デンデラのハトフル神殿の壁画が刺激的すぎる!!!!!

オシリスとイシスの驚愕の子作り方法とは?デンデラ・ハトフル神殿で神様の遺体が鳥に向かって射精していた
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・公共交通機関を使ってルクソールからデンデラのハトフル神殿まで行こう!
・デンデラのハトフル神殿の入場料の詳細
・ハトフル神殿の大列柱室の天井が古代エジプトの宇宙観で満たされていた
・夜空そのものである女神ヌトは再生と循環の象徴
・オシリスの小祠堂でオシリスとイシスの子作り方法に驚愕した
・「オシリスの小祠堂」へ向かう階段のYouTube動画はこちら
・見れば見るほど不思議なデンデラの電球
・その他のデンデラのハトフル神殿の風景
目次
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
・公共交通機関を使ってルクソールからデンデラのハトフル神殿まで行こう!

アフリカ縦断の旅の第1ヶ国目のエジプトではピラミッドや考古学博物館などまさにエジプトらしい観光ができた首都のカイロ、エジプトにいることを忘れてしまうようなリゾート感溢れるダハブ、隣国スーダンとの国境近くに位置するエジプト南部の見事なアブシンベル神殿の観光を経て、ぼくはエジプト中部のルクソールへやって来た。ここルクソールではナイル川の風景が一望できる素敵な屋上レストランのあるホテルNefertiti Hotel Luxorで7泊し、思い残すことなくルクソール観光をしようと予定していた。
ルクソール1日目はカルナック神殿、2日目はルクソール博物館とルクソール神殿を見学し、3日目はルクソールを抜け出してデンデラのハトフル神殿まで遠出してみた。ルクソールからの1日ツアーに申し込むこともできるが、90ドルとエジプトにしては割と高額だ。グーグルマップで見てみるとデンデラはルクソールからたったの60kmくらいしか離れていないので、公共交通機関を使って行けば絶対にめちゃくちゃ安く行けるだろうと直感で確信したぼくは、自力でルクソールからデンデラ神殿の日帰り旅行に挑戦した。
ルクソールからミニバスを使って格安でデンデラのハトフル神殿まで行く方法は以下の記事に詳しくまとめた。
・デンデラのハトフル神殿の入場料の詳細

デンデラのハトフル神殿の入場料は240ポンドで、日本円だと700円くらいだった。他のエジプトの観光施設と同様に、クレジットカードのみ利用可能。その他のエジプト神殿に比べるとかなり安いが、やっぱり来ることが難しい不便な場所に位置しているせいだろうか。
・ハトフル神殿の大列柱室の天井が古代エジプトの宇宙観で満たされていた

デンデラのハトフル神殿は、エジプトがローマ支配となる前の古代エジプト最後の偉大な宗教的建築物として知られている。元々はイシス神殿、ホルス神殿、ハトフル神殿があったがほとんど破壊され、今はハトフル神殿だけが最も保存状態の良い古代神殿のひとつとして、ほぼ完璧な状態で残されている。
ハトフルとは古代エジプト神話の愛と美の女神で、太陽神ラーの娘もしくは妻、ハヤブサの頭部を持つ天空の神・ホルスの母もしくは妻と考えられている。


ハトフル神殿の大列柱室の柱の上部にはいくつもの巨大な女性の顔の彫刻があり、これこそがハトフル女神だ。

大列柱室の天井は美しい水色が残っていてとても壮大で神秘的な世界観が描かれている。大きく広げられた翼が描かれていて、ジブリの映画のナウシカを思い出す。



他にも星座や天文学に関する描写に溢れ、古代エジプトの宇宙観が垣間見られる。確かに★の絵が沢山描かれている。今を生きているぼくたちも星のことを★と表現するが、はっきり言って夜空に浮かぶ星は★こんな形をしていない。人間はいつから星を★という形で表現し始めたのかと考える時、紀元前の古代エジプトでは既に星を★と描いていたというのは非常に興味深い事実だ。ぼくたちが日常生活で★を使うことによって、ぼくたちは古代エジプトから引き継がれた文化や習慣を活用し、古代エジプトと繋がっているのだと思うと、とても壮大な気持ちになる。
・夜空そのものである女神ヌトは再生と循環の象徴

天井には特徴的で不思議なヌトの女神も描かれている。ヌトは古代エジプトにおける空、星、宇宙、母、天文学、宇宙の女神であり、弓形に曲がった体の星に覆われた裸の女性として描かれることが多い。ヌトは夜空そのものとしても考えられていた。ヌトは太陽を飲み込み、夜の間に体を通過して、夜明けへと生まれ変わることから、再生と循環の象徴としても信仰された。彼女の体内を太陽神ラーの聖船が航行することもあり、天空や冥界を行き来している。
・オシリスの小祠堂でオシリスとイシスの子作り方法に驚愕した


ハトフル神殿にある狭い階段を登っていくと屋上に辿り着き、そこにあった小祠堂の天井にも巨大なヌトの絵がいっぱいに描き込まれていた。体がビロ〜ンと伸びているとても特徴的な絵なので素人でも簡単にヌトだと気付くことができるだろう。






この屋上の小祠堂の壁にはこれまた不思議な絵がびっしりと描かれていた。アブシンベル神殿やカルナック神殿など、エジプト内の至る所で勃起した男根を持つ豊穣神ミンを見てきたが、この小部屋にも勃起した神様の絵が多数目撃された。勃起した男根を持つのだからどうせまたミンだろうと思っていたが、どうも様子が違う。これまでのミン神の姿勢は常に起立した状態だったのに、この小部屋の神様は全部仰臥位で寝転んでいる。


しかも不思議なことに、寝ている神様の勃起した男根の上には鳥が飛んでいて、あろうことか男根から鳥に向かって何かが噴射されている!

えぇこれって何が起きてるの?!普通に考えて男根から何かが出ているので射精か放尿だろうが、放尿ならば勃起している必要はないのでおそらく精液だろう。寝ている男性の神様から鳥に向かって射精しているという、これまでにない生々しい絵をここへ来て発見することになった。一体これは何を意味しているのだろうか。
調べてみるとこれはおそらく古代エジプト神話における「オシリスの復活」を表現していると思われる。ヘリオポリス神話によればオシリスは穀物の神もしくは王として文明をもたらし人気を得ていたが、それを妬んだ弟によって殺害されてしまい、遺体を14に切断されエジプト各地にばら撒かれてしまった。オシリスの妻であり強い魔術を持つイシスは遺体をかき集めたが、魚に食べられた男根だけは見付けることができなかった。イシスは強い魔力で男根を作り直し、オシリスを一時的に復活させた。そして聖なる鳥(トンビもしくはハヤブサ)の姿になり、オシリスの上を舞いながらオシリスと交わった。そうしてできた子供がホルスというハヤブサの頭部を持つ天空の神様だという。
この話を聞くと勃起した男根が鳥に向かって射精しているという絵と見事に全てが一致するので、壁画はこの「オシリスの復活」を描いているということで間違いないだろう。しかしぼくも含めてこのエジプト神話を知らない人は、なぜ寝ている男性が鳥目掛けて精液かけている理由が絶対に理解できずに困惑するに違いない。死体になっても子作りするというエジプト神話の力強さに、ただただ恐れ入るばかりだった。この部屋は「オシリスの小祠堂」と呼ばれているという。
・「オシリスの小祠堂」へ向かう階段のYouTube動画はこちら
「オシリスの小祠堂」へ向かう階段のYouTube動画はこちら!古代エジプトの壁画でいっぱい!
・見れば見るほど不思議なデンデラの電球


その他に不思議だったのは、何と言っても「デンデラの電球」だ。電球のように見えるこの摩訶不思議な物体は、一体何を意味しているのだろか。まさか紀元前のエジプトに電球があったわけでもないと思うが、そのように見えてもおかしくないデザインだ。このデンデラの電球の正体は、未だに謎に包まれているという。ぼくはさっきの「オシリスの小祠堂」のせいでこれが尿道の透けた男根にも見えてしまうが、それはおそらくオシリスの物語に心が引っ張られすぎだろう。
・その他のデンデラのハトフル神殿の風景












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