こんな絶景露天風呂がまだ日本に隠されていたなんて!!!!!

絶海の孤島にある絶景露天風呂!トカラ列島小宝島「湯泊温泉」は大海原に突き出た無料野湯だった
・ミズイロノタビはトカラ列島7島全制覇の旅へ出発!
・トカラ列島最小の小宝島へ何とか上陸成功
・小宝島を一周するのは何と徒歩40分ほどで可能
・小宝島「湯泊温泉」は絶海の孤島に作られた無料の絶景露天風呂だった
・小宝島「湯泊温泉」のYouTube動画はこちら!
・衝撃!「湯泊温泉」近くには巨大岩石に封印された伝説の温泉が眠っていた
・魅力的な日本の野湯の世界
目次
・ミズイロノタビはトカラ列島7島全制覇の旅へ出発!

2025年2月ぼくは日本の離島を巡る旅の一環として、鹿児島県のトカラ列島の有人島7島全てを一気に回るという海洋の大冒険に出発した。トカラ列島には週に2回しかフェリーが来ないことや、民宿の数が限られていてしかも電話予約しなければならない、海が荒れてフェリーが欠航すれば島に閉じ込められてしまうなど、トカラ列島を全制覇する旅には様々な困難が立ちはだかっており難易度が非常に高かったが、持ち前の知能と行動力を発揮して何とか旅の体制を整えた。
ぼくが事前に計画したトカラ列島全制覇の旅程、及び予約した民宿は以下の通りとなった。
大阪
→(飛行機)→奄美大島
→(水曜日上り便)→小宝島(民宿いこいの森3泊)
→(土曜日下り便)→宝島(とから荘1泊)
→(日曜日上り便)→悪石島(西荘3泊)
→(水曜日上り便)→中之島(民宿ひので3泊)
→(土曜日下り便)→平島(平和荘1泊)
→(日曜日上り便)→口之島(民宿なかむら2泊)
→(火曜日下り便)→諏訪之瀬島(民宿やまき1泊)
→(水曜日上り便)→鹿児島港
→(飛行機)→大阪
後はこの計画が予定通りに遂行されトカラ列島7島全てを巡る旅が無事に達成できるよう、海が荒れてフェリーが欠航になったりしないように天に向かって祈るのみだ。まさに”人事を尽くして天命を待つ”という心境にまで辿り着いたが、ぼくにできる限りのことはやり尽くしたので何が起きてももはや悔いはない。
・トカラ列島最小の小宝島へ何とか上陸成功
最初の小宝島は7島の中でも最小の島で、最も接岸率が低いと言われているが、海が荒れていても何とか無事に人間だけは上陸することができた(車両は上陸不可能だったので次の悪石島まで行ってしまったらしい)。
小宝島で宿泊可能な民宿は2軒であり、グーグルマップで高評価の民宿が満室だったので低評価だった「民宿いこいの宿」に泊まったが、ここはなぜ低評価なのか全くわからないくらい快適で素晴らしい宿だったので、みんな不安にならずに積極的に泊まってほしい。
・小宝島を一周するのは何と徒歩40分ほどで可能
小宝島の面積は1平方kmほど、外周は5kmほどで何と40分もあれば徒歩で一周することが可能だった。確かにそんな小さな島に3泊もして暇にならないだろうかと一瞬不安になったが、そんな心配は杞憂に終わってしうほど小宝島にはぼく的に魅力的なスポットが豊富にあった。


たった40分で一周できるということで、早速民宿から出かけて小宝島を歩いてみる。すると10分くらい歩いたところですぐにとある温泉に辿り着いた。この温泉こそぼくがJALの機内誌で写真を発見し、こんな素晴らしい温泉が日本にあるなんて今まで全く知らなかった、ぜひ行ってみたいと思い立たせた、言わば今回のトカラ列島を巡る旅のきっかけになった場所だ。その名前は「湯泊温泉」という無料の野湯で、海に面して作られてまさに絶海の孤島の絶景露天風呂だった!
・小宝島「湯泊温泉」は絶海の孤島に作られた無料の絶景露天風呂だった


「湯泊温泉」の入口には不思議な「入浴できます」「入浴中」と書かれた四面の看板があり、三面の「入浴中」の表示にはそれぞれ男性マーク、女性マーク、家族マークがあしらわれていた。「湯泊温泉」は何もかもが全て丸見えの露天風呂なので、例えば「男性が入浴中」になっていれば女性は入らないようにしようと決めたりとか、「男性が入浴中」であっても来たのが男性ならばまぁ一緒に入ればいいかという、判断材料として使われるのだろう。「湯泊温泉」の前には階段があって、階段を登るまでは湯船は見えない仕組みになっているので、階段直前に設置されたこの看板は確かに便利だ。

そして階段を越えるとそこにはぼくがこの旅に出た理由そのものの光景が広がっていた!





もはや言葉なんか要らない絶景露天風呂!トカラ列島という秘境中の秘境の、その中でも最小である小宝島という絶海の孤島に作られた、まさに幻の秘湯だ!こんな素晴らしい野湯が無料だなんて絶対に信じられないし、無料で入れることに感謝しかない!さらに無料なだけでなくマジで誰も来ないので、ずっとこの絶景露天風呂を独り占めすることができるという死ぬほど贅沢な時間を丸々4日間過ごすことができた。小宝島の「湯泊温泉」に入る時間は旅するこの人生において最高の瞬間のひとつに数えられるし、多分死ぬ時走馬灯としてちょっと思い出すと思う。それくらい感動的な体験だったし、誇張ではなくこの「湯泊温泉」に来られたことでぼくのトカラ列島を巡る旅の90%の目的は果たされたも同然だった。

「湯泊温泉」はこんな風に2つの湯船で構成されており、色も温度も異なる。陸側の湯船が熱く、海側の湯船はぬるい上に塩味がするので海からの水も混じっている?「湯泊温泉」の温度は天候や日によって全く異なるので驚いた。1日目は何もしなくても適温で快適だった陸側の湯船だが、風が少ない2日目にはめちゃくちゃ熱かったので、海側の湯船の水を移行させる必要があった。





「湯泊温泉」周辺には珊瑚の奇岩が目立ち、珊瑚の崖に登って大海原を眺めることもできた。海の向こうには無人島である「小島」が聳え立ち、温泉に入る人を見守っている。

また晴れた日にはもっと遠くに悪石島も見ることができた。小宝島、宝島を巡った後は、ぼくもやがてあの悪石島に辿り着く。何だかやたら迫力のある名前の不思議な島だ。

「湯泊温泉」から道を挟んだところにも温泉のお湯を貯めているスペースがあったが、使途は不明。人間が入るという感じではなかった。
・小宝島「湯泊温泉」のYouTube動画はこちら!
・衝撃!「湯泊温泉」近くには巨大岩石に封印された伝説の温泉が眠っていた
ぼくが泊まっている「民宿いこいの宿」のおばちゃんに面白い話を聞いた。昔は「湯泊温泉」にはもうひとつ湯船があったが、台風で巨大な岩石が飛んできて湯船の上に乗っかってしまい、もはや使えなくなってしまったということだ。え、そんな漫画みたいな話ってあるの?!でもそんな湯船どこにも見当たらなかったけれど…。
「湯泊温泉」は「民宿いこいの宿」のおじちゃんが管理しており、おじちゃんは毎日「湯泊温泉」でひとっ風呂浴びるのだそうだ。ぼくも一度だけおじちゃんの車に乗せてもらい、島の小学生の男の子と3人で「湯泊温泉」に入ったことがあった。2人は毎日一緒に「湯泊温泉」に入っているようで温度調節も慣れていてさすが島の人という貫禄があった。

ぼくはおばちゃんが言っていた巨石が飛んできて入れなくなった湯船というものがどうしても気になり、温泉に入った後小学生の男の子と一緒にその辺を探し回った。すると確かに珊瑚をどんどん超えた辺りに、巨大が岩石に封印された温泉を発見!本当に漫画かゲームみたいに封印されている…。それでも温泉はまだ湧き出ており1人くらいなら入れるんじゃないと思ったが、お湯の温度がかなり熱かったので今回は諦めた。おばちゃんが子供だった昔には「湯泊温泉」だけではなく、この今は封印されて入りにくくなった温泉にも自由に入れていたのだという。まさに伝説の温泉という印象だ。
・魅力的な日本の野湯の世界

ぼくがかつて日本一周・車中泊の旅をした際に、日本には数々の無料温泉=野湯があることに北海道の知床半島で気が付き、そこから関西に帰るまで積極的に秘湯に入り続けてきたが、小宝島の「湯泊温泉」ほど衝撃的で心動かされた野湯は、北海道知床半島「相泊温泉」や秋田県の「川原毛大湯滝」以来かもしれない。もしかして日本にはまだまだ神秘的で感動的な秘湯が他にも隠されているのだろうか。そう思うだけでも祖国である日本の冒険を止めることができないし、ぼくにとっては世界一周の旅では飽き足らず日本一周もさらに追求していきたい所存だ。
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