日本人が世界で最も仲良くできるのは、中国人と韓国人と台湾人だ!
日本人が最も仲良くなれるのは中国人と韓国人と台湾人だと、世界一周の旅をして心から感じた話
・中国人や韓国人が日本人の敵だというのは本当か?
・世界中を旅して日本人が最も仲良くできると感じたのは中国人と韓国人と台湾人だった
・日本人と中国人と韓国人と台湾人は共有しているものが非常に多い
・ぼくは日本人が嫌いだという中国人や韓国人に実際に出会ったことがない
・東アジアの国々が仲良くなれれば東アジアは世界最強の地域になれるのではないか
・東アジアの国々が仲良くなるというのは夢物語だろうか
・あまりに美しい南中国横断の旅の記事一覧
目次
・中国人や韓国人が日本人の敵だというのは本当か?
もはや説明する必要もないほどに、インターネットを見ているとぼくたち日本人は韓国人や中国人を嫌いになりそうになる。インターネット上にはその2カ国の悪い側面や日本への悪意の情報で溢れ返っている。あっちが日本をそんなに嫌いならこっちも憎んでやるという復讐の精神で、インターネット上ばかりではなく現実世界の友達の間でも,韓国や中国を嫌う人は一気に増えたように思う。
しかし本当にインターネット上の情報だけを鵜呑みにして、中国人と韓国人を嫌っていていいのだろうか。中国人と韓国人の友達を持たないままで、ただインターネットという電子空間から与えられた実態のない悪意に染められて、他国の人々を憎んでもいいのだろうか。そして本当に中国人や韓国人は、インターネットの情報が教える通り、日本人を憎む悪質な人種のみで構成されているのだろうか。
・世界中を旅して日本人が最も仲良くできると感じたのは中国人と韓国人と台湾人だった
ぼくが世界中を旅して様々な国の人々と交流して確信できるのは、日本人が世界で最も仲良くできる友人は、中国人と韓国人と台湾人だということだ。まずなんと言っても見た目が同じであるという安心感は大きい。ヨーロッパを旅していて普段西洋人ばかりと交流していても、宿などで東アジア人を見かけるとお互いに興味を持ち仲良くなる確率が非常に高い。また地理的にも文化的にも最も近しいがゆえに、共有できる話題が他の国々に比べてはるかに多いことも理由として挙げられるだろう。
例えば東南アジアでタイ人やベトナム人と会話していても、共通の話題を見出しにくいので、どうしても一般的な当たり障りのない会話になってしまう。距離的に遠くて物価も高いので日本を訪れたことのある人も少なく、日本のことをよく知っていたり日本に強く興味を持っているということもあまりなく、日本に関する詳細な会話も成り立たない。
その傾向は当然地理的な距離が遠くなれば遠くなるほどに顕著で、さらに遠いドイツ人やアメリカ人と会話していても果たして何を話していいやらわからず、とりあえず一般的な当たり障りのない会話を繰り返すのみとなる。まさかドイツについて知っていることはソーセージのことしかないからといって、ドイツ人とソーセージの話ばかりするわけにもいくまい。そんなの会話が続かないだろう。
・日本人と中国人と韓国人と台湾人は共有しているものが非常に多い
それにひきかえ中国人や韓国人や台湾人は、日本のことをものすごく詳しく知っている人々が多いので、会話も弾みやすい。彼らの多くが日本に興味を持ち、日本の文化を享受し、日本を旅行したことがあるという人も多い。だいたい会話なんて一般的な当たり障りのない会話をしている時になんかたいして盛り上がらず、マニアックな話題になったり、外国人同士なのにそんなことを共通して知っているのかという共通項の発見があった時にこそ大いに盛り上がるものだ。
東アジアにおいて日本はやはり最大の文化発信地なので、中国人や韓国人や台湾人の中には、日本のアニメや漫画や歌が大好きで詳しく知っている人が非常に多い。それは日本人にとって喜ばしいことだし、例えば日本人と台湾人と香港人の乗っている車内で、クレヨンしんちゃんの主題歌「オラはにんきもの」を誰もが知っており、みんなで合唱できるなんてかなり面白い体験ではないだろうか。そんな体験が実際にカンボジアであったのだ。しかも「オラはにんきもの」には中国語版もあるらしく、日本語版と中国語版の違いでも大いに盛り上がった。このように会話というのは、外国人同士なのに共有できる文化がひとつあることがきっかけで、より深い楽しみがもたらされるのだ。
また別の例では中島みゆきの「ルージュ」という歌がアジアで大ヒットしており、台湾人も香港人も中国人もみんな「ルージュ」の楽曲を知っていたことも面白い発見だった。孤立した島国の日本に住んでいると気づいにくいが、ぼくたち東アジア人は意外と同じ文化や感性を共にしていることが多く、近くに住む隣人として何を共有し何を共有していないのか発見していくのも旅の醍醐味である。
また日本のアニメや漫画の影響は非常に大きいようで、習ったこともないのに日本の言葉をたくさん知っている東アジア人というのは割と多く、時には日本語で会話も成り立ったりするから驚きだ。スペイン巡礼で一緒に歩いた韓国人の女の子なんかは日本文化が大好きで日本語をかなりいっぱい知っていたし、特に日本について詳しくなくても韓国人たちは意外と日本語をよく知っているから面白い。逆に韓国の若者たちが日本語をいっぱい知っているのに、こっちが韓国語を「カムサハムニダ」しか知らないので何となく申し訳ない気持ちになったりしていた。
・ぼくは日本人が嫌いだという中国人や韓国人に実際に出会ったことがない
インターネット上の情報だけを見ていると、中国人や韓国人はみんな日本人が大嫌いな反日の人ばかりで、外国で中国人や韓国人と出会ってしまったならば殴りかかられるんじゃないか、日本人は恨まれているんじゃないかという印象を与えられがちだ。しかし世界へと旅立ってみるとそんな中国人や韓国人は全くおらず、逆に日本に親しみや興味を覚えている中国人や韓国人ってこんなにも多いのかと驚かされる。部屋の中で画面を通して中国人や韓国人の憎悪の記事ばかり読んでいないで、日本人は外国へ出てもっと彼らと実際に交流してみるべきではないだろうか。ぼくが世界を旅していてよかったと感じるひとつの理由は、旅するという行動を通して狭小な価値観だけで物事を判断する不寛容さを心の中から取り除けたことだ。
ぼくは世界を旅してきて今まで日本人が嫌いだという中国人や韓国人に出会ったことがない。まぁ目の前に日本人がいるのに日本人が大嫌いなんだと言ってのけるような人間はなかなかいないだろうが、中国人や韓国人はみんな日本人のぼくに親切にしてくれ仲良くしてくれる人たちばかりだった。ひねくれた考え方をすれば本当は反日感情を持っており日本人が嫌いだけれど、仕方なく建前で仲良くしているフリをしていただけ人もいたかもしれないが、フリでも建前でもなんでも仲良くできるくらいだったら、そんなもの元から大した反日感情ではないんじゃないだろうか。真の反日感情を抱き、本当に心から日本を憎悪している人ならば、偽りでもフリでも日本人と仲良くするなんて絶対にできないのではないだろうか。反日感情があったとしてもそんなもの大した熱量ではないからこそ、日本人と仲良くしてくれるのではないだろうか。
ぼくが世界を旅してきてたった一度だけ、台湾の宿で「アベは中国に謝罪すべきだ」と主張するネット右翼的な中国人青年に出会ったことがあるが、結局その人とも仲良くなり彼が日本に来た時もぼくの車で案内してあげ、高野山と龍神温泉を回った。結局変な思想を国家により植え付けられていたとしても、人間と人間として肉体で対面していれば国家などという幻想と誤解は解け、同じ東アジアに住む似たような人間として分かり合えるのだということを実感した。
・東アジアの国々が仲良くなれれば東アジアは世界最強の地域になれるのではないか
ぼくが思うのは、東アジアの国々が仲良くしていれば世界でもめちゃくちゃ強い地域になるのではないかということだ。経済的にも中国は2番目にお金を稼いでいて日本は3番目だ。韓国とか台湾は経済的にどれくらい裕福なのか知らないが割と発展してきているイメージがある。そもそも世界の2位と3位が隣接しているんだから世界の中でも経済的にはかなり強いに違いない。
インターネットの情報を見ていると、日本と中国と韓国が仲良くなるなんて不可能に近いような気がしてしまうが、世界を旅していて中国人や韓国人と実際に接していると、理解し合いわかり合うことも不可能ではないんじゃないかという気さえしてしまう。それくらい東アジア人同士仲良く協力し助け合いながら、ぼくは世界の旅を継いできたのだ。中国大陸を横断した時も、中国人の人たちはみんな優しくて世話好きで親切だった。実際に旅してみると中国というのはイメージとは全く異なり、街も綺麗で、人も優しく、絶景だらけで多様性もあり、ぼくは中国が大好きになった。
民衆がたくさん寄り集まって国家ができあがるはずなのに、ぼくは国家と民衆というのははるか遠くのかけ離れた存在であるような気がした。それくらいニュースやインターネットで見る「国家」や「政治」の風景と、実際に世界を旅して見かける、それを構成しているはずの「民衆」や「人々」の風景は異なっているように感じられたからだ。考えてみれば日本や韓国は選挙があるので「国家」が政治的におかしければ、それを選んだ国民も変な奴らだと判断することもできるが、中国人は選挙もなく民衆自ら政治を選べないので、どんなに中国共産党が異常でも中国人が異常だとは言えないのではないだろうか。
中国の若者には中国共産党が大嫌いな人もたくさんいて、中国ではインターネットを制限されているにもかかわらず多くの若者はVPNでグーグルを駆使し国際的な状況を把握しながら、他国と祖国を比較して中国共産党のおかしさを嘆いている印象だった。反日教育を受けて育った昔の中国や韓国の老人たちなら、もはや日本人と仲良くなるのは不可能かもしれないが、インターネットも普及し国際的な広い視野で世界を見つめる視点を持った若者の中国人や韓国人ならば、これから十分わかりあっていける可能性は残されているのではないだろうか。
・東アジアの国々が仲良くなるというのは夢物語だろうか
しかしぼくが気がかりなのは、日本人を嫌いと言う中国人や韓国人には出会ったことがないが、韓国人を嫌いだと言う中国人、中国人を嫌いと言う韓国人は実に多いということだ。中国人が韓国人を嫌いだという理由はいつも決まっている、彼らは常に何に関しても”起源”を主張するからだという。韓国人が中国人を嫌いというのには、まぁ様々な理由があったが、この2国は本当に嫌い合っているような印象を受けた。どちらも反日国家だから、中国と韓国は仲良しかと思っていたが、実際は全くの真逆だった。あまりにも頻繁に2国がお互いの悪口を言うので、もしかして日本人の悪口も日本人がいないところではかなり展開されているのかもしれないなぁと心配に思うほどだった。
また中国人と台湾人も互いに意識し合い、いがみ合っているような印象だ。それは歴史的に当然のことだと言えるが、中国人はよくぼくに「台湾という国なんてないんだから、台湾人なんてものは本当はないんだ」と主張してくるが、そんなこと言われたってぼくには何もできないので困惑するのみだった。このようにそれぞれの国とその関係性を見ていけば、東アジア国家の共存と平和なんて実現不可能な絵空事なのかもしれない。それはわかっているものの、旅の中で出会った数多くの東アジア人たちとの出会いと素晴らしい思い出を考えれば、少し希望を抱いてもいいと思ってしまうのだった。
・あまりに美しい南中国横断の旅の記事一覧