巨大にそそり立つ男根たち!日本昔ばなし「マヨヒガ」を求めて遠野を彷徨えば程洞稲荷神社のコンセイサマへたどり着いた

 

日本昔ばなし「マヨヒガ」に憧れて、岩手県遠野を歩く!!!!!

巨大にそそり立つ男根たち!日本昔ばなし「マヨヒガ」を求めて遠野を彷徨えば程洞稲荷神社のコンセイサマへたどり着いた

・日本昔ばなし「マヨヒガ」のあらすじ
・善悪を超越する勢いを持った「マヨヒガ」
・遠野の神秘的な南部神社の風景
・「マヨヒガ」を求めて遠野を彷徨い歩いていると、巨大にそそり立つ男根像(程洞コンセイ様)へとたどり着いた

・日本昔ばなし「マヨヒガ」のあらすじ

 

昔むかし、ある山の中に年若い夫婦が住んでおった。2人はたいそう仲良しで、正直者で、村の人々からも好かれていた。ある春の日、2人はふきを採りに出かけようということになった。2人はふきをどちらがたくさん採れるかを競争しようと言って、夫は川下へ、女房は川上へと分かれた。

 

 

しかし今年はあまりいいふきが見当たらず、女房は上へ上へとのぼっていった。いつの間には深い山の中へ入っていた。そこでふきをたくさん見つけ、時間も忘れて夢中になってふきを集めた。しかし夢中になりすぎて、深い山の中で道に迷ってしまった。歩けば歩くほど自分がどこにいるのかわからなくなってすっかり弱っておった。そのとき、山の中から牛の鳴き声がした。牛がいるなら人家があるだろうと、牛の声のする方へ歩いていった。するとなんとも珍しい、深い山の中だというのに立派な門構えの家を発見した。

 

 

その家は中もたいそう立派で、立派な牛、立派な馬、立派な屋敷、立派な家具、立派な着物、立派な食器の上に立派な食事が用意されていたが、不思議なことに誰ひとり人は見当たらないのだった。女房はその立派な様子に惹かれて、家の中へ中へと入っていった。どんどん奥へと入っていくと、恐ろしい天狗のお面を見つけ驚いて一目散に屋敷を出ていってしまった。誰もいない山の中の不思議な屋敷を立ち去り、やっとの事でその日の夜遅く自宅にたどり着いた。夫に一部始終を聞かせたがそんな立派な屋敷が山中にあるわけはないと、狐に化かされたのだと笑われてしまった。女房もそうかもしれないと忘れかけていた。

 

そんなある日のこと、川で洗濯をしていると、川上から雅なお椀が流れてきた。あのお屋敷のお椀に違いなかった!そのお椀を拾い上げ、米を測る升(ます)に使った、ところがそのお椀を使い始めてから、米の減りが少なくなった。他にもいいことが続いたので、この家は裕福になった。岩手県遠野あたりではこのような山の中の家のことを「マヨヒガ」と呼び、そのような家に出会ったらその家のものをなにかひとつ持って帰ると幸運に恵まれると言われている。この女房は正直者で何も持ち帰らなかったので、お椀の方からやってきてくれたのだと、人々は噂し合った。

 

 

・善悪を超越する勢いを持った「マヨヒガ」

ぼくはこの神秘的な「マヨヒガ」という日本昔ばなしが大好きだった。山の中に無人の立派な屋敷があり、そこへ迷い込むという不思議な設定に、なんだか少年的な冒険心をくすぐられるような思いがした。ぼくも山の中で道に迷って、不思議で立派な屋敷に出会いたいという憧れが胸の中に宿っていた。

また「マヨヒガ」を見つけたなら、その家のものをひとつ持って帰れという言い伝えがとてもいい。それってはっきり言えば泥棒ではないか!泥棒というのはいけないことだと誰もが知っているが、日本昔ばなしは泥棒を推奨していることが、なんとなく面白かった。やはり民話というものは、善悪など超越して物事を指し示すくらいの度胸がないと説得力がないのかもしれないと感じられた。

正しさは道具じゃない!絶対的な正しさに守られて安全に生きることが素晴らしいというのは本当か?

善悪の観念など時代によって様々に異なるのだから、まさに時代を超えて語り継がれる「日本昔ばなし」の物語には、善悪の超越をするくらいの勢いのよさがある方が面白いと感じたし、人生も誰かに押し付けられた善悪の枠にとらわれず自由な発想で送ることも重要ではないかと、ぼくは「マヨヒガ」を見て思った。

 

・遠野の神秘的な南部神社の風景

ぼくは「マヨヒガ」にとても憧れがあり、岩手県遠野を訪れたなら本当に「マヨヒガ」があるのか確かめてみたいとずっと思っていた!そんなものあるわけないのはわかっているが、何となく「マヨヒガ」を探す冒険というものに憧れを抱いていたのだ。2年前の夏に人生で初めて東北地方を訪れ、遠野に1泊し、その次の日に遠野の町の中を散策した。

町の中に神秘的な神社の階段があったので、どんどん上っていく。この神社は「南部神社」というらしい。カッパも祀られており、まさに民話のふるさと、柳田邦男「遠野物語」の世界に迷い込んだのだと実感させられる。特に目的もなかったので神社からさらに奥の山道へとどんどん進んでいった。この時は「マヨヒガ」のことなど頭になったが、潜在的にぼくは「マヨヒガ」を探し求めていたのかもしれない。

 

 

・「マヨヒガ」を求めて遠野を彷徨い歩いていると、巨大にそそり立つ男根像(程洞コンセイ様)へとたどり着いた

 

どんどん山の中の辺鄙な場所を歩いていくと、上の方に素朴な鳥居を発見した!おおおなんだか神秘的で不思議な雰囲気!もしやこれはこの上に「マヨヒガ」があるというお導きでは?!なんだか険しい斜面と階段だけどこれを頑張って登ったならなんだかいいものに出会えるかも!

「マヨヒガ」を発見できるかもしれないという期待を胸にふくらませ、汗だくになりながら夏の遠野の山の鳥居をくぐり、えっさほいさとひたすらに階段を登っていった。この大変な階段の上には、一体どんな風景が広がっているのだろうか。

必死になって登ってたどり着いた頂上には、ひとつの素朴で小さな社がポツンと立っていた。まぁ階段には鳥居が立っていたので神殿があるというのは予想通りだったが、やっぱり「マヨヒガ」なんてそうそう簡単に見つかるわけないよなぁと感じつつ、お参りをして帰ろうとした。

 

お参りしようと社の前に立って驚愕した!遠野の誰も訪れることもないような山の中の素朴な神社の社に祀られていたのは、なんと巨大にそそり立つ数多くの男根たちだった!大小様々で、木でできたり石でできたりしている。ぼくはこんな風に男根が祀られているという風景を生まれて初めて見たのでかなりの衝撃だった!しかも全く有名な場所ではなく、こんな素朴な遠野の山奥で…。ぼくは必死に階段を登ってこの神社にたどり着いたが、ぼくをここまで導いていたのはこの男根の神々だったのだろか。

このようにしてぼくの「マヨヒガ」探しの冒険の旅は、そそり立つ数多くの男根たちを発見して終わった。見つかったのは「マヨヒガ」ではなく数多くの巨大な男根だったのだ。この神社の名前は、「程洞稲荷神社」もしくは「程洞コンセイ様」と呼ばれている。遠野の周辺ではこのような男根信仰がよく残されており、この男根のことを金精様(こんせいさま)と呼んで崇めているということを、2年後2020年「太平洋沿いを南下する旅」で知ることとなる。そして岩手県の遠野のみならず、日本全国には数多くの男根信仰/生殖器信仰の姿があることも、2020年の「日本海沿いを北上する旅」「太平洋沿いを南下する旅」=日本一周の旅を通して知るのだった。

 

 

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