような気もするし、カミーノの巡礼の道が知らせてくれたような気さえする。カミーノの巡礼の道は鏡面となって、ぼくの眼前に立ちはだかり、ぼくの肉体を映し出すことで、物質的な鏡面では映し出せない視覚的ではない肉体の姿を感受させてくれたのだった。

 

 

・これからもきっと祈りは続いていくだろう

そのようにして論理的な部分では、自分の健康を自分自身で祝福したものの、もっと心の深い奥底の部分では、自分が何を感じているのか感じ取ることができなかった。なんだかまだ、巡礼の旅が終わっていないような感じがしたのだ。この大聖堂にたどり着いたことが、本当に自分自身にとっての“巡礼の道”の終わりになってしまうということが、心の深いところではまったく理解できないようだった。

“これからもきっと歩きつづけていくのだろう”
“これからもきっと祈りは続いていくのだろう”

ぼくの心の根源が発した答えは、終わりではなく果てしなく続いていく祈りの姿だった。

「ここが祈りの道の終着点だよ」と歴史や聖人や他人に教え諭されたところで、とめどない祈りを抱く者たちは、それを信じることができるだろうか。信心深くそれを心から納得することができるものならば、果たしてそれは真実の祈りの姿だろうか。自分自身の心の真髄から、発せられた感性の祈りだろうか。

この生命が担った運命的な苦しみから生み出された、とめどない祈りの川水は、どのような世界の聖地にたどり着こうとも、決して枯れ果てることはないだろう。祈りの川水に足を浸して、自分自身の身を休めれば、たとえ終わりの見えない巡礼の道の上でも、倦むことなく歩きつづけることができるだろう。

先が見えないからこそ、巡礼の道は美しい。2019年の7月7日に、ぼくたちのスペイン巡礼は終了した。“星の巡礼”を通り過ぎた先には、どのような巡礼の姿がぼくたちを待っているのだろか。たとえ今は自分にとっての聖地の名前すら知らなくても、ぼくたちは歩きつづけるしかないのだろう。この肉体を伴って。たかが肉体が滅び去れば、魂を伴って。いつの日かぼくたちは真実の巡礼の道の先で見つけるだろう。自分自身にしかわからない言語で、自分自身にとっての聖地の名を。

 

 

・ぼくたちはきっとまた巡り会える

カミーノの道の上では、たくさんの国々からの、たくさんの人々との出会いと別れを繰り返した。本来ならば別れればもはや出会えないような人生であろうと、1本のカミーノという定められた道の上ならば、何度でも奇跡的のように再会することがゆるされる。

そしてカミーノを達成したサンティアゴの街の中でも、スペイン巡礼の途上で巡り会いそして別れた人々と、感動の再会を果たすことができた。いずれももう出会えないかも、けれどせめてもう一度巡り会えたならばと願っていた人々ばかりで、その再会をスペイン巡礼を達成したサンティアゴという街で成し遂げ、その感動を分かち合えたことが何よりも嬉しかった。

もちろんとても会いたいのに巡り会えない人もいて、サンティアゴですべての知り合いと再会することは到底不可能だったが、途中で別れてしまったとしても「もう出会えないかも、けれどせめてもう一度巡り会えたならば」と心から願えることに、カミーノの素敵さが凝縮されている。

本来ならば人生では別れたら、それきりだ。この果てしない世界の中で、数多くの人間たちの中から見つけ出して。もう一度出会うことは至難のわざである。けれど不思議な1本の星の巡礼の軌道のまた何度でも巡り会える奇跡が用意されている。「せめてもう一度巡り会えたならば」という願いが何度でも現実になる巡礼の軌道に、身を投じることには意味がある。人生の中でさまざまな形で別れを告げて、もう二度と会えないだろうと思い込んでいた人々とさえ、もしかしたら不思議な別の軌道の中で、もう一度巡り会えるかもしれないと信じる自分自身に出会うことができる。カミーノの星の巡礼の道は、今までに信じられなかった巡り合いを信じさせてくれる力を持つ。

 

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