エジプト神話は次から次へと繋がっていく！！！！！
ホルスとセトの性的な戦いとは?エドフのホルス神殿はハヤブサだらけの神秘的な空間だった
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・公共交通機関を使ってルクソールからエドフのホルス神殿まで行こう！
・エドフのホルス神殿の入場料の詳細
・ハヤブサの頭部を持つ天空の神ホルスの神殿は鳥の像や壁画でいっぱい
・デンデラのハトホル神殿で知った「オシリスの復活」の物語
・意味がわからないセトとホルスの戦いの生々しく性的な争い
・至聖所左側にある男根神ミンの小部屋
・その他エドフのホルス神殿の美しきエジプト神話のレリーフ
目次
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
・公共交通機関を使ってルクソールからエドフのホルス神殿まで行こう！
アフリカ縦断の旅の第1ヶ国目のエジプトではピラミッドや考古学博物館などまさにエジプトらしい観光ができた首都のカイロ、エジプトにいることを忘れてしまうようなリゾート感溢れるダハブ、隣国スーダンとの国境近くに位置するエジプト南部の見事なアブシンベル神殿の観光を経て、ぼくはエジプト中部のルクソールへやって来た。ここルクソールではナイル川の風景が一望できる素敵な屋上レストランのあるホテルNefertiti Hotel Luxorで7泊し、思い残すことなくルクソール観光をしようと予定していた。
ルクソール1日目はカルナック神殿、2日目はルクソール博物館とルクソール神殿を見学とルクソール内を巡った。3日目はルクソールを抜け出してデンデラのハトフル神殿まで遠出し、その勢いで翌日の4日目もエドフのホルス神殿へと出かけた。3日目のデンデラと同様にツアーには参加せず、自力で公共交通機関を使うことにより格安で移動することができた。ミニバスなどの公共交通機関を使ってルクソールからエドフのホルス神殿へと移動する方法は、以下の記事で徹底解説した。
・エドフのホルス神殿の入場料の詳細
エドフのホルス神殿の入場料は450ポンドで、1300円くらいだった。他のエジプトの観光施設と同様に、支払いはクレジットカードのみだった。
・ハヤブサの頭部を持つ天空の神ホルスの神殿は鳥の像や壁画でいっぱい
ホルスとはエジプト最古の神のひとつで、ハヤブサの頭を持つ天空の神様。1日前に訪れたデンデラのハトフル神殿の屋上にあった「オシリスの小祠堂」では、死んでいるオシリスが男根を勃起させイシスが変身した鳥に向かって射精しているという壁画がいくつも残されていたが、その結果として誕生したのがこのホルスだという。昨日見た壁画と今日訪れた神殿の物語が繋がっているので、やっぱりエジプト神話は奥深くて面白い。
ホルス神殿の中庭には、ホルスを象徴するハヤブサの2体の像が安置されている。かなり巨大で見応えがある。
内部の壁画もハヤブサの頭部を持つホルス神で満たされていた。
中心にある至聖所には、レバノン杉でできた聖船が残っている。聖船は神様の乗り物として、もしくは儀式や祭事などで重要な役割を果たしてきたと考えられる。古代エジプトの「ホルス神とハトホル神の結婚の祭り」では、昨日行ったデンデラのハトホル神殿から今日来たエドフのホルス神殿まで聖船が運ばれるという儀式が行われたそうだ。
外壁にも巨大なエジプト神話のレリーフがびっしり描かれていたけれど、内部に比べて損傷が激しいような印象だった。レリーフだけ破壊されていたから、一神教の外敵などに破壊された？
・デンデラのハトホル神殿で知った「オシリスの復活」の物語
昨日デンデラのハトホル神殿で見た壁画によって「オシリスの復活」というエジプト神話を知ることができた。オシリスは弟のセトによって殺され、遺体を14に切断されエジプト各地にばら撒かれてしまった。オシリスの妻であり強い魔術を持つイシスは遺体をかき集めたが、魚に食べられた男根だけは見付けることができなかった。イシスは強い魔力で男根を作り直し、オシリスを一時的に復活させた。そして聖なる鳥の姿になり、オシリスの上を舞いながらオシリスと交わった。そうしてできた子供が天空の神様であるホルスだという。
復活したオシリスは自らの本物の男根を喪失していたため、完全な肉体を保つことができず現世に留まれなかったことから冥界の王になった。そして現世では王位の座を巡り、弟のセトと子供のホルスが争うことになったという。「オシリスの復活」にまつわる壁画は、男根から鳥に向かって精液を射出するという生々しく性的なものだったが、このセトとホルスの争いもそれに勝るとも劣らぬ性的な物語だった。
・意味がわからないセトとホルスの戦いの生々しく性的な争い
王位を巡る争いが性的なものになるわけがないと思ってしまうが、やはり古代エジプトの考え方や観念が今を生きる自分たちにはおよそ想像もつかないくらいに突拍子もなく理解不能なのが面白い。古代エジプトの神々の世界では王位を巡る争いをする際、性的に犯した者が犯された者よりも優位に立つことになるので、犯したことを証明できれば王位を継承できるのだという。古代エジプトでは精液は毒に似た強力で危険な物質だと考えられていたため、犯して精液を植え付けた方が勝ちなのだそうだ（意味がわからないが）。
セトとホルスは男同士でベッドを共にし、セトがホルスに精液を植え付けるのに成功したと思いきや、ホルスはそれを手で受け止めてナイル川に捨ててしまったので、セトの策略は失敗に終わった。仕返しにホルスは自らの精液をセトの食べるレタスに混ぜ、それを食べたセトの体内にはホルスの精液が宿ってしまったために、ホルスが王位継承の勝者となったのだった。因みに古代エジプトでは新鮮なレタスを切った時に出てくる乳白色の液が精液を連想させる事から性的なものだと見なされ、セトは性欲を象徴する神としてレタスが好物とされた。その他には勃起した男根を持つミン神にもレタスが供えられることもあったという。
ホルス神殿ではこのようなセトとホルスの争いのレリーフも有名だそうだが、破損が激しくよくわからなかった。
・至聖所左側にある男根神ミンの小部屋
ホルス神殿の中心部にある至聖所の向かって左側には、おそらく男根神ミンのための小部屋があり、壁面が全てミン神で満たされていた。
・その他エドフのホルス神殿の美しきエジプト神話のレリーフ
・アフリカ縦断の大冒険の記事一覧はこちら！
エジプト
エチオピア
ケニア
ウガンダ
ルワンダ
タンザニア
マラウイ
ザンビア&ジンバブエ
ボツワナ
ナミビア
南アフリカ共和国＆レソト
