バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の違い

 

バルト三国は一緒くたに学校で記憶するのでどうせ似たようなものなのだろうと思っていたが、実際に三国を回って全然違う国々だった。

バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の違い

・言葉の違い
・街の印象の違い
・物価の違い

・言葉の違い

まずそれぞれの国で言葉が全然違った。ぼくはこんなにも近いし小さい国々なのだからもしかしたら全部同じ言葉を話していて、ともすれば全部ロシア語でも話しているんじゃないかと思っていたが、まったくそんなことはなかった。それぞれの国はそれぞれの国でまったく別々の言語で生活を営んでいたのだ。

もちろんロシア語が通じやすいというのは嘘ではなかった。英語よりもロシア語で「ありがとう(スパシーバ)」と言った方が伝わりやすいし反応がよかった。英語でありがとうと言っても反応がなかったバスの運転手のおじちゃんが、スパシーバと言った途端に笑顔で微笑み返してくれたことは印象深い思い出である。それぞれの国にはそれぞれその国の言葉ではなくても、親しみ深い親和性の高い言語というものがあるのだなぁと実感した。

バルト三国を旅するといえば、それぞれの国の首都を点々と乗り継いで旅していく印象が強いし、実際多くの旅人はそうしていることだろう。唯一首都と首都の途中で寄るところと言えばラトビアの首都・リガとリトアニアの首都・ヴィリニュスの間の十字架の丘くらいだろうか。それ以外にもバルト三国を細かく旅している人もいれば非常に興味深いが、ぼくが実際にこの国々を旅していろんな旅人と会話しても、残念ながらそのような人は見かけなかった。

真っ白で誰もいない真冬の十字架の丘への旅

それゆえにそれぞれの国の異なった言語を覚えたり触れ合ったりするのもなかなかままならないのが現状だ。せめて覚えられて「ありがとう」くらいではないだろうか。ぼくも一応ホテルの人たちにこの国では「ありがとう」とはなんていうのと聞いて回った。それぞれの国で何か共通する音があったり、ちょっと似ていれば覚えやすいかなと思っていたのだが、三国それぞれ全然違う「ありがとう」だったのが印象的だ。ここにそれをまとめようと思う。

●エストニア「あいた」
◯ラトビア「ぱるでぃえす」
●リトアニア「あちゅん」

 

 

・街の印象の違い

次に最も重要な首都の街の印象だが、これもまた全く違ってそれぞれに個性があった。あんまりそんな人はいないような気がするが、もしも時間がなくてバルト三国のどれかひとつかふたつだけ旅行したいという計画をお持ちの方は参考になるかもしれない。しかしそんな人滅多にいないだろうなぁ。

 

まずエストニアの首都・タリンはこれはもう旧市街がおとぎの国である。不思議の世界、幻想的な風景、メルヘンチックな夢のある中世ヨーロッパの雰囲気だ。連想させる世界感は、チェコのプラハやチェスキークルムロフと言った街並みである。ゆるふわ女子旅に最もうってつけの街は、バルト三国の中ではここで決まりだろうという印象がある。

可愛くてクリエイティブな雑貨屋さんやお洒落なレトロカフェが立ち並んでいるし、冬ならばクリスマスマーケットはここのものが一番のおすすめである。旧市街のすべてが観光客向けに作られている印象もあり、とても過ごしやすい雰囲気がある。フィンランドの首都・ヘルシンキから気軽にフェリーで来られるというのもポイントが高いだろう。急げば日帰りも可能ということらしいが、せっかくのこの素敵な街に宿泊しても損はないだろうと断言できるほどに夢見心地な楽しい街である。

 

 

次にラトビアの首都・リガは最も異国感のある街という印象だ。欧州の奥深くの忘れられた、隠された、取り残された街という印象を与える。東洋人をまったく見かけることがなく、そして歩いていると珍しがられて地元の人に話しかけられるという、他の国ではちょっと経験できない出来事にも遭遇する。

そしてそのあまり国際的でないという印象は、逆に言えばより地元そのままの雰囲気を留めているということだ。観光客に向けられたものではなく、地元の人に向けられたクリエイティブなお店やカフェも多い。それはもちろん地元ラトビアの人々の感性が反映されたものであるから、このヨーロッパの中で少し取り残された孤立した印象のあるラトビアの人々の、飾らないそのままのセンスを感じることができるように思う。それゆえにカフェ巡りが最も興味深く楽しめた街であると言えよう。あまりに国際的になってしまうとどの街も同じような感性、同じような景色を表現するようになり、その国本来の風景や精神的な姿がわかりにく霞んでしまう。ラトビア・リガはまだそのラトビア的な感性を間近に感じられる稀有な街である。

 

ヴィリニュスは最も洗練されたお洒落な街並みという印象があった。最も都会的でもあり、様々な店が立ち並んでおり旅人を飽きさせることがない。それでも首都というのに小さな素朴な街であるような印象を受ける地域も多々見受けられ、都会的喧騒とは程遠い安らかな気持ちを保つことができる。

他の二国では有料が多かった教会も、この街ではすべて無料であり、そしてこの街はなんと言っても教会巡りが素晴らしい思い出だ。本当に角を曲がれば教会に当たると思われるほど教会が多く、そしてそれらのひとつひとつが個性的で味わい深いのだ。ぜひゆっくりと滞在して教会巡りを楽しんでいただきたい。そして文化的にもとても面白いものが根ざしているという印象だった。たとえば勝手に自分たちで共和国を作り上げている「ウジュピス共和国」という地域もとてもユニークな発想だし、そこに憲法がきちんと作成されて並べられているのも面白い。日本語に翻訳された憲法もありぼくたちでも気軽に憲法を読むことができる。この憲法は奥深く感動的であり、人間とはどう生きるべきかをぼくたちに問いただしている。

 

冬のタリンの素敵な過ごし方

エストニア・タリンのレトロカフェPierre Chocolaterie

バルト三国・ラトビアのリガで異邦人になりぬ

リトアニアは祈りのくに

バルトは三国じゃなかった!4国目のウジュピス共和国

 

・物価の違い

物価は南に行けばいくほど、すなわちリトアニアに行けばいくほど安くなるという噂だったが、実際問題そんなに変わらないのでは?と感じた。宿代も別にバルト三国すべてで変わることはないし、スーパーで買い物しても違いを感じることはなかった。それはバルト三国で総じて物価が安いということを意味する。フィンランドから来るともはや天国かと思われた。レストランのメインも10ユーロ以下も多く、宿代だって1泊10ユーロ以下だ。フィンランドでは考えられない。ロシアに戻ってきたかそれ以下の印象だった。この先のチェコ、ポーランド、ハンガリー、オーストリアでもこれほどに安い物価の場所はなく、この物価の安さを味わうのなら存分にバルト三国で味わっておくべきである。

このように安い物価であるから、ぼくにだってリトアニアのヴィリニュスで5つ星ホテルに泊まることが可能だったし、それはこの旅の中でよい刺激になったしメリハリにもなった。はやりずっと同じ世界に浸り続けるよりは、少しアクセントを効かせた旅の方がずっと面白いのだ。5つ星ホテルは13000円くらい。1泊でこの値段で5つ星ホテルに泊まれるのなら、宿泊を考える人も多いのではないだろうか。気軽に夢を叶えてくれる土壌が、バルト三国にはあったのだ。

リトアニアの5つ星ホテルStikliai Hotel (スティクレイ・ホテル)に泊まってきた

 

 

 

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