宮古島と石垣島の違い

 

琉球諸島には実に113もの島々が存在するが、沖縄県民ではない日本(沖繩では内地という)の人にとって、沖縄の離島と言われてまず思い浮かぶのは宮古島石垣島の2つではないだろうか。この2つの代表的な離島は、どちらも非常に魅力的な観光地となっているが、どちらも訪れたことがない人にとっては、2つがどのような違いを持つのかわかりにくいことだろう。

そこで宮古島に計1年4ヶ月住み、またその際、石垣島にも度々訪れたぼくが、自分なりに感じた ”2つの島の違い” についてお話しさせていただこうと思う。

 

宮古島と石垣島の違い

・石垣島の方が都会、宮古島の方が素朴
・石垣島から離島へは船で、宮古島から離島へは橋で
・宮古島は平ら、石垣島には山がある
・食べ物はどちらも美味しい
・海が綺麗なのは宮古島かなー

・石垣島の方が都会、宮古島の方が素朴

2018年現在、人口的にはどちらも住民約5万人程度でありそれほど差異はない。しかし、中心地の街の発展度合いとしては、石垣島の方が上だと感じる。洗練されていて見ていて楽しいお土産やさんや飲食店が立ち並んでいるのも確実に石垣島の方だろう。特に、日本最南端の商店街ユーグレナモールや離島ターミナルの周辺にそのような店が多い。内地の人が想像するような、美しい赤瓦の沖縄的な風景や街並みを楽しめるのも、どちらかというと石垣島の方だろう。
まとめていうと石垣島の方が宮古島よりも、都会的、文化的な気分が漂っているのである。

その理由としては、宮古空港は国内線のみの発着であり、ANAとJALの便しか飛んでいないのに対して、南ぬ島石垣空港は、台湾や香港までの国際便も出ており、また格安航空会社のLCCも発着しているため、人の流入・流出の循環の規模が圧倒的に大きいことが予想される。
また、石垣島には内地からの移住者が多いことも関連しているのではないかと考えている。

対して、ぼくの住んでいた宮古島はというと、石垣島に比べて圧倒的に素朴な印象を与える。
上記のように、飛行機が比較的高価であるANAとJALしか飛んでいないで、人の流れの規模が石垣島よりも小さく、内地の文化にさらされることが比較的少なく、素朴で沖繩的な昔ながらの雰囲気を色濃く残している。レストランなども観光客向けの小綺麗なものよりは、地元向けの生活感あふれるものが多い。
もしも離島への旅の中で沖縄的な感性に触れたいのであれば、宮古島の方がより適していると思われる。

 

・石垣島から離島へは船で、宮古島から離島へは橋で

最も重要かつ大きな違いであると思われるのは、それぞれの離島への行き方である。
不思議な感じがするが、宮古・石垣もそれ自身沖繩の離島であるのに、その離島にもさらに離島があるのだ。宮古島で言えば伊良部島、下地島、来間島、池間島など、石垣島で言えば竹富島、西表島、黒島、波照間島などその数は多く、それぞれの離島にも独自の魅力や特色がある。宮古・石垣へ行くとなれば、”離島の離島”への旅もまた、心躍る選択となるだろう。

離島へ行く方法だが、宮古島の離島に関してはほとんどの離島に橋を渡って行くことができる。宮古島から伊良部島までは伊良部大橋を渡れるし、さらに伊良部島から下地島へも複数の橋が架かっている。宮古島から来間島までは来間島大橋、宮古島から池間島までも池間大橋を渡ってそれぞれ行くことが可能である。したがって宮古島では車という交通手段さえあれば、気軽に簡単に離島に行くことができる。レンタカーで宮古島を一周するついでに、1日で伊良部島、下地島、来間島、池間島の4島を巡ることも容易である。また特筆すべきは、それぞれの橋からの眺めが非常に美しいことである。その筆舌に尽くしがたい、表現し難い景色は、さながら夢の中にいるようであり、旅人の日常を忘れさせるのに十分である。

 

 

伊良部大橋は全長3.5kmほどの巨大な橋で、国内の無料の橋の中では最長であるとされる。伊良部大橋の上から眺める碧い海原はもちろん忘れ難いほどに素晴らしいものだが、ぼくはこの橋に関しては、時間帯によって刻々と顔色を変化させることにいちばんの魅力を感じている。思い出すのは、ある5月の日の夕暮れ時、橋を渡っていると、橋が夕陽に照らされたような不思議な桃色に、海がいつもの鮮やかな碧色とは異なる乳白色にも似た水色へと変貌を遂げ、美しい水彩画を見ているようで言葉を失った。

栗間大橋の魅力は、何と言っても橋の上からウミガメを観察できる点にある。息継ぎをするために水面へと上がってくるウミガメの姿は、非常に愛らしく、また神秘的でもある。東洋一美しいと称されるその碧い海の中を、自由に泳ぎ回るその姿を見られた日には、不思議な幸福感に包まれる。

宮古島の海はどこも感動するほどに美しいが、橋から見る海の色彩で最も心に残っているのは、池間大橋からの色彩である。池間島へと向かって池間大橋を車で走っていると、橋の右手中腹に駐車場が出現する。ぼくの中でそこからの景色は忘れ難いものとなっている。海を漂う魚の姿も見えるほど透明度の高い碧色の海原に360度を囲まれて、海を隔てて少し向こうに宮古の神様が宿るとされる大神島が見えると、ああ本当に沖縄の離島・宮古島にやってきたんだなと思わせる説得力があるのだ。
ちなみにこの大神島というのは橋の繋がっていない宮古島の離島で、神聖な島であるとされる。沖縄にとっての久高島が、宮古島にとっての大神島であるとも言われる。フェリーに乗れば短時間で簡単に行くことができるが、住民も少なく他のどの離島よりも素朴でのどかな島となっている。

石垣島の離島に関しては橋がないので、離島への旅は全て港からフェリーで行くこととなる。橋が架かっていない分、それぞれ独自の特色が色濃く残され、その違いを楽しみながら旅するのもまた興味深いものがある。フェリーで大海原を渡りながら小さな離島から小さな離島へと乗り継いでいると、少年的な冒険心、”今まさに旅している感覚”を大いに味わうことができるので、この種の旅情を求めている方には非常にオススメである。
石垣のそれぞれ離島に関しては、旅行記の中で後日紹介させていただこうと思う。

 

・宮古島は平ら、石垣島には山がある

地形に関して言えば、宮古島が起伏のないなだらかな地形であり、中心地から離れればどこか牧歌的な、ヨーロッパの田舎のような風景が広がっているのに対し、石垣島はどちらかというと日本的な風景に似ている。それなりに大きな山もあれば道沿いに田んぼが広がったりしていて、ほんのりと懐かしいような気分になるかもしれない。宮古はどこか遠くの異国を訪れたような感じと、典型的な沖縄らしいさとうきび畑の風景が混じり合い、少し不思議な世界へ入り込んだような気分になる。

 

・食べ物はどちらも美味しい

食べ物に関しては宮古でも石垣でも、おいしい店をきちんと見つければおいしいものを食べられるんだなあという率直な感想のみを抱いた。

住んでいたのは宮古なのでどうしても宮古の情報が詳細になってしまうが、ぼくが宮古に住んでいていちばんのお気に入りだったのは「すむばり食堂」だった。この周辺ではタコがよく獲れるらしく、親子丼の鶏肉をタコに置換したようなタコ丼や、宮古そばに大胆にもタコを入れまくったすむばりそばが特にオススメで、極めて美味な上にこんなものここでしか食べられない、これを食べてこそ宮古に来た甲斐があったというものだという心の充足感も味わうことができる。

またぼくは生粋のジェラート好きで、日本でも異国でも夏でも冬でも、街角でジェラートを見つけたらとりあえず食べる習性を備えている。そんなぼくが今までの短い人生の中で、最もおいしいと思うジェラートが宮古島にはある。その名は「RICCO gelato」だ。今となっては東京にも支店があるそうだが、自然豊かな宮古島の素材を用いたジェラートが何種類も準備されており、またそれも季節によって様々な味を提供してくれるので飽きることがなかった。それでもぼくがいちばん好きで毎回オーダーしていたのは、1年を通して食べることのできる「パリパリチョコ」の味だった。濃厚なバニラのジェラートの中に少し苦めのチョコレートの破片が散りばめられているこのジェラートは、乳製品が苦手でバニラをあまり欲しないぼくでさえハマってしまうほどの格別のおいしさだった。
宮古島の食に関しては、また機会があれば独立した記事を書いてみようかと思う。

石垣島で何回も通ったのは「琉球スイーツ庵」というお菓子屋さんだった。ここのシフォンケーキが安価な上に非常においしくお気に入りだった。プレーンのシフォンケーキを頼むと、シフォンケーキの上に柔らかで真っ白な生クリームと、さらにその上に可愛らしいクッキーも乗っているのだが、そのクッキーの香ばしさと生クリームの程よい甘さとシフォンケーキの味の調和が絶妙であった。

またお土産でよく買っていたのは「フルーツジュエリー」という店のパイナップルのクッキーだった。香ばしいクッキーの風味とパイナップルの濃厚な甘さがクセになる逸品である。その他に塩味や黒糖味など色々な味があり試してみたが、ぼくの味覚ではパイナップル味がダントツのベストである。

 

・海が綺麗なのは宮古島かなー

最後に言及したいのは、海に関してである。沖縄のさらに離島にまで足を運んだ旅行者にとってみれば、海の綺麗さは最もと言っても過言ではないほど重要だろう。
結論から言えば、全体的に宮古の海の美しさが勝るなあという感想である。

既述したように、石垣の方が人の流れが激しく開発、リゾート化も進んでおり、自然なままの豊かな、息を飲むほどの美しい海といえば、やはり宮古の方が見つけやすいだろうという結論に至る。昔ながらの美しい海の景色が”残されている”と表現するのが適切だろうか。
しかしそうは言っても、石垣にも川平湾のような特徴的な濃厚で美しい碧色の海も存在するし、内地の一般的な海からすれば十分に南国感を味わえる魅力的な色彩の海の景色に出会うことができるだろう。
結局はそれぞれがそれぞれにしかない優れた景色を有しているのだから、比較すること自体が誤ちではないかという思いも沸き起こりそうになるが、そうするとこの記事自体(宮古島と石垣島を比較するという主旨)を自らくじくことになるので、やめておこうと思う。

このような文章が、少しでも離島旅行を考えている方々のお役に立てれば幸いである。

 

 

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