エチオピアのハマル族の牛跳びの儀式が大迫力すぎた!!!!!

鞭打ちからの全裸で牛跳び!エチオピア南部トゥルミからハマル族のブルジャンプの儀式が大迫力だった
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・トゥルミからハマル族の牛跳びの儀式(ブルジャンプ)を見に行こう!
・ブルジャンプの開催されるハマル族の村までの過酷な道のり
・ハマル族の村へ行くための険しい道のりのYouTube動画はこちら!
・大地を揺るがす!ハマル族の女性の集団ジャンプが大迫力だった
・ハマル族の女性の大地を揺るがすジャンプのYouTube動画はこちら!
・傷跡は誇り!ハマル族の女性が男性からの鞭打ちを強く求める理由とは?
・ハマル族の激しい鞭打ちのYouTube動画はこちら!
・カラフルなアクセサリーが美しいハマル族の子供達
・ブルジャンプ本番!全裸の男性が見事に成人になることができた
・ブルジャンプ本番のYouTube動画はこちら!
目次
- ・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
- ・トゥルミからハマル族の牛跳びの儀式(ブルジャンプ)を見に行こう!
- ・ブルジャンプの開催されるハマル族の村までの過酷な道のり
- ・ハマル族の村へ行くための険しい道のりのYouTube動画はこちら!
- ・大地を揺るがす!ハマル族の女性の集団ジャンプが大迫力だった
- ・ハマル族の女性の大地を揺るがすジャンプのYouTube動画はこちら!
- ・傷跡は誇り!ハマル族の女性が男性からの鞭打ちを強く求める理由とは?
- ・ハマル族の激しい鞭打ちのYouTube動画はこちら!
- ・カラフルなアクセサリーが美しいハマル族の子供達
- ・ブルジャンプ本番!全裸の男性が見事に成人になることができた
- ・ブルジャンプ本番のYouTube動画はこちら!
- ・アフリカ縦断の大冒険の記事一覧はこちら!
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
第2ヶ国目のエチオピアでは首都のアディス・アベバ、中部の町アルバミンチを観光した後、ついにエチオピアの少数民族の村を目指して南部の町トゥルミ(Turmi)へと向かうことにした。エチオピア南部の少数民族のマーケットと言えばコンソやジンカという大きな町が有名のようだが、ぼくたちは比較的小さなトゥルミに滞在してもっと身近でディープに少数民族を体験したいと計画した。
・トゥルミからハマル族の牛跳びの儀式(ブルジャンプ)を見に行こう!

昨日はトゥルミから徒歩圏内にあるハマル族の村を見学できて興味深かったが、今日はもっと遠くのハマル族の村で牛跳びの儀式(ブルジャンプ)があるということで参加してみることにした。ブルジャンプはハマル族の若い男性が成人になるための伝統的な通過儀礼で、ブルジャンプを成功させると成熟した男性として見なされ結婚したり家族を持つ資格が与えられるという。ブルジャンプがいつ行われるのか、どこで行われるのかは全く決まっていないので、エチオピア旅行で少数民族巡りをした際にブルジャンプを見られるかどうかは完全に運次第になって来るだろう。
ぼくたちは運よくブルジャンプを見られる機会に恵まれたので、トゥルミから早速ツアーに申し込んだ。トゥルミには4人の中国人女性のグループと一緒になったので彼女たちと、ぼくと、台湾人の哲ちゃんと合計6人でブルジャンプが開催される村へと向かった。
料金はツアー代1人1000ブル、ガイド代600ブルを6人で割って1人100ブル、交通費(バイクタクシー代)1600ブルを2人で割って1人800ブル、合計1人当たり1900ブル(正規レートで4000円くらい)だった。参加人数が多ければ多いほど自分も得するシステムなので、多くの中国人女性と彼女達と仲良くなれる中国語を話せる哲ちゃんがいてくれて助かった。
・ブルジャンプの開催されるハマル族の村までの過酷な道のり


トゥルミからブルジャンプの開催されるハマル族の村までは、悪路に続く悪路だった!舗装されている道路はなく、全てが砂利道!まぁ砂利道くらいならエチオピアなのでこれまでもバイクタクシーで走ったことがあったが、それに加えてほとんど水が流れていないぬかるんだ川を渡らなければいけなかったり(もしもバイクが転倒したら泥だらけ)、平坦ではなく獣道の登山道のようなところをバイクで登ったり下りたりしなければならなかったり、挙げ句の果てには砂利だらけでもはやバイクが通れないような場所も出てきたりしてその際は仕方なくみんなで歩いて前進した。
所要時間は1時間ほど、艱難辛苦を乗り越えてようやく辿り着いたハマル族の村では、これまでの観光客に向けた俗物的なエチオピアの少数民族の様子とは全く異なる、衝撃的で刺激的な風景が広がっていた!
・ハマル族の村へ行くための険しい道のりのYouTube動画はこちら!
・大地を揺るがす!ハマル族の女性の集団ジャンプが大迫力だった

まずブルジャンプは、まだ行われていなかった。何とブルジャンプが始まるのは夕方なのだという。え、今朝の8時なんだけど…何でそんなに早く来てしまったの?!と最初は戸惑っていたがすぐにその理由がわかった。










本番前から村の女性達が祭りを盛り上げるために集団になってその辺を練り歩いたり、歌ったり、ラッパを吹いたり、踊ったりしていてめちゃくちゃ迫力があったのだ!踊るというよりは、みんなでジャンプしている感じ?みんな足に鈴を付けていてジャラジャラと鈴の音がけたたましく鳴り響く特別な空間の中で、女性達が一斉にジャンプしてドン!ドン!と地響きを鳴らしているのを見ていると、まさに大地を揺るがすほどの膨大な野性のエネルギーを感じた。




しかしエチオピアの少数民族はやっぱり少し排他的で、ぼくたちが到着した時も女性達の中にはこっちへ来るなというようなシッ、シッという仕草を見せる人もいたりして、外国人は招かれていない空気を感じた。確かに自分たちの民族の大切な儀式にどこの馬の骨ともわからぬ変な外国人達がいきなりやって来ても邪魔なだけなので、閉ざされた少数民族の空間における彼女達の感情はよく理解できるが、時間が経てば経つほどに彼女達も慣れてきたのか排他的な空気はなくなっていった。中国人の女性は度胸のある人が多く、ある人はハマル族の女性の大地を揺るがすジャンプの中に勇敢にも入り込んで行ったりして、そのような交流も仲良くなるために必要な儀式なのかもしれない。すっかり仲良くなるとハマル族の女性が中国人女性の女性器を服の上からいきなり触ってギャハハハと笑って楽しんでいたりして、さすが少数民族は交流の仕方もなかなか他で見たことがないほど野性的だと驚いた。
この大地を揺るがすほどに迫力のあるハマル族の女性達の集団ジャンプは、夕方のブルジャンプ本番まで何度も何度も繰り返し行われていた。ものすごく見応えがあるけれど朝から夕方までこればかり見ているとさすがに飽きて来るのだが、実はブルジャンプの前にはこれ以外にも非常に興味深いイベントが目の前に繰り広げられていたのだった。
・ハマル族の女性の大地を揺るがすジャンプのYouTube動画はこちら!
・傷跡は誇り!ハマル族の女性が男性からの鞭打ちを強く求める理由とは?
それはまさかの鞭打ち!何とハマル族の女性が目の前で次々とハマル族の男性から激しい鞭打ちを受けていたので、開いた口が塞がらなかった。一体なぜ…???




この「鞭打ちの儀式」は牛跳びの儀式(ブルジャンプ)と同様にハマル族の伝統的な行事で、ブルジャンプの前に行われる。ハマル族の男性が女性をピシッ!ピシッ!と鞭打ちするのだが、それは単なる暴力的行為ではない。何と女性の方から男性に向かって、鞭で打ってと何度も何度も迫って来るのだ。鞭に打たれたいばかりに我先にと他の女性を押し除ける様子まで見られた。鞭で打たれたい女性は強気で挑発的な態度で、鞭で打たれた後も痛そうな顔ひとつせずにむしろ満足げで誇らしそうだ。一方の男性は何回も何回も女性に鞭を打っているので疲労困憊しており、はっきり言ってダルそうなもうやりたくないような顔をしている。それでも女性から求められたらやらざるを得ないという表情で、何とか残りの力を振り絞って鞭打ちしている様子が印象的だった。鞭で打たれる女性の方が鞭を打つ男性よりも元気いっぱいというのはいささか奇妙だ。


ハマル族の女性が男性に鞭打たれたい理由にはいくつかある。まず鞭打ちされているのは今日ブルジャンプをする男性の親族であり、鞭に打たれる痛みを我慢することで家族の結束を促すのだという。鞭打たれた女性はの体には沢山の傷跡が残り、これは家族のために犠牲を払った証拠であり彼女達の誇りとなる。また鞭を打つのは過去にブルジャンプを成功させた成人男性であり、彼が鞭打ちにより力を見せつけることで女性はその力を受け止めたこととなり、将来困った時には助けてもらう約束にもなるという。ぼくは鞭打ちの様子を見ていて、きっと女性達はモテ男というか、ハマル族の中でイケメンだったり甲斐性のある男を選んでいるのだろうなと予想していたがその通りだったようだ。モテ男は何度も女性に鞭で打ってと懇願されるのでその度に体力を消耗し、あんな疲労困憊の表情をしていたのだろう。ハマル族のモテ男はつらい!
・ハマル族の激しい鞭打ちのYouTube動画はこちら!
・カラフルなアクセサリーが美しいハマル族の子供達




朝から夕方まで目の前でハマル族の女性の集団ジャンピングと鞭打ちが目の前で何度も目まぐるしく展開され、それでも暇な時は暇なのでそんな時はハマル族の子供達と遊んでいた。みんな人懐っこくてカメラも珍しく外国人に遊んでもらいたいようだ。鼻を垂らしていたり裸ん坊だったりして発展途上国感があるが、裸でもカラフルで美しいアクセサリーを身に付けていたりしてアフリカらしさをひしひしと感じた。
・ブルジャンプ本番!全裸の男性が見事に成人になることができた
もはや日も暮れかけてきた6時くらいになって、ようやくブルジャンプが始まろうとしていた。遅!ぼくたちこの村に来たの朝の8時くらいなんだけど!!!しかしようやく目的のブルジャンプが始まるということで興味津々だ。実はぼくはブルジャンプがどういうものか全く下調べせずにやって来てしまったのでこれから何が起こるのか本当に全くわからずに好奇心は増すばかりだった。


まず牛を何頭も何頭も横一列に並べる。数えたわけではないが10頭以上は優に超えていそうだ。そこで今日ブルジャンプに挑戦するハマル族の男性が登場する。彼はいわば今日の主人公だ。彼がブルジャンプするために朝から晩までこうやって村中の人々が全員一丸となって、大地を飛び跳ねたり鞭打ちを繰り返されたりしているのだから、万が一失敗したら村人に合わせる顔がないと彼もかなり緊張していることだろう。しかし朝から夕方までずっと女性が歌ったり練り歩いたりジャンプしたり鞭打ちされたりし続けることで、何だか大地のエネルギーがここに集中して来ているというか、神聖なブルジャンプをするための場がしっかりと整えて形成されていることを、ぼくは野性的な直感でひしひしと感じていた。日本語でも「機は熟した」などという表現があるが、まさにその言葉通りの場面が目の前で繰り広げられていた。
そしてついにブルジャンプ!男性は何と全裸に!そして勢いよく助走をつけて、何頭も横並びにされた牛の背中を足で踏み越えて、牛の上空を跳び越えていく。おぉ!まさにブルジャンプだ!これがブルジャンプだったのか!




ブルジャンプは1回で終わるかと思いきや、彼はまた戻って来る。戻ってきたと思いきや、再び牛の上を跳び越えていく。そんな往復の行為を4往復した後、男性は無事に成人だと認められ、周囲に鈴とラッパの音が賑やかに鳴り響く中、ブルジャンプは幕を閉じた。4往復という具体的な数字を事前に知らなかったのでいつ終わるのか全く見当が付かず、何だかあっという間に終わってしまって放心状態だった。
アフリカが持っている原始的で野性的なエネルギーって何て力強いのだろうと感動してしまった。エチオピアの少数民族巡りの中で、ぼくはこのブルジャンプの儀式の思い出が最も強烈に心に焼き付いている。やっぱり観光用ではない少数民族の本物の伝統儀式は、段違いの迫力だった。そしてこのようにエチオピアの奥地の奥地、秘境の秘境までやって来て、朝から晩まで辛抱強く滞在しないとこのような真髄には巡り会えないのだろうと実感した。もう本当に、エチオピアで思い残すことは何もない。
今日のブルジャンプの主人公が最後の最後に、裸で登場したのも感動的だった。やっぱり神聖な機会に立ち会う際、重要な通過綺麗を行う際、神様と対峙するほどの過酷な試練に向き合う際、男は潔く生まれたままの姿でいなければならないという感性は、日本人のぼくの奥底でそこはかとなく共感していた。日本の伝統行事である相撲がほぼ裸で行われるのも、そのような感性の表れではないかと思わずにはいられない。
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