西洋と東洋の不思議な融合!ベトナム・ニンビンのファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂が感動的すぎた

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ベトナムに来て心からよかったと心から感じたキリスト教会!

西洋と東洋の不思議な融合!ベトナム・ニンビンのファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂が感動的すぎた

・スペイン巡礼と長崎のキリスト教会
・ニンビン郊外にあるファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂
・ベトナムの中のキリスト教会
・チャンアンからバイクでファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂へ
・ファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂に見る東洋と西洋の融合

・スペイン巡礼と長崎のキリスト教会

ぼくはこれまで日本人として生まれキリスト教にはまったく縁のない人生だったが、最近キリスト教における聖なる道であるスペイン巡礼の旅をし、すっかりキリスト教が身近に感じられるようになった。

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スペイン巡礼のあとは日本に帰国し、九州一周の旅をした中で長崎県の隠れキリシタンの里・平戸や熊本県の天草に立ち寄り、日本の美しく素朴な木造建築のキリスト教会に多く触れたことで、ますますキリスト教に親しみを覚えていった。

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スペインをはじめとする西洋のキリスト教会と、日本のようにアジアの東の果てにあるキリスト教会とは、同じ「キリスト教」という宗教であるのにこんなにも雰囲気や作りが違うものかと感嘆したものである。

おそらく同じ「キリスト教」であっても、信仰される人々の習性や彼らの精神を育んだ風土に合わせて、植物の順化のように姿を変え形を変え、うまくその土地で生き延びられるように努力した結果なのだろう。

ぼくはどんなことがあっても動じなさそうな荘厳な西洋のキリスト教会よりも、日本の木造の素朴で軽やかな祈りに満ちた教会の方が魅力的に映った。

 

・ニンビン郊外にあるファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂

九州一周の旅を終えて、ぼくは東南アジア周遊を敢行した。その途中でベトナムを訪れ、首都ハノイの近くにある世界遺産チャンアンに感動しっぱなしだった。チャンアンの中には自然的、文化的な見どころがいくつもあって1週間ゆっくり滞在しても、まだ回りきれないほどだった。

世界遺産のチャンアンは、ニンビンという街の近くにある。チャンアンの中の見所はいずれも自転車で気軽に回れるほどに近くで点在しているが、ひとつだけニンビンの郊外にあり、どうしてもぼくが訪れたいと切望してしまうほどに気になる場所があった。それがベトナムのキリスト教会、ファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂である。

 

 

・ベトナムの中のキリスト教会

ベトナムのキリスト教会ってどんな感じなのだろう。ぼくはベトナムの首都・ハノイの大聖堂を訪れて、西洋とそっくりそのままの形態のその教会にそれほど心動かされることもなかった。おそらくフランスの植民地にされて支配されていた時期に、フランス人によってそっくりそのまま何の工夫もなくフランスの真似をして作られたものだろう。しかしファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂はそうではなさそうな雰囲気だった。

日本がキリスト教会をつくる際に西洋のものをそのまま真似するわけではなく、日本という風土に適応させて日本人という心から生み出される創造力により、日本独自のキリスト教会を作り出したように、ベトナムでも西洋の猿真似ではなく、ベトナムらしいキリスト教会を作り出したようだ。日本もそうであるように、東洋には東洋に独特のキリスト教会があるのだろう。ぼくはどうしてもファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂を見たくなった。

 

 

・チャンアンからバイクでファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂へ

ぼくはチャンアンの真ん中の宿に泊まっていたので、ニンビンの郊外にあるファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂に行くためにはバイクを借りる必要があった。カンボジアのアンコールワットに続きベトナムでもバイクに乗らざるを得ない機会に遭遇してしまった。

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ベトナムはバイク社会でそこらじゅうにバイクが走っており、ハノイではひかれそうになったりクラクションがうるさかったりしてあまりいい思い出もないが、ここチャンアンは比較的田舎なのでバイクの量も少なく、運転もしやすそうだ。

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そして実際にバイクを運転してみたところ、かなり運転しやすかったどころか爽やかな天候に恵まれ途中の田園風景も美しく、バイクに乗ったことも忘れられない思い出となった。チャンアンからファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂までゆっくりのんびり行って約1時間半くらい。

爽やかな日の光と風の中をバイクで移動し、ベトナムの美しさに感動しつつファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂に到着すると、そこにはさらなる感動がぼくを待っていた。

 

・ファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂に見る東洋と西洋の融合

 

ファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂は本当に不思議で幻想的で美しかった。外から見ただけでは、ベトナムの仏教寺院のように見える。しかしその屋根の真ん中には十字架が聳えたち、それがキリスト教会であることを伝えている。

 

 

ベトナムは東南アジアに位置するが、その文化は中華圏、東アジア圏だ。寺院もタイやカンボジア、ラオスのように黄金ではなく、日本人にも親しみを感じさせる中国らしい建築様式である。明らかな東洋的な建築の中に、はるか彼方の西洋の祈りであるキリスト教が宿っているなんて、なんとも不思議で幻想的な気持ちになった。

 

 

東洋の建築に覆われた、西洋の祈り。

それは東洋と西洋の見事な融合と見ることもできるし、植民地支配によって無理矢理に押し付けられた西洋の宗教をそっくりそのまま受け入れることを厭い、外見だけは東洋的な自国の文化で覆い隠そうとしたせめてもの抵抗であるとも見ることができるかもしれない。

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どのような歴史や経緯があろうと、絵の前に立ち現れているファットズィエム(Phát Diệm )大聖堂は、東洋と西洋の中点に神秘的に佇んでいるようで。その美しさに圧倒されてしまった。この世のあらゆるものの中で、中点に位置しているものが不可侵的で最も美しい。

 

 

キリスト教と漢字の不思議な組み合わせ。

 

 

日本と同じように、アジア的に木がいたるところに使用されていて癒される。

 

 

これまでに見たことがないような麗しく珍しい祭壇。

 

 

ベトナムの伝統衣装、アオザイを着ているマリア様。東洋と西洋の不思議な融合はこんなところにも。

 

こんなにも不思議なものを見られて、不思議なことは美しいということを知らされて、ベトナムに来て本当によかったと心から思えた。

 

 

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