金玉を食べる真っ黒な神様には思いも寄らないすごい秘密が隠されていた!!!!!
太陽と月を食べる悪魔!インド神話「ラーフ」は日食と月食の原因となる首だけの神様だった
・ピンクガネーシャ参拝時に見た金玉を食べている黒い神様の謎
・チェンマイバスターミナル3近くの仏教寺院でまたしても金玉を食べる黒い神様を発見!
・インド神話に登場するラーフは日食と月食の原因となる神様だった!
・太陽と月を食べるラーフの物語の派生(タイヴァージョン)
・インドがタイに与えた影響は絶大だとタイ旅行を通して感じた
・チェンマイバスターミナル3からバスでチェンライへ移動!
目次
・ピンクガネーシャ参拝時に見た金玉を食べている黒い神様の謎
バンコク郊外のピンクガネーシャを見に行った際、ソンテウ乗り場に真っ黒な悪魔のように見える巨大像が目の前に現れて驚愕した!これはタイの神様なのだろうか?こんな神様見たことも聞いたこともなかった。見たところによると巨大な金の玉を食べているようだったので、きっと男性の無尽蔵な性欲を抑えたり戒めたりする種類の神様なのだろうと、一緒に旅している台湾人の哲ちゃんと適当なことを話し合った。
・チェンマイバスターミナル3近くの仏教寺院でまたしても金玉を食べる黒い神様を発見!
タイを色々旅しているうちにこの真っ黒な神様のことはすっかり忘れ去っていたが、チェンマイからチェンライへ移動するためにチェンマイバスターミナル3を訪れた際、かなり待ち時間があったので周囲を散策していた。するとまさにタイらしい見事な黄金寺院を見つけ、参拝しているとまたしても金玉を食べる真っ黒な神様を発見した!一度ならず二度までもタイで遭遇するなんて、これはタイで有名な神様のひとつなのだろうか。日本では全く見かけないこの神様のことを知りたくなり、この神様の名前や役割は何なのか、一体なぜ金玉を食べているのか知りたくなって調べてみた。
・インド神話に登場するラーフは日食と月食の原因となる神様だった!
調べてみるとこの神様はタイの神様ではなく、インド神話の神様であるという。名前は「ラーフ」と言い、4本の腕と1本の尾を持つアスラ(=阿修羅、神々と敵対する存在)であるとのこと。そして衝撃的な事実としては、このラーフが食べているのは金玉ではなく太陽もしくは月なのだという。果たしてなぜラーフは太陽や月を食べているのだろうか。その真相は、インド神話の中に隠されていた。
インド神話によると、遠い昔に神々とアスラは争い合っていたが、不老不死の霊薬である「アムリタ」を作り出そうということで協力することになった。神々とアスラは共に乳海をかき混ぜ、1000年間に及ぶ乳海攪拌(にゅうかいかくはん)という天地創造の作業の最後に、ようやく天界の医神ダヌヴァンタリがアムリタの入った壺を持って現れた。
アスラは神々と争い一旦はアムリタを手に入れたが、最高神ヴィシュヌが美女に化けてアムリタを取り返し、アムリタは神々のものとなった。神々はアムリタを賞味するために饗宴を開いたが、その席にはアスラであるラーフがこっそり神になりすまして紛れ込んでいた。そして何食わぬ顔で神々と一緒にアムリタを飲んでしまった。
そのことにただ太陽神スーリヤと月神チャンドラだけが気が付き、仲間の神々に警告した。するとヴィシュヌがすぐにその武器である円盤(チャクラム)を投げ、ラーフの首は切り落とされてしまった。しかしこの時点でアムリタは既にラーフの喉まで達していたので、首を切られてもラーフの頭部だけは不老不死となり生き続けた。
ラーフは天へと昇り、告げ口をした太陽神スーリヤと月神チャンドラを恨んで飲み込み続けているというが、胴体がないので飲み込んでもすぐに出てしまう。これが日食と月食が起こる理由であるという。
・太陽と月を食べるラーフの物語の派生(タイヴァージョン)
なるほどーインド神話ってすごく面白い!!!ラーフが今なお宇宙で太陽と月を飲み込み続けているから日食や月食や月の満ち欠けが起こるという物語は、はるか古代の神話が今の現実世界の自然現象にも繋がりを持っているという点でとても興味深い。そう言えばラーフの胸の辺りにはいつも雲みたいなものがかかっているが、これはそれより下は切り落とされてないという暗示なのだろうか。
ラーフの神話には世界中で様々な派生があるようで、たとえばタイでは太陽神と月神とラーフは元々兄弟であるという設定がなされているという。3人の兄弟のうち、太陽神は黄金の鉢にお米を入れて僧にお布施をし、月神は銀色の鉢にお米を入れて僧にお布施をし、ラーフは錫の鉢にお米を入れて僧にお布施をした結果、太陽神と月神は輝く星になれたのにラーフだけは光らない星となってしまった。輝く星になれた太陽神と月神の幸運を妬んで、ラーフは今でもその兄たちを飲み込んでしまうのだという。
・インドがタイに与えた影響は絶大だとタイ旅行を通して感じた
ラーフに限らずタイにはインドの神々やヒンドゥー教の神々が本当に多いなと感じられた。タイは仏教国だが、仏教だってそもそもインドで発祥した宗教である。そう考えるとインドがタイに及ぼした影響って本当に途轍もないほど大きいのだなぁと実感させられた。中国が近いにもかかわらず中国文化をほとんど感じないのは、それだけタイにはインド文化の方を吸収しやすい素地があったということだろうか。逆に言うとインドってそんなにすごい国なのだろうか。ぼくはまだインドに行ったことがないのでインドに行きたい欲が日に日に増していくのを感じた。
日本にも仏教というインド発祥の宗教が7世紀に伝来し大きな影響力をもたらしたが、それでも日本古来の神道への信仰を忘れずに保っている。タイは仏教国だが、仏教が伝来する前のオリジナルの宗教が日本のように残されてはいないのだろうか。それとも仏教やヒンドゥー教など、インド外来の宗教に完全に染められてしまったから、タイの原始宗教は跡形ものなく消え去ったのだろうか。研究するのに興味深い題材ではあるものの、タイに輝く黄金の仏教寺院があまりにも目立つので単なる旅行者が見つけるのは困難を極めるのかもしれない。
・チェンマイバスターミナル3からバスでチェンライへ移動!
ぼくたちはラーフについての情報を共有した後(ぼくは日本語で、哲ちゃんは中国語のページでラーフのことを調べていた)、チェンマイバスターミナル3から4時間ほどバスに乗って次なる町チェンライに向かった。バスのチケットは196バーツだった。チェンマイには3泊したけれどやっぱり大好きな町!これからも何度でも訪れてみたいな。今回秘境を冒険していて思ったけれど、タイ北部ってどことなく日本に似ているような気がする。
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