再生の橋を渡って極楽浄土へ!チェンライのホワイトテンプル(ワット・ロンクン)は地獄の風景すら純白で美しかった

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地獄の苦しみを乗り越えて天国へと辿り着くチェンライのホワイトテンプル!!!!!

再生の橋を渡って極楽浄土へ!チェンライのホワイトテンプル(ワット・ロンクン)は地獄の風景すら純白で美しかった

・チェンライの旅の始まり
・レンタルバイクで自由にチェンライを回ろう
・ワット・ロンクンはチャルムチャイ・コーシッピパットによって設計、建築、公開された
・不気味な手がひしめき合う!ワット・ロンクンに見る仏教的な地獄の表現
・ワット・ロンクンでは「再生の橋」を渡ることによって地獄の苦しみから抜け出す解脱を体感できる
・どこまでも眩しく美しいワット・ロンクンの純白と銀色の世界
・ワット・ロンクン敷地内はホワイトテンプルだけじゃなかった!

・チェンライの旅の始まり

チェンマイ秘境の冒険を終えて、さらに北へ北へと向かいチェンライという町にやって来た!この旅のテーマは「マレー半島を南下する旅」のはずなのに真逆の方角へ突き進んでいることを自分達も気づいていたが、どうしてもチェンライのカラフルなお寺をこの目で見たくなってはるばるタイ北部へとやって来た。ここからはついに飛行機に乗ってタイを南下していく予定である。その前に人生で初めて訪れたチェンライの町を思う存分堪能しよう。

 

 

・レンタルバイクで自由にチェンライを回ろう

チェンライでもアユタヤ、チェンマイと同じように1日200バーツのレンタルバイクを借りて自由に観光した。例によってバイクに慣れた台湾人の哲ちゃんに運転してもらい、ぼくは後部座席から道案内係をするという形になった。チェンライは初めて訪れた町なので、奇を衒った冒険などはせずに典型的なチェンライ観光を楽しむことにした。

まず最初に訪れたのは「ホワイトテンプル」の名前でよく知られている「ワット・ロンクン」!その名の通り衝撃的なほどに真っ白すぎる仏教寺院だった!本当にこれまで見たこともないほどに純白な建物だったので、タイの眩しい日差しのもとでは眩しくて目すら開けにくいほどだった。その白さはブッダの清浄さを象徴しているのだという。

 

・ワット・ロンクンはチャルムチャイ・コーシッピパットによって設計、建築、公開された

ワット・ロンクンはチェンライ出身のアーティストである「チャルムチャイ・コーシッピパット」という人物によって1997年に設計、建築、公開された。彼は20世紀末には修復の状態が悪くなっていた元々の寺院を、私財を投じて完全に再建することを決めたという。その額は何と10億8千万バーツ!彼はワット・ロンクンを、この地域の仏教徒の学習と瞑想の中心地にしたいと考えており、この寺院をブッダへの供物とすることで自らに不滅の命が与えられると信じている。実はワット・ロンクンはまだ建設途中であり、2070年までには完成する見込みだという。

 

・不気味な手がひしめき合う!ワット・ロンクンに見る仏教的な地獄の表現

 

ワット・ロンクンは伝統的なタイ建築と超現実主義の融合であり、仏教的悟りの世界観を建築全体によって表現している。まさに寺院というよりはむしろ壮大な芸術作品!

 

 

入場料50バーツを支払って敷地内に入ると、まず目の前に飛び込んでくるのは地面の底から天に向かって伸びている今にも動き出しそうな大量の人間の手!この不気味な沢山の手が人間の幸せや喜びではなく、逆にや「苦悩」や「嘆き」を表現していることは明白だ。大量の手のエリアは「血の池地獄」を表しており、誘惑、貪欲、欲望によって心を支配されて苦しみの世界から抜け出せない人々の嘆きがありありと伝わってくる。

 

 

仏教の根本原理では、ぼくたちの生きているこの世界は”生老病死”=生まれて老いて病んで死んでいく「苦しみの世界」であると捉えられており、ぼくたち人間が苦しみの世界に生きていることをまずは前提として、いかにしてそこから歩みを進めていくべきなのか、いかにして苦の世界から解脱すべきなのかを仏教は説いている。

仏教世界では人間は死んでもまた生まれ変わるという”輪廻転生”の思想が根強いが、死んでもまた生まれ変われるのだからそれは幸せだということでは決してない。むしろその逆に、いつまでもいつまでも生まれ変わってこの「苦しみの世界」から抜け出せないのは嘆かわしいことであり、仏教では生まれては死に死んでは生まれ変わるという”輪廻転生”の永遠の円環から解脱し、悟りを開くということが最終目標とされている。生まれ変わるから安心ではなく、生まれ変わらなくてもいい次元へと魂をレベルアップさせることを仏教徒は目指している。

そのような仏教的観念を踏まえると、この大量の手は「血の池地獄」というよりはむしろ、輪廻転生という「苦しみの世界」から解脱することができずにもがいているぼくたち自身の姿なのかもしれない。

 

 

純白と銀色の世界観の中でたったひとつだけ真っ赤なマニキュアを発見!「苦しみの世界」には男性も女性も入り混じっていることが示唆されている。この赤さは地獄の業火の色彩を表現しているようにも見える。

 

タイのガイドさんの話を横から聞いていて気づいたのは、大量の手の間からたったひとつだけ生えているそそり立つ男根!男性の性欲の象徴であり、性欲という欲望に支配されていては「苦しみの世界」から抜け出すことはできないという、仏教の性欲に対する否定的な表現が見てとれる。ぼくが日本一周の旅で見かけたような、男根を神として崇め奉り、勃起した男根はぼくたち人間の生命の根源だと極めて肯定的に捉えられていた日本人的・原始的に純粋な感性とは真逆であるように見受けられる。それではタイでは原始的で純粋な、人間として極めて普遍的だと思われる男根崇拝はないのだろうか。その答えは、このチェンライの旅でやがて明らかになることになる。

 

・ワット・ロンクンでは「再生の橋」を渡ることによって地獄の苦しみから抜け出す解脱を体感できる

 

「血の池地獄」「輪廻転生から抜け出せない苦の世界」の上空には、真っ白で美しい橋が架けられている。これは「再生の橋」と呼ばれ、誘惑、貪欲、欲望に心を支配された世界からようやく解脱して悟りの世界へ移行することを表現している。なんとぼくたちはこのワット・ロンクンを訪れることで、輪廻転生の苦しみからの解脱を体験できるのだ!

 

橋を渡った先には「天国の門」が、そしてさらに進むと寺院の本堂へと行き着く。残念ながら本堂内は撮影禁止だったので、苦しみの世界から解脱した極楽浄土の世界をぜひ実際にチェンライを訪れて確認してほしい。

 

・どこまでも眩しく美しいワット・ロンクンの純白と銀色の世界

ワット・ロンクンがあまりに眩しいのはその建築が純白であるというだけではなく、ところどころに銀色の硝子が散りばめられていることが原因だと感じられた。純白の建築物と輝く銀色の硝子の組み合わせは違和感なく風景に溶け込み、ワット・ロンクンをさらに美しく神秘的な建築物に見せる効果があった。

日本でいうところの絵馬も、ここワット・ロンクンでは美しく輝く銀色!絵馬の飾り方も独特で、本当に細部に至るまで何もかもが芸術的で見応えがある寺院!

 

 

・ワット・ロンクン敷地内はホワイトテンプルだけじゃなかった!

 

ワット・ロンクンの敷地は思ったよりも広大で、その中にはホワイトテンプル以外の見どころも沢山あった。ホワイトテンプルだけが有名なので、その他にも楽しめるスポットがあるなんて全然知らなかった!ちなみにホワイトテンプル以外は入場料不要だった。

 

 

個人的に面白かったのは、このタイらしい黄金の建築物!圧倒的に美しいホワイトテンプルを見た後ではなんだか平凡なタイの建物に見えてしまうかもしれないが、この中には多種多様で神秘的なガネーシャグッズが売られていて興奮した!そして屋根の上にはあまりにも立派なガネーシャ像が!

 

そして意味不明なものすごく不気味な像も!本当に何から何まで心に残る唯一無二の寺院だった!

 

 

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