神秘的なチェンマイの秘境寺院!ワット・パーラートはタイの森の奥に広がる神々の聖地だった

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タイの秘境の森に神秘的すぎる寺院が出現したよ!!!!!

神秘的なチェンマイの秘境寺院!ワット・パーラートはタイの森の奥に広がる神々の聖地だった

・ワット・プラタート・ドーイステープのブッダの遺骨と白象伝説
・ドーイステープの帰り道に不思議なお堂を発見!
・タイらしいのにどこか懐かしいワット・パーラートの苔むす仏塔
・不思議なタイの鬼「ヤック」は仏の守護神
・顔と上半身は人間で下半身は龍!ワット・パーラートの守護神が神秘的すぎた
・タイの守護神は多様!世界は狛犬で繋がっているのかもしれない
・ガネーシャに緑の孔雀!ワット・パーラートの境内は多神教的空気で満たされていた
・ワット・パーラート境内を流れるタイの森の冷たい清流
・洞窟と仏像の融合!ワット・パーラートは大自然と仏教の関係を示唆する
・完璧すぎる聖地!ワット・パーラートからはチェンマイ市街の絶景まで見られた
・ワット・パーラートの誕生伝説はドーイステープが絡んでいた

・ワット・プラタート・ドーイステープのブッダの遺骨と白象伝説

ぼくと一緒に旅をしている台湾人の哲ちゃんは、1台のバイクをレンタルし2人乗りでチェンマイ周辺を自由気ままに観光することにした。まず最初に訪れたのはチェンマイ郊外の山奥に位置する「ワット・プラタート・ドーイステープ」!ドーイステープはブッダの遺骨と白象伝説の残る由緒ある秘境寺院で、ナーガ(蛇神)が見守る306段の長い階段を上がったところに出現する黄金の仏塔や仏像はとても神秘的だった。ドーイステープの伝説とは次のような内容だった。

スコータイ王国のスマナテラという僧侶が夢を見た。夢の中でパンチャ(Pang Cha)へ赴き遺骨を探すようにとお告げを受けた。スマナテラはパンチャへ行き、骨をひとつ見つけた。それはブッダの肩の骨だった。その遺骨は光ったり、消えたり、動いたり、自己複製したりと不思議な力を持っていた。スマナテラは、スコータイを統治していたダンマルジャ王のもとへ遺骨を持っていった。熱心な仏教徒であるダンマラジャ王は、スマナテラが到着すると供物を捧げ、儀式を催した。しかし持ち込まれた遺骨は何の変哲もなかったので、王は遺骨が本物であるかどうかを疑って、スマナテラに持ち続けるように言った。

ランナー国のヌ・ナオネ王はこの遺骨のことを聞き、スマナテラに遺骨を持ってくるように命じた。1368年スマナテラはダンマラジャ王の許可を得て、聖なる遺骨を現在のタイ北部に位置するランプーンへと持ち込んだ。到着するや否や、聖なる遺骨は2つに割れてしまった。小さい方の遺骨は、ワット・スアン・ドックに安置された。もう一つの破片は、ヌ・ナオネ王がジャングルに解き放った白象の背中に乗せた。象は当時Sugar Elephant Mountainと呼ばれていたドイステープ山を登り、立ち止まって3回鳴き、そして死んだので、これは兆候であると解釈された。ヌ・ナオネ王は、すぐにこの場所に寺院を建てるよう命じた。

ブッダの肩の骨は今でも、仏塔の丸みを帯びた輪の部分の下に安置されているという。

ブッダの遺骨と白象伝説が残るチェンマイ秘境の黄金寺院!ワット・ドーイステープをレンタルバイク2人乗りで参拝した

 

・ドーイステープの帰り道に不思議なお堂を発見!

ドーイステープの観光も終わり、ぼくたちはバイクでチェンマイ市街へと戻ろうと考えたが、途中の山道にとても気になる巨大な建物がポツンと聳え立っていたので立ち寄ってみることにした。人間の顔をして体は獣のようになっている、日本で言えば狛犬のような美しい2体の像の横をくぐり抜けて中に入ると、そこには真っ白なブッダの坐像が!

これだけで参拝は終わってしまったかのように思われたが、よくみるとこのお堂を出て右側に下へ下へと向かう参道が続いている。グーグルマップで確認するとこの下にも何か寺院のようなものがありそうだったので、せっかくなので訪れてみることにした。その寺院の名前は「ワット・パーラート」だった。ドーイステープはこれを見なければチェンマイを訪れたことにはならないと言われるほどに有名な観光地だそうだが、こちらのパーラートは全く有名ではないらしくインターネットでも紹介されているのを見たことがなかった。

しかしぼくははっきり言って有名じゃなくてもこのパーラートの方が何倍も何十倍も好きだった!パーラートはタイの秘境の大自然の中に寺院が広がり、まるで大地の精霊を祀っているような自然崇拝的な豊かで原始的な雰囲気を感じることができたからだ。大自然の精霊と戯れることを大切にしているような感性が、同じく自然崇拝を重要視するぼくの日本人的な精神と共鳴した可能性は高い。パーラート内部には川が流れており清らかな水と、みずみずしい緑と、眩しい木漏れ日を体全体で感じながら、タイの大地の本質的な美しさに触れられたような気がした。

 

・タイらしいのにどこか懐かしいワット・パーラートの苔むす仏塔

 

ワット・パーラートの入り口の門。何の変哲もなさそうなお寺があるだけだと思っていたけれどこの先にはとても神秘的で不思議な世界が広がっていた!

 

 

突如出現した苔だらけの仏塔!明らかに今まで見たタイの仏塔とは雰囲気が違う!タイの仏塔って黄金色に光り輝いていて常にツルツルで無機質な印象があるのに、こんな風に大自然と見事に融合しているなんて初めて見たし何だか感動的!日本では石や植物の幹なんかに苔が生えているのを風流だと愛でる文化があるけれど、まさにぼくの中の日本人的感性がこの仏塔に親近感を湧かせて仕方なかった。

 

 

しかしいくら石の仏塔と苔が融合し日本人好みの風情を醸し出しているとは言っても、やはりここは東南アジア・タイの大地!仏塔に立てられた像たちはどこまでも東南アジア的で異国情緒に溢れている。この仏塔は人工物と大自然の融合であると同時に、祖国的感性と異国的感性の不思議な共鳴であるように感じられた。しかし旅という行為自体も、祖国の肉体を引き連れながら異国の文明に触れるという時点で、祖国と異国を混ぜ合わせる激しい嵐のような行いなのかもしれない。

 

 

真っ青な夏の空に入道雲が立ち込めて、何だか夏休みを過ごしているような懐かしい気持ちになってしまう。どんなに奇妙な異国の像が立ち並んでいても、そこに夏の空があれば懐かしい感じがするのはどうしてだろう。

 

シンハ(獅子像)とお堂の屋根を組み合わせた写真。この屋根の模様も明らかに太陽を描いており、ぼくの中では日の出る国・日本を彷彿とさせた。

 

・不思議なタイの鬼「ヤック」は仏の守護神

美しい木漏れ日が降り注ぐみずみずしいタイの森に、ブッダの祠が立っている。祠を守るタイの鬼は「ヤック」と呼ばれるみたい。設置されている位置や神様を守護するという観点から、ヤックも日本の神社仏閣でいう狛犬のような役割を果たしているように見える。

 

・顔と上半身は人間で下半身は龍!ワット・パーラートの守護神が神秘的すぎた

 

また同じように仏像の祠を守護する役割を果たしている像で見たこともないものが!顔は人間で上半身も人間の男性、しかし下半身は龍のようになっている。龍かもしくは蛇(ナーガ)なのかな?4つの手には小瓶や法螺貝、お経、剣などを持っているけれど、小瓶には薬が入っていそうな雰囲気で日本の薬師如来を彷彿とさせる。とても美しく不思議な魅力に溢れた神様だったので感動してしまった!タイで見た像の中で一番心に刻まれる美しさだった。何ていう名前の守護神なんだろう?下にタイ語で何か書いてあるけれど、読めず。わかる人いたら教えてください!

 

ぼくこの神様に似てるって言われたんだけど、確かにちょっと顔の種類が似てる気がする。

 

・タイの守護神は多様!世界は狛犬で繋がっているのかもしれない

繰り返しになるけれどタイには狛犬の役割を果たす守護神って色んな種類がいるんだなぁ。

 

ワット・パーラートの山門には顔が人間で体が四本足の動物のような不思議な守護神。

 

 

タイのシンハ(獅子像)も狛犬のような役割を果たすみたい。そもそも日本の狛犬の起源はインドやペルシャの獅子像=ライオン像にあるとされているので、日本の狛犬も、タイのシンハも、もしかしたら沖縄のシーサーも元を辿ればひとつに繋がっているのかな。

 

 

タイの鬼(ヤック)も狛犬的な守護神の役割を果たしていた。これは狛犬の系統というよりはむしろ、ずっと古代からタイ人の間で信仰されていた土着の原始的な鬼神が、強力な力を持つ外来の仏教に取り入れられてしまい、やがては仏を守る役割を任されたのだろうと予想する。

 

さらにワット・パーラートには顔と上半身が人間で、下半身が龍かもしくは蛇の守護神も存在した。この守護神と山門の守護神は同じ系統に見えるけれど、タイの神様のことは何も知らないので詳細は謎!名前すら調べてもわからない!とても美しく魅力的で印象的な神様だったから、これから旅を続けていく上でこの守護神の謎が解き明かされていくといいな!

 

・ガネーシャに緑の孔雀!ワット・パーラートの境内は多神教的空気で満たされていた

 

日本のお寺に置いてありそうな小僧さんの像も癒される。

 

 

タイの大自然の森の中に円形のガネーシャの像まであって、ここが単なる仏教寺院ではないことが伺われた。ヒンドゥーの神様も仏教の神様もタイの神様もこのワット・パーラートの中では仲良く同居しており、まるで日本の多神教的な空気を感じた。

 

 

タイの森は植物の色さえ何だか怪しくて異国的で不思議に見える。

 

 

タイの熱帯の森に似つかわしい孔雀の像。孔雀は悪食であり毒虫でも平気で食べて消化することから、古代インドでは孔雀は神格化され、孔雀の解毒能力を身に付けたいと昔の人々は願ったという。高野山霊宝館で見られる極めて美しい「孔雀明王」の像にも、孔雀を神格化する感性を確かめることができる。ここワット・パーラートの孔雀像にはどのような意味が込められているのだろうか。

 

よく見ると本堂の屋根にも「緑の孔雀」が!緑の孔雀はビルマの象徴とされ、王国時代の国旗に用いられていた。孔雀はここワット・パーラートにビルマ文化も混ざっていることを示唆しているのだろうか。やっぱりワット・パーラートは多国籍で多神教的!

 

・ワット・パーラート境内を流れるタイの森の冷たい清流

ワット・パーラートで数々の美しく神秘的な遺跡や像を見て、何だか物語の中の不思議な森の中に迷い込んでしまったかのような感覚になっていると、その先には清らかな水が流れる川が横たわっていた。本当にここは楽園みたい!熱帯のタイの森で、冷たい水と戯れられる心地よさは筆舌に尽くし難い!

 

・洞窟と仏像の融合!ワット・パーラートは大自然と仏教の関係を示唆する

 

水の流れの向こうには不思議な建物が!何だろうと思って入ってみる。

 

そこには洞窟と仏像が融合した不思議な聖域が!日本でもベトナムでも洞窟の中が仏教の聖地になっているのをしばしば目撃したけれど、タイでもやっぱり洞窟と仏教は親和性があるみたい。大自然であるところの洞窟と人間が作り出した祈りの化身が共存している姿は何だか尊いもののように感じられた。

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・完璧すぎる聖地!ワット・パーラートからはチェンマイ市街の絶景まで見られた

水の流れを下っていくとそこにはチェンマイ市街を見渡せる絶景スポットが!木漏れ日あふれる涼しいタイの森、清らかで冷たい水の流れ、不思議な世界に迷い込んだような冒険感、大自然の精霊と異国の神々を心から感じ取れる多神教的な雰囲気、そしてチェンマイの絶景…何から何をとってもチェンマイにこれ以上いい場所なんて見つかるはずもなかった。

本当にお気に入りの場所にたまたま出会うことができて大満足!それもこれもツアーや公共交通機関ではなく、自分たちでバイクをレンタルして自由気ままにチェンマイの秘境を冒険できたお陰だろう。ぼくたちの心の中には、奥深く広がるチェンマイの秘境をもっともっと冒険したいという思いが込み上げてきた。

 

 

・ワット・パーラートの誕生伝説にはドーイステープが絡んでいた

最後にここワット・パーラートの由来をご紹介したい。実はここワット・パーラートができたのは、ワット・プラタート・ドーイステープが原因だった!

上に記した伝説の通り、ブッダの遺骨を運んだ白象が立ち止まって3回鳴いて死んだということでその場所にドーイステープが建てられたのだが、その白象がドーイステープを見つけるまでに立ち寄った場所にもお寺を建てるべきだという気運が高まり、このワット・パーラートが誕生したという。そのせいかワット・パーラートは、確かにドーイステープに比較的近い下の参道の辺りに広がっていた。

 

 

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