ムンバイの離島まで冒険だ!!!!!
両性具有からガンジス川まで!ムンバイ離島の世界遺産・エレファンタ石窟群の日帰り小旅行でシヴァ神の奥深さを知らしめられた
・ムンバイの5つ星高級ホテル「タージマハル・ホテル」に泊まろう
・ムンバイ離島にある世界遺産エレファンタ石窟群に行ってみよう
・インド門からフェリーに乗ってエレファンタ島へ行く方法
・エレファンタ島の可愛いミニSL
・エレファンタ島の可愛いミニSLのYouTube動画はこちら!
・エレファンタ石窟群までのお土産屋さん通り
・エレファンタ石窟群の外国人入場料は600ルピー
・両性具有にガンジス川まで!エレファンタ石窟群でシヴァ神の変幻自在さに驚いた
・エレファンタ島観光は往復4時間のちょうどいい小旅行だった
目次
・ムンバイの5つ星高級ホテル「タージマハル・ホテル」に泊まろう
ぼくはインド一周の旅の中で首都のデリー、タージマハルのあるアーグラー、エッチな遺跡のあるカジュラーホー、聖人に出会ってテレビデビューまでしたサガール、インド最古の仏教遺跡のあるサーンチー、エローラ石窟群とアジャンター石窟群まで日帰り旅行できるアウランガーバードを巡り、次にインドの大都会ムンバイまで辿り着いた。
これまではずっとインドの安宿ばかりに泊まり、最安値だと100ルピー(約160円)の激安宿まで経験してしまったが、ここで一休みしてインド疲れを解消したいと思い立ち、清水の舞台から飛び降りるほどの覚悟で1泊42783円の5つ星ホテル「タージマハル・ホテル」に宿泊した。こんな超高級ホテルに泊まるなんてもちろんこのインド一周の旅の中で最初で最後だった。3泊したので合計で128349円、Trip.comの割引で何とか10万円ほどに抑えることができた。
普段節約家のぼくにとって3泊で10万円のホテルに泊まるなんて通常ならありえないことなのだが、せっかくはるばるインドまで来てこの先の人生でもう二度とムンバイになんて来られないかもしれないし、今この瞬間にムンバイでしかできない貴重で素晴らしい経験をしてみたいと思い立ってタージマハル・ホテルに宿泊することを決意した。
・ムンバイ離島にある世界遺産エレファンタ石窟群に行ってみよう
しかし10万円も支払って泊まるのだから、はっきり言ってもうホテルから出ないでずっとホテルの中で過ごして10万円分の価値ある経験を回収したい!しかしぼくがムンバイにいるのはこのタージマハル・ホテルに宿泊する3日間だけなので、ずっとホテルにいるだけだとムンバイ観光が全くできないことになってしまう。それも何だか勿体ない気がしてしまう。どうしよう!
そんな時に気づいたのが、タージマハル・ホテルのすぐ目の前にあるインド門から多くのフェリーが出ていることだった。インド門からはムンバイの離島であるエレファンタ島行きのフェリーが頻繁に出ており、なんとそこは世界遺産でムンバイを代表する観光地になっているということだった。エレファンタ島へはフェリーで片道1時間半ほど。世界遺産と言ってもエローラ石窟群やアジャンター石窟群ほど大規模ではないらしく、観光にそんなに時間もかからないらしい。
それならホテルにこもっているよりムンバイの離島へ小旅行した方が楽しそうと思い、思い切ってホテルから出てみることにした。やっぱりせっかくムンバイへ来たのにホテルにばっかりいるなんて勿体ない!
・インド門からフェリーに乗ってエレファンタ島へ行く方法
エレファンタ島行きのフェリーは本当にインド門の真ん前から出ていた。フェリーのチケット料金は260ルピーだから400円くらい!この値段は片道じゃなくて往復料金なので、かなりお得!やっぱりインドは物価安いんだなぁ。こんなに物価の安いインドで、1泊42783円のタージマハル・ホテルって怖すぎる!もしも先進国で泊まったら値段が何十倍も上がりそう!逆にそれほどまでに価値のあるホテルに1泊42783円で泊まれるのだからラッキーなのかも?
エレファンタ島行きのフェリーは頻繁に出ているので時刻表などを確認する必要がなかった。他の大量のインド人と一緒に、目の前に来たフェリーに乗り込むだけ!満員になれば出発し、しばしの間インド亜大陸に別れを告げた。
このフェリーで思いがけず感動的だったのは、美しいタージマハル・ホテルとムンバイを象徴するインド門が立ち並ぶ光景を見事に写真に収めることができたことだ!ぼくはぜひこのムンバイの絶景を眺めたいと願っていたのだが、陸からだと到底不可能だったので、どうやったら見られるのだろうと不思議に思っていたが、なるほどエレファンタ島行きのフェリーに乗れば簡単に見ることができたのだった!このタージマハル・ホテル+インド門の絶景を見られただけで、ぼくはもうエレファンタ島に行く前から心が大満足していた。
・エレファンタ島の可愛いミニSL
1時間半かけてようやくエレファンタ島に上陸すると、目の前に可愛いSLの乗り物が!これに乗らないと世界遺産の石窟群まで行けないんだなぁと思い込んでいたぼくは迷いもせずにミニSLに乗り込んだのだが、実はこれに乗る必要は全くなく、ミニSLの走行距離はかなり短かったので簡単に人が歩けるほどの距離を走っただけだった。でも旅の小さな思い出としては満足かも!値段も小銭程度でめちゃくちゃ安かった。
・エレファンタ島の可愛いミニSLのYouTube動画はこちら!
・エレファンタ石窟群までのお土産屋さん通り
ミニSLから降りた後は、ただひたすらにお土産屋さんが続いた。さすがムンバイを代表する観光地!最初は平地を歩いていたのだけれど段々と上りの階段へと変わって行き、両脇のお土産屋さんを見物しながらひたすらにエレファンタ石窟群までの道を登っていった。この階段は上空がビニールシートで覆われていて屋根のようになっていたので、日光が避けられインドの灼熱を和らげてくれてとても快適だった。フェリーの港から合計で20分も歩かないうちに、エレファンタ石窟群に辿り着くことができた。やっぱりエレファンタ島はコンパクトで観光しやすい島みたい!
・エレファンタ石窟群の外国人入場料は600ルピー
エレファンタ石窟群の外国人入場料は600ルピー(約1000円ほど)だった。やっぱり外国人料金は高い!
・両性具有にガンジス川まで!エレファンタ石窟群でシヴァ神の変幻自在さに驚いた
エレファンタ石窟群は、5世紀から9世紀にかけて作られた主にシヴァのためのヒンドゥー教石窟寺院。メインの5つのヒンドゥー教の洞窟と、紀元前2世紀に遡る仏教の仏塔塚や2つの仏教の洞窟から成っている。植民地時代のポルトガル人が洞窟で象の彫像を見つけたことから、エレファンタと名付けられたという。
エレファンタ石窟群で最も有名な、5m以上もある巨大なシヴァの三面上半身像(trimurti)。3つの顔はシヴァの本質的な側面すなわち創造、守護、破壊を示しているとされる。
シヴァの三面上半身像の右側にあるガンガダーラの像。ガンガダーラとはシヴァ神の別名で、ガンジス川を地上にもたらす者という意味。シヴァ神はガンジス川を天から降らせ、妻のパールヴァティはその絶大な力をシヴァ神の髪に宿したという。インドではガンジス川はシヴァのもつれた髪から流れ出していると考えられている。
シヴァの三面上半身像の左側にあるアルダナーリーシュヴァラの像。アルダナーリーシュヴァラはヒンドゥー教の両性具有の神で、男性であるシヴァとその妻であるパールヴァティが合体した姿であると考えられている。確かによく見ると左半身は女性のように胸が膨らんでいるのに、右半身は男性のように膨らんでいない。どうやら同じ肉体上で男性的な側面と女性的な側面が左右に分かれているようだ。これは万物や宇宙において、男性的な側面と女性的な側面が本質的に相互依存することによって初めて、創造や維持や破壊ができるのだという古代ヒンドゥー教の思想に基づいている。
シヴァ神とパールヴァティの結婚の像。
シヴァ神がヨガの神様になったYogishvaraの像。
シヴァ神がダンスの神様になったナタラージャの像。
シヴァ神の象徴と言えば男根!シヴァ神と言えばリンガ!というのはインドを旅した者なら誰もが知っているインドの常識だ。シヴァ神がメインで祀られているこのエレファンタ石窟群にも、当然立派で巨大なリンガがあちこちに聳え立っていた。
シヴァ神って男根になったり、両性具有になったり、ダンスやヨガの神様になったり、髪からガンジス川を生み出したりして、まさに変幻自在で奥深い神様なんだなぁ。エレファンタ石窟群を観光して、シヴァ神への畏敬の念が深まった。
洞窟の外にはお猿さんの姿も。
・エレファンタ島観光は往復4時間のちょうどいい小旅行だった
結局エレファンタ島観光を終えてまたインド門へ戻って来るまで丁度4時間ほどだった。これなら高級ホテルでゆっくり過ごす時間もほとんど奪われないし、ムンバイの世界遺産を観光したという満足感も得られるし、とてもいい離島への小旅行だった。タージマハル・ホテルの宿泊者には、気軽なエレファンタ島の日帰り旅行がおすすめ!
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