Pantokratoros修道院にまた戻ってきたよ!!!!!
自然豊かな山道!アトスStavronikita修道院からPantokratoros修道院まで巡礼した
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
・Stavronikita修道院からPantokratoros修道院まで歩こう
・Stavronikita修道院からPantokratoros修道院までの巡礼路は、木々に覆われた歩きやすい山道だった
・晴れた日のPantokratoros修道院もまた美しい
目次
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
2017年に偶然「孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス」という写真集を見かけて衝撃を受けた。ギリシャ正教の辺境の聖地アトスでは何と1406年から今に至るまで女人禁制が貫かれており、一般的な世界とは隔絶された宗教世界の中で黒ずくめの衣装を纏った僧侶たちが自給自足の生活を営みながら祈りに専念しているのだそうだ。神秘的で美しく荘厳なアトスの写真の数々を目にしたぼくは、せっかく男性の肉体を持ちながらこの世に生まれ着いたことだし、世界一周の旅の中で絶対にギリシャのこのアトスへと立ち寄ろうと直感的に心に決めた。
・Stavronikita修道院からPantokratoros修道院まで歩こう
アトス東海岸線沿いにはPantokratoros修道院、Stavronikita修道院、Iviron修道院が順に並んで建てられている。この日は海岸線沿いの獣道を伝って、Iviron修道院からStavronikita修道院まで日本人修道士のTさんと1時間歩いて巡礼した。ふと空を見上げるとそこにまさっきまで雲で隠れていたアトス山の絶景が!
ぼくはどうしてもPantokratoros修道院から見る「Stavronikita修道院+アトス山」の絶景を拝みたくなって、Stavronikita修道院からPantokratoros修道院までさらに歩くことを決意した。TさんはIviron修道院でのお祈りの仕事があるので、ぼくは1人きりでPantokratoros修道院への巡礼を開始した。
・Stavronikita修道院からPantokratoros修道院までの巡礼路は、木々に覆われた歩きやすい山道だった
Stavronikita修道院からPantokratoros修道院までの巡礼路は、常に木々が太陽の光を遮ってくれる涼しくて歩きやすい山道だった。歩いていると右側の木々の向こうに波の音が聞こえ、ここが海岸沿いの巡礼路であることを教えてくれる。しかし開けた場所もほとんどなく、海の風景も空の風景もほとんど見ることがないまま山道の巡礼は静かに続けられた。この日は快晴だったので日差しが強く、木々に覆われた影の巡礼路は歩いていて非常に快適だった。
これまでアテネ、カランバカ(メテオラ)、テッサロニキ、ウラノポリとギリシャの各地を巡ってきて印象的だったのは、ギリシャというのはいつでもどこでも雲ひとつない快晴の気候だということだった。アトスでは一昨日、昨日と小雨の天気だったが、これはギリシャでは非常に珍しいことだと感じられた。おそらく巨大な山と豊かな森林を伴った半島という特徴的な地形が、しばしば雨をもたらすのだろう。
Stavronikita修道院とPantokratoros修道院をつなぐ山道は、グーグルマップには載っていない巡礼路だった。グーグルマップには車が通れる大きな道路しか掲載されておらず、Stavronikita修道院からPantokratoros修道院への行き方を検索しても、その車に沿って行く方法しか出てこない。しかし実際には昔ながらの踏み固められた歩きやすい山道が存在し、巡礼者たちは看板を確認しながら2つの修道院を行き来することが可能だった。インターネットが全てを指し示してくれると確信してしまいそうになるこの時代に、インターネットは万能ではないとアトスは明確に教えてくれた。
・晴れた日のPantokratoros修道院もまた美しい
それほど険しいわけではない、適度な運動になる坂道を登ったり下ったりすることを1時間ほど繰り返すと、ついにPantokratoros修道院が目の前に姿を現した。小雨だった一昨日にも首都カリエスから巡礼し、このPantokratoros修道院へと辿り着いたが、やっぱり天気がいいとその美しさがより一層際立って見えて感動した。
一生のうちでもう二度とこのPantokratoros修道院を訪れることはないと思っていたのに、人生というのは何が起こるかわからない。もう二度と出会うことはないと思われた人にまた巡り会えたような感動が、胸の中に広がっていった。さて本当に期待通りPantokratoros修道院から「Stavronikita修道院+アトス山」の絶景が見られるだろうか。
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