ハマル族の村で癒された!!!!!

ハマル族が臭いのは髪の匂い?トゥルミから徒歩で行けるハマル族の村で美しき少数民族の世界に浸り切った
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・トゥルミから徒歩圏内にあるハマル族の村の見学料は?
・ハマル族の村は理想的な少数民族の世界で心が癒された
・ハマル族の女性の髪にはバターと赤土が練り込まれている
・エチオピアの山羊のスープは美味しい
目次
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
第2ヶ国目のエチオピアでは首都のアディス・アベバ、中部の町アルバミンチを観光した後、ついにエチオピアの少数民族の村を目指して南部の町トゥルミ(Turmi)へと向かうことにした。エチオピア南部の少数民族のマーケットと言えばコンソやジンカという大きな町が有名のようだが、ぼくたちは比較的小さなトゥルミに滞在してもっと身近でディープに少数民族を体験したいと計画した。
一緒にアフリカの旅をしている台湾人の哲ちゃんと、アルバミンチで出会ったエチオピア人ガイドのロンゴと3人で、まずはアルバミンチとトゥルミの間にあるキアファーという村で1泊し、初めての少数民族市場Key Afer Marketを訪れた。翌日にはトゥルミへと到着し、その日の夕方にトゥルミから歩いて行けるハマル族の村を見学しに行くことになった。アルバミンチからトゥルミまでの行き方、移動方法は以下の記事で徹底解説した。
・トゥルミから徒歩圏内にあるハマル族の村の見学料は?
アフリカの少数民族巡りというのは、やたらとお金がかかる。Key Afer Marketでも入場料が800ブル(正規レートで2000円くらい)も必要だと言われ、市場を見学するだけでお金を払わなければならないなんて情報を全く見たことがなかったので本当かどうか怪しんで疑っていたが、どうやら本当に入場料は必要だったようだ。
今回行くトゥルミから徒歩で行けるような場所にあるハマル族の村も、入場料として600ブル(1500円くらい)必要だと言われた。ただしこの料金にはいくらでも写真を撮る権利が含まれており、昨日のKey Afer Marketのように民族の写真を撮ったらお金を請求されるというようなことはないそうだ。また村長さんのような人がガイドもしてくれるという。

ぼくは、一緒に旅している台湾人の哲ちゃんと、アルバミンチで出会ったガイドのロンゴと、村の村長さんと4人でハマル族の村へと向かった。
・ハマル族の村は理想的な少数民族の世界で心が癒された



トゥルミから徒歩圏内にあるハマル族の村は、本当に静かな場所で心から癒された。エチオピアは変な場所で被害は小さいものの色々と騙されたり、子供達は田舎になればなるほど生意気になりアジア人を「You!You!You!You!You!」と言いながら追いかけてきたり、宿はボロボロで部屋に蚊がいっぱいいたり蚊帳が破れていたり、夜は本当に暗くて暗闇の中で夜ご飯を食べなければならなかったりと、徐々に心が荒んでいたがそんな疲れも吹き飛ばすようなのどかな村に来ることができた。



仕事に出かけているのかそもそも村人も少なく、山羊がやたらとメーメーと大きな声で鳴いていてこれぞ少数民族の村という雰囲気が漂っている。
村にいたのは可愛いハマル族の子供達で、とても恥ずかしがり屋であまりぼくたちと交流しようとはせず、You!You!You!You!You!Money!Money!と指差しながらしつこく追いかけけて来るキアファーの子供達とは雲泥の差だった。実際ぼくは心の奥底で、少数民族というものにこういう純粋さというか純朴さを求めていたので、何だか嬉しくなった。キアファーの少数民族はスレているというか、金のことしか考えていないというか、観光客を見下しているような空気が伝わって来たので残念だったが(もちろん全員ではないだろうけど)、ここトゥルミのハマル族の村で理想的な少数民族の世界に出会えたような気がした。お互いがお互いを蔑むことなく、人と人として尊重しながら向き合うことができる。

ハマル族の子供達が山羊の乳搾りをしている。ぼくが10年ほど住んでいた沖縄でも人々は山羊を飼っており、那覇空港で売っている山羊ミルククッキーはとても美味しかったので、それを思い出して懐かしくなった。兄弟のうち大きめのお兄ちゃんが上手な手つきで山羊のミルクを巧妙に搾り出している。
山羊の乳搾りのYouTube動画はこちら!

隣にいる妹?の髪型がとても可愛い。何だか虫の触覚みたいに頭の上に小さな角が3つチョンチョンチョンと乗っかっていた。

兄弟の集合写真。お兄ちゃんは普通に現代的なかっこいい服を着ているのに、下の子達は上半身裸で年代によるギャップが激しい。

村で遊んでいる子供達。普通に服を着ている子もいれば、アフリカらしく裸で遊んでいる子もいる。どういう違いがあるのだろう?しかし少なくとも子供にとっては裸に対する羞恥心がないことは伺えた。

人間だけではなくめちゃくちゃ小さな子猫もその辺をウロウロしていて、間違えて踏んでしまいそうで危ない。

ハマル族の家は、木の葉と木の枝と赤土のみで作られており、まさに原始的という言葉がよく似合う。首都アディス・アベバではエチオピアで発見されたアウストラロピテクスの骨を見ることができたが、ぼくたち人間がアフリカのこのエチオピア周辺から生まれ出た時からこのような家に住んでいたのだとしたら、悠久の歴史が感じられる思いだ。

木の枝が巧みに組み合わさって作られた家って躍動感があって何だかかっこいい!

家だけはなく門や塀も木の枝で作られていて面白い。台風とか来たら一気に飛んでいきそうだけど、おそらく台風なんか来ないのだろう。

ハマル族の女性。写真を撮るのも入場料に含まれているので無料で写真を撮らせてもらう。写真を撮った女性には、後から村長がチップを手渡していたのでそういう仕組みになっているのだろう。この女性も礼儀正しい雰囲気で大人しく、金をくれなどとは決して言わなかった。あぁ昨日のキアファーとは違って心が洗われる…。
・ハマル族の女性の髪にはバターと赤土が練り込まれている

バターと赤土が混ぜられたハマル族の女性の髪型

市場で売られていたバター
ハマル族の女性は独特な髪型をしているが、バターと赤土を混ぜて練り込んでいるという。余談だがぼくはハマル族の女性から漂って来るこのバターの匂いが苦手だった。バターって美味しいけれど、バターの匂いが人間から漂ってきたら嫌ではないだろうか。ギュウギュウ詰めのバスの中でハマル族の女性が隣に座ると、バターのような匂いはするし赤土が服に付いてしまうしあまりいい気分ではなかった。しかし台湾人の哲ちゃんは全然臭いと感じたことがなかったらしいので、個人的な問題が大きいのかもしれない。匂いの好き嫌いは遺伝子によるところが大きいらしいので、ぼくの遺伝子からすると嫌いな匂いだったのだろう。
しかしグーグルでは「ハマル族 臭い」という言葉の組み合わせもよく検索されているようなので、ぼくのように感じた人々が一定数いたのかもしれない。ハマル族はお風呂に入らなかったり、その代わり牛の油を塗る文化があるのでそれで臭いと感じる人もいるのかもしれないが、ぼくの場合は髪についたバターの匂いが苦手だったような気がする。このバターの匂いも普通のバターとは違って独特のクセのある匂いなのだ。

アルバミンチで食べて味に違和感を感じた卵料理
アルバミンチで夕食に卵の炒め物のような食事を食べた時に味が気持ち悪いと感じたことがあったが、ぼくの予想だとあの料理もこのバターを使っていたように感じる(違和感を感じたり嫌いだったものは敏感に覚えている性格)。きっとぼくの遺伝子はこのバター自体が受け付けないのだろう。

ヒンバ族の女性の髪型
ちなみにこのハマル族女性のバターの匂いは、アフリカ南部のナミビアで出会ったヒンバ族から漂う匂いに酷似していた。というか髪型は異なるものの2つの部族とも同様に髪にバターと赤土を塗り込む文化があるので同じ匂いがしても全く不思議ではない。遥か遠く離れた国の全く種類の異なる少数民族なのに、同じような方法で髪を飾り同じような匂いを放っているというのは興味深い事実だ。もしかしたらアフリカの少数民族は、深いところでみんなルーツが繋がっているのかもしれない。
・エチオピアの山羊のスープは美味しい

ハマル族の村の見学を終えて帰って食べた夕食は、インジェラ付きの山羊肉のスープだった。塩味の効いたこのスープがとても美味しくて、ぼくたちはトゥルミ周辺では専らこればかり頼んでいた。例に漏れずこの夕食も暗闇の中で行われ、何も見えないので蚊が来ないかと心配しながら食事することになった。毎日のことなのでもう慣れてしまったが、なぜエチオピアの夜はこんなにも暗いのだろう(そして昼でもよく停電する)。
・アフリカ縦断の大冒険の記事一覧はこちら!
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