インドでTV出演して有名人に!聖人Bageshwar Dham Sarkarのいる大舞台に上げられて祝福を受けた

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何か知らんけどインドでテレビ出演した!!!!!(泣)

インドでTV出演して有名人に!聖人Bageshwar Dham Sarkarのいる大舞台に上げられて祝福を受けた

・高名なヒンドゥー教の聖人Bageshwar Dham Sarkarに会いに行こう
・カジュラーホーからサガールまで3時間半のドライブ
・聖人Bageshwar Dham Sarkarのパワフルな演説と歌唱
・なぜか最前列で聖人の演説を見ることができた
・衝撃の体験!聖人の大舞台に上げられ、インタビューされ、テレビ出演までした
・ぼくの大舞台の映像がYouTubeで記録として残されていた
・インド人は本当に右手でカレーを食べていたという衝撃
・聖人Bageshwar Dham Sarkarのお悩み相談で遠慮しないフランス人と可哀想なアメリカ人
・ぼくは聖人に特別扱いされるラッキーボーイになった
・聖人の大舞台に上がってからインド中で有名人になってしまった

・高名なヒンドゥー教の聖人Bageshwar Dham Sarkarに会いに行こう

インド一周旅の途中、世界遺産のエッチな遺跡を見るために訪れたカジュラーホーの町の宿で、たまたま有名なヒンドゥー教の聖人Bageshwar Dham Sarkarに会えるから一緒に行こうよと誘われた。ぼくはその日の列車のチケットを既に予約済みだったので迷ったが、裕福なインド系アメリカ人が連れて行ってくれるので交通費も食費も無料だと言われ、それより何よりインドの聖人というのがどのような感じなのか気になったので、思い切って予定を変えて聖人に会いにサガールの町まで行ってみることにした。

一緒に行くのはこの3人!左からベトナム系フランス人、宿のオーナーのインド人、裕福なインド系アメリカ人。

聖なる人に会いに行くなんて、不思議と不気味と神秘で満たされたインドの旅らしくて興奮した。何でもその聖人は名前を言い当てたり未来を見通す予知能力や神秘的なパワーを持っているので、あなたも悩みがあれば彼に相談すべきだと主張された。ぼくは全く悩みなんて持っていなかったので聖人に聞くことが何もなく非常に勿体ない思いをしてしまった。せっかくインドの偉大な聖人にお悩み相談ができる絶好の機会を得たというのに、悩みを持っていないなんてなんて不都合なことだろう!

ぼくは今インド一周の旅をしているのですが絶対に行くべき場所はどこですかと聞こうかなとか、悩んでいることなんてないけれど敢えて無理矢理悩みを作り出そうかななどと、道中で自分に悩みがないことに深く悩んでしまう始末だった。しかしそんな努力も虚しく、そんな悩み相談なんて吹き飛んでしまうような衝撃的で意味不明な結末がぼくを待っていた。

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・カジュラーホーからサガールまで3時間半のドライブ

 

カジュラーホーから聖人Bageshwar Dham Sarkarに出会えるサガールまで2時間くらいで着くと言われていたが、実際は3時間半くらいかかってしまった。まず出発するのがだいぶ遅れたし、途中でやたらと休憩が多く、ご飯を食べたかと思えば次にはチャイ休憩があったりして、インド人と旅行するのはものすごく時間がかかるなと感じられた。しかしのんびりゆっくり旅を楽しもうという姿勢はいいことなのかもしれない。大らかで適当で寛容なその旅のスタイルに、どことなく沖縄人のような気質を感じた。

 

 

遅くなったのは、牛が道を通せんぼしていたからという理由もあったかもしれない。牛だらけのインドらしい光景!

 

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・聖人Bageshwar Dham Sarkarのパワフルな演説と歌唱

 

3時間半の長いドライブを経て、ようやく目的地のサガールの町へ辿り着いた。会場にはデカデカとした横断幕が!どうやらこの大きな写真の聖人がBageshwar Dham Sarkarその人らしい。

ぼくは事前にこの聖人に会ってお悩み相談をするとだけ聞かされていたので、きっと小さな部屋の中でぼくたち4人と聖人だけで話をするささやかな場が設けられるのだろうと予想していた。ぼくの中ではBageshwar Dham Sarkarに相談するためにアメリカからわざわざやってきたインド系アメリカ人のおじさんを中心として地味なお悩み相談が続き、機会があればぼくやベトナム系フランス人にもちょっとだけお話しする機会が与えられるのかなという印象だった。

 

 

しかし到着した会場を見てぼくは仰天した!地味でささやかなぼくの予想に反し、実際は何万人もインド人の観客がいる前の大舞台で、聖人Bageshwar Dham Sarkarその人は堂々と力強い演説を行なっていたのだ!

 

しかも演説だけではなく歌も歌う!彼が話すとみんな熱狂し、大笑いし、感嘆する。言語がわからなくても彼のインドにおける影響力の大きさが手に取るようにわかるのだった。そんなこと言われてもインドの聖人が大舞台の上で演説して歌うという実際の雰囲気は日本人には想像し難いと思うので、ぼくが訪れた日の彼の演説が全てYouTube動画としてアップされているので後ほど紹介する。

聖人Bageshwar Dham Sarkarは4時間ずーーーっと休憩もなく喋り続け、歌い続け、本当にパワフルな人物だと驚かされた。話の内容はヒンドゥー語だから全くわからないので別のことに関心が向かってしまう。まず彼の声は昔の「おかあさんといっしょ」に出てきた「にこにこぷん」のじゃじゃまる、ぴっころ、ぽろりのぽろりの声に似ているなぁと、どうでもいいことを考えながら彼の演説を聞いていた。また彼の喋り方には若干おすぎとピーコが入っているなぁと感じられたが、それは大舞台の上で力強くパワフルに延々と叫ぶように観客に語りかけている故なのかもしれない。

 

 

・なぜか最前列で聖人の演説を見ることができた

 

意味不明で謎すぎて驚いたことは何万人も観客がいる中で、ぼくたち4人がなぜか最前列でBageshwar Dham Sarkarの演説を鑑賞できたことだ。こんなにいっぱい人がいるのに一番前で見られるなんてどういう仕組みになっているのか全く理解できない。宿のオーナーの何かしらのコネが効いているのだろうか。

最前列のスピーカーの真ん前で彼の演説を聞くことになり、ものすごい大音量だったので体調も悪くなりかなり苦痛だった。ぼくはささやかなお悩み相談に参加するだけのはずだったのに、こんな大舞台の演説を聞くなんて聞いていた話と全然違う!何を話しているのかわかればまだ我慢できたかもしれないが本当に何を言ってるか一言もわからないので、ただただぽろりの声に似ているなぁとぼんやり感じることしかできなかった。

 

大音量は自律神経にも影響を及ぼすらしく、ぼくは途中でお腹の調子が悪くなりトイレへと向かった。その野外トイレでは中国以来の便の山を目撃し、さすが偉大なインドは大国中国とも引けを取らないなぁと感心したりしていた。ずっと外でのんびりしていたかったが早く戻って来いと言われていたので早々と会場へと舞い戻った。これからまたあの地獄のような大音量の演説が果てしなく続くのかと思うと、ここへ来るんじゃなかった、もう早く帰りたいという思いが込み上げてきた。

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・衝撃の体験!聖人の大舞台に上げられ、インタビューされ、テレビ出演までした

 

しかし事態は急展開を迎えた!なぜかわからないけれど聖人Bageshwar Dham Sarkarは最前列のぼくたちのことについて大舞台の上で話しているようだ。ぼくは日本から来た、彼はフランスから来たというようなことを宿のオーナーが舞台上の聖人に伝えている。そして本当になぜなのか全くわからないのだが、いきなりぼくたちは聖人のいる大舞台に上げられたのだった!本当に謎すぎて今でもどうしてなのか全くわからないが、インドという国は本当に不思議なことが起こるものだなぁと感じる暇さえほど一瞬のうちに、ぼくたちは何万人も観客がいる大舞台の上に立っていた!

さらに予想外だったことには、大舞台にはぼくたち一緒に来た4人が呼ばれたが、インド系アメリカ人とベトナム系フランス人はビビって大舞台に上がらずに逃げ出してしまったことだった!おい!お前ら逃げんなよ!ぼく1人になるやんけ!と泣きそうになったがもはや後の祭りだった。ぼくが大舞台に上がられなければこの盛り上がりに水を差すことになるので、何とか自分だけでも大舞台で外国人としての役割を全うしなくてはならない、空気を読んで場の調和を乱さないようにしなくてはならないという変な日本人的使命感に駆られたぼくは、泣きそうになりながらも覚悟を決めて大舞台に上がって行ったのだった。

聖人は英語を話さないらしく全てヒンディー語。インド人の宿のオーナーは一緒に大舞台に上がってくれたのでぼくのために聖人のヒンディー語を英語に翻訳し、ぼくが英語で答えたものをヒンディー語で聖人に伝えるという見事な通訳係を果たしてくれた。どこから来たのか?インドはどうか?など一般的な質問に受け答えし、意味がわからないヒンディー語を聖人に言われるがままに大舞台から叫ばされたりしたが、会場が盛り上がっていたので安心した。どうやら「あなたに幸運を!」みたいなインドで頻用される宗教的な言葉だったみたいだが、会場がちゃんと盛り上がっていたので言葉の意味はもはやどうでもよかった。

一通り聖人からインタビューされた後には「音楽に合わせて踊れ!」と無茶振りされた後で聖人がいきなり歌い出したので困惑した。インド音楽に合わせて踊るなんて高等なテクニックを持ち合わせていなかったぼくは、とりあえず10年住んでいた沖縄のカチャーシーを歌に合わせて踊ることでひたすらその場を誤魔化していた。

1人でインタビューされて、変な踊りも踊らされ、ようやくぼくの大舞台での役割が終わって安心したところへ、チキって逃げ出したベトナム系フランス人がヘラヘラした顔付きで舞台に上がってきたのでもはや笑ってしまった。お前上ってくるの数万年遅いねん!!ぼくが孤独にインドの大舞台で闘って会場を盛り上げなければと頑張っていた時には全然助けてくれなかったくせに、ぼくの出番が終わって落ち着きを取り戻すとノコノコと後から舞台にやって来て、どうやら大舞台に上がったことをSNSで自慢したくて舞台の上から観客と共に自撮りをしまくっていた。いざという時には度胸もなくそそくさと逃げ出して、ほとぼりが冷めたらヘラヘラと安全に現れるこういう調子のいい男は全く信頼できないと内心感じたが、別に今日で別れるような人間なのでどうでもいいから寛容に笑って済ませた。

 

 

その後はぼくとインド人の宿のオーナーとベトナム系フランス人の3人で、大舞台の上でずっと座っていることを許された。あの最前列の爆音スピーカーの前にいなくてよくなっただけでぼくの中では満足だった。大舞台の上は広くて快適で、数万人の観客を眺めながらゆったりと聖人の演説や歌を聞いているとひとときだけ天上人になった気分だった。そういえば一緒に来たインド系アメリカ人のおじさんは一体どこへ行ってしまったのだろうか。

 

 

ぼくの役割は先ほどのインタビューと変な踊りで全て終わったと思っていたが、最後には色鮮やかな花弁と蝋燭が乗せられたお盆を、どこからともなく舞台上に現れた多くのインド人たちと一緒に聖人の周囲でユラユラと動かしながら、煙を撒き散らすという謎の儀式に参加させられた。もはやインドまで来て自分が何をやっているのか自分でも理解できない。

 

その後は舞台上で聖人と直接会話し、不思議な黄色い布を首にかけられるという祝福の儀式も行われた。先ほどは聖人に舞台上でインタビューを受けて会話していたものの距離は離れていたので、この時点で初めて成人と直接握手したり近くで会話を交わしたりした。聖人は英語を話さなそうだったので、分かりやすそうな英語で”You’re great! You’re amazing! You’re powerful!”と取り敢えず聖人を褒め称えておいた。他にも聖人の黄色い布を授けられた人は何人かいたようだが、ぼくは舞台上の誰よりも先に黄色い布を授けられたので頑張ってヒンディー語のインタビューに答えてよかったのかもしれないと少し思った。

さらに舞台から下りた後にはテレビ局からインタビューまで受けてしまった。レポーターはぼくに「日本とインドはどのような点が違うか?」と質問してきたが、ぼくは「インドにも日本にも沢山の種類の神様がいるのでとても似ていると感じる。インドにもヒンドゥー教の様々な種類の神様を見かけたが、日本でも山には山の神様が、川には川の神様が存在する。多神教という観点から言って日本人のぼくはインドに対して非常に親しみを感じる。」と答えておいた。人間というものはとかく違いとか相違点を探し出して比較したり争おうとするものだが、それよりも大切なことは人間として底に流れている同一の感性に気付き、お互いに理解し合うことなのではないだろうか。ぼくはレポーターへの回答にそのような思いを込めたつもりだった。

 

・ぼくの大舞台の映像がYouTubeで記録として残されていた

このようにぼくにとって予想外の連続で波瀾万丈だった聖人の演説は幕を閉じた。大舞台の上では必死すぎて何を喋ったのか覚えていないのでもしかしたら何か恥ずかしいことを言ってしまったかもしれないが、旅の恥はかき捨てとも言うし、ぼくの大舞台上での必死な姿が記録されていなくてよかったと安心していたら、なんとあの聖人の演説はYouTubeで全世界に向けて生ライブしていたらしく、ぼくの登場した場面もYouTube上にひとつ残らずしっかり残っていたのだった!がーん!しかもやっぱり聖人Bageshwar Dham Sarkarは有名で人気があるらしく、視聴回数が35万回再生を達成していた!

この動画はまさかの4時間という超大作なのだが、この4時間ずっと演説したり歌っていたこの聖人がいかにパワフルな体力と精神力の持ち主か分かっていただけるだろうか。ぼくが登場するのはこの動画の3:00:00からだが、インドのこの神秘的で謎めいた演説の雰囲気が動画なら如実に伝わるだろうと思う。

 

・インド人は本当に右手でカレーを食べていたという衝撃

そういえばすっかり忘れ去っていたが、インド系アメリカ人のおじさんが聖人にお悩み相談するという件はどうなったのだろうか。ぼくたちはみんな4時間に渡る聖人の演説でクタクタに疲れ切っていたが、何とお悩み相談はこれから始まるということでもはや開いた口が塞がらなかった。まだ帰れないなんてマジかよ!しかも聖人はお疲れで少しの間昼寝するそうなので(4時間も大舞台で喋り倒したのだからそりゃあそうだろう)、ぼくたちはその間無料のカレーをもらったりして時間を潰した。

その時にもらったカレーにはスプーンが付いておらず、どうするのかと言えばインド人たちはみんな右手でカレーとご飯をぐちょぐちょに混ぜ合わせながら食べていたので驚愕した!えー!話には聞いていたけれど本当にインド人って右手で直接カレーを食べるんだ!それって古代の話で今はそんなことしないと思っていたので衝撃だった。みんな右手がカレーとご飯まみれに汚れていて、なぜスプーンを使わないのだろうとちょっと信じられない気持ちだった。インド人が左手でお尻を拭くということよりも、右手で直接べちょべちょとカレーを食べる姿の方にぼくはドン引きしてしまった。

大舞台に上がってからというものぼくはその会場で有名人になってしまい、まるで芸能人になったようにインド人たちから写真撮影や自撮りを無数に頼まれてしまったので、本当に動けなってしまうほどだった。仕方ないので宿のオーナーやアメリカ系インド人がマネージャーのようになってぼくに迫り来るインド人を追い払ってくれ、やっとの思いで聖人のいる建物に辿り着いた。インド人の集団的熱狂って本当に恐ろしい!

 

・聖人Bageshwar Dham Sarkarのお悩み相談で遠慮しないフランス人と可哀想なアメリカ人

ようやく聖人によるお悩み相談が開始された。ぼくたち4人は聖人を取り囲む形で座らされ、中心の聖人と会話するという形式だった。ぼくはもう今日の一連の出来事で精根尽き果てていたので聖人に何の質問もする気が起きず、聖人が名前を言い当てたり未来を予知する能力があるのかどうかとか、そんなことはどうでもいいと感じるようになってしまった。インド系アメリカ人のおじさんは聖人に相談するためにわざわざアメリカからこんなところまで来たのだから、おじさんが思う存分相談するがよい。そう思っていたが驚いたことにインド系アメリカ人の前にベトナム系フランス人が今の彼女との関係で悩んでいるということを長々と話し始めてしまったので、結局タイムアップでインド系アメリカ人のおじさんは聖人に少しの相談もできなかった。

ベトナム系フランス人の若者も気を遣っておじさんに譲ってやればいいものの、図々しい性格なのか何なのか自分の悩みだけを相談できて満足している様子だった。しかも聖人からの回答というのも、彼女と誠実に向き合うことが大切だとかいう当たり障りのないそりゃそうだろうという内容だったのでわざわざこの聖人に聞くまでもないことだった。インド系アメリカ人のおじさんははるばるアメリカから来るほどの大きな悩みだったのだから、こんなフランス人の若者の割とどうでもいい悩みよりも遥かに深刻なものであるのに決まっているのだ。それなのに何ひとつ聖人に相談できなかったあまりに気の毒なインド系アメリカ人のおじさんは、結局また明日聖人に会いに来るという。

ぼくたちがお悩み相談している間も建物の外には熱狂的なインド人が大量に押し寄せており、どうか一目だけでも聖人Bageshwar Dham Sarkarに会いたいという意見があまりに多かったようで、仕方なくお悩み相談は中止となり聖人は下の階まで下りて行った。そして大量のインド人に囲まれながら聖人は数多くのインド人への対応をこなしていた。どんだけ仕事熱心なのこの人すごすぎる!ていうかもう深夜なんだから休んだらいいのに!

 

 

・ぼくは聖人に特別扱いされるラッキーボーイになった

 

それにも増して不思議だったのは、ぼくが聖人にやたらと気に入られて特別待遇を受けていたことだ。ぼくは大舞台の上で思う存分聖人と話す機会を与えられたので、もう後は自分はいいから他の人が聖人と喋ってくれというくらいの気持ちだったのだが、聖人の指示でなぜかずっと聖人の椅子の一番近くに置かれて、滅多に話せないはずの聖人と何度も会話をし、1人だけチャイまでご馳走になる始末だった。本当に今日は何から何まで「なぜ???」と感じることばかりな特別感のある1日だった。聖人はぼくのことを「今日のラッキーボーイ」だと呼んでいた。

 

舞台上の聖人はかなりパワフルでちょっとおすぎとピーコが入っているように感じたが、舞台裏の聖人はまた雰囲気がガラリと変わり、物静かで神秘的でオーラがあり何となく美輪明宏さんのようだと感じられた。黄色い衣装も美しく、木製のアクセサリーもよく似合い、特に厚底で木製の不思議な形をした下駄が印象的だった。

 

・聖人の大舞台に上がってからインド中で有名人になってしまった

聖人Bageshwar Dham Sarkarの大舞台に上げられ、その様子がYouTubeでインド中の人々に見られ、さらにテレビ出演までしたことから、ぼくはこの後のインド一周の旅の中でインド人から「日本人でしょう?動画を見たよ!」「ぼくはあなたを知っているよ!あなたは有名人だよ!」などとやたらと話しかけられるようになってしまった。インドのどこの街に行ってもこのように話しかけられることになり、改めて聖人Bageshwar Dham Sarkarの影響力の大きさを思い知らされた。

ぼくはこのままサガールのホテルに泊まり、そこから次なる目的地サーンチーへ行く予定だったのだが、テレビでぼくたちのインタビューが放映され有名になっていて今日は危険だからということで、何とカジュラーホーまで4人一緒に戻る羽目になってしまった!確かにさっきもインド人に囲まれて芸能人みたいになってしまったので、危険だというのは理解できるが、まさかまたカジュラーホーに帰ることになるなんて思いもよらないハプニングだ!これでまたぼくの旅程が狂ってしまうことになった。もはやインドでは旅の計画なんて立てないで、行き当たりばったりで進んた方がいいのではないかとぼんやり感じてしまった。

 

 

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