労働はするな!白人の危険性!魂が震えるインディアン(ネイティブ・アメリカン)の聖なる言葉たち

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“私を取り囲むすべての美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。”

労働はするな!白人の危険性!魂が震えるインディアン(ネイティブ・アメリカン)の聖なる言葉たち

・宮古島の飲み屋で出会った本「インディアンの言葉」
・言霊の感性と沈黙の意味
・大いなる自然を信仰する心
・インディアンの白人に対する怒りと警告

・宮古島の飲み屋で出会った本「インディアンの言葉」

宮古島に住んでいた時、ぼくは飲み屋さんで一冊の本に出会った。「インディアンの言葉」という本だ。その薄く文字数の少ない本に書かれた言葉のすべてに、ぼくは感動して心はふるえ、飲み会のためにその店を訪れていたのに、会話に入らずその本を夢中で読んでいたことを覚えている。

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インディアンの言葉には魂がある。それは日本人のぼくたちが「言霊」と呼ぶようなものに似ている。そしてそれ以外にも、インディアンの感性は、ぼくの根源を深い霧のように覆い尽くしている東アジア的、日本的な感性によく呼応し、共鳴して止まない。同じ肌の色をし、かつて同じ民族であったのではないかと思わせるほどに、自然に対する畏怖の念、そして今現在世界中を支配している白人的な価値観への違和感で溢れかえっている、この「インディアンの言葉」をここで少しだけ見ていこう。

 

・言霊の感性と沈黙の意味

“はじまりのとき、人間と動物の間に違いはなかった。生き物は時に動物であったし、時には人間であった。みんなが同じ言葉を話していた。その頃は、言葉は魔術であり、霊は神秘な力を持っていた。でまかせに発せられた言葉が、霊妙な結果を生むことさえあった。言葉はたちまちにして生命を得て、願いを実現するのだった。”

日本人は言葉を大切にする。それは「言霊」という、言葉の霊力をまだどこか心の奥底で信じているからに他ならない。そしてそのような神聖な「言霊」の感性を、インディアンの言葉の中にも発見することができる。さらに彼らは、言葉と言葉の間にある言葉ならざるもの、すなわち「沈黙」についても深遠な言葉を残している。

“沈黙によって、体と精神と魂と、完全なる均衡が保たれる。自分の存在を、ひとつの統一として保っていられる人間は、生活にどんな波風が立とうとも、いつまでも平静で、動揺しないでいられる。沈黙は、人格の礎石である。”

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・大いなる自然を信仰する心

“命とは何か。それは、夜を照らす蛍のきらめき。凍てつく冬の空気に野牛の吐く吐息。草の上に落ち着かない姿を映しながら、日没とともに消えていく、ちっぽけな影。”

“私を取り囲むすべての美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。”

“あなたが、わたしたち人間に教えさとしたことのすべてと、一枚一枚の木の葉やひとつひとつの岩に、隠していった教えのすべてとを、私が間違いなく理解できるよう、どうか私を賢くしてください。”

“あらゆる良きものを身にまとい、われら子供らの幸福のため万物を導いてくださる「グレート・スピリット」に、われらは感謝をささげます。”

“インディアンはどんな行為でも、円環の中でおこなう。なぜなら、宇宙の力はいつも円環を為なして働き、それにしたがって。あらゆるものは丸くなる傾向を持つからだ。”

自然を敬い、自然全体を信仰する感性、自らも自然の中の一部だとして、自然に溶け込み謙虚にいきていこうとする精神は、まさに日本人と似通ったものがあると感じる。ぼくが日本を旅して感じるものは、「神様」という物語の中の人物を信仰する心ではなく、結局根本的には、美しい大自然を信仰しているという人々の祈りの姿である。それは日本の辺境であればあるほど、おかしな異物に侵食されていなけばいないほど、透明に澄んだ気配として、旅するぼくたちに降り注ぐ感性だ。

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・インディアンの白人に対する怒りと警告

“ただ白人だけが、自然を野蛮だと思っていた。”

“私は今、作り物でできた世界を生きている。以前は綺麗な石ならなんでも、私の目には宝物に見えていたし、生えている木ならどんなものでも、尊敬の心をかきたてていた。それが今では、ものの価値をドルで計る、色付けされた風景の中で、白人と一緒になってペコペコしている有様だ。”

“インディアンの若者は、断じて労働をしてはいけない。労働をする人間は夢を見ることができなくなるからだ。叡智は、夢をたどって訪れる。”

“白人よ、おまえたちは私に大地を耕せと要求する。この私に、ナイフを手にして、自分の母親の胸を裂けと言うのか。そんなことをすれば、私が死ぬ時、母親はその胸に私を優しく抱き取ってはくれないだろう。”

“通過していくものである人間は、たいしたものではない。「霊」が息を吹きかけるだけで、そんなものはいなくなってしまう。そのときは「大地」の息子たちが、「大地」をわがものとするだろう。その時、過ぎ去った時間が、新しい生命を得て、よみがえる。”

“大地の霊が、白人を愛することはないでしょう。白人が手を触れた場所の至る所で、大地の霊は、深く傷ついてきたのですから。”

インディアンの言葉は、白人への怒りに燃えている。白人によって徐々に滅ぼされつつある運命を背負った彼らの姿は、原子爆弾によって街と人を八つ裂きにされたぼくたち日本人の悲しみとも重なるかもしれない。そして今世界中を支配し、日本人ですら誰も違和感を持たなくなっている白人的なものの考え方や価値観に、彼らは洗脳されることなく違和感を抱き続け敏感に警告を発し続けている。

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