アトスには基本的に3泊4日しかできない!!!!!
基本は3泊4日!ギリシャ正教の聖地アトスで滞在期間を延長する3つの方法を徹底解説
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
・アトス滞在は基本的に3泊4日かできない
・実際にアトスで聞いた!3泊4日の滞在を延長する3つの方法を徹底解説
・ぼくは直接修道院に頼み込んで、3泊4日の滞在を延長した
・自分の性格を考慮して、3つの方法のうちどれを採用するか決めよう
目次
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
2017年に偶然「孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス」という写真集を見かけて衝撃を受けた。ギリシャ正教の辺境の聖地アトスでは何と1406年から今に至るまで女人禁制が貫かれており、一般的な世界とは隔絶された宗教世界の中で黒ずくめの衣装を纏った僧侶たちが自給自足の生活を営みながら祈りに専念しているのだそうだ。神秘的で美しく荘厳なアトスの写真の数々を目にしたぼくは、せっかく男性の肉体を持ちながらこの世に生まれ着いたことだし、世界一周の旅の中で絶対にギリシャのこのアトスへと立ち寄ろうと直感的に心に決めた。
・アトス滞在は基本的に3泊4日かできない
アトス巡礼の旅への道のりは容易なものではなかった。なぜならアトスは他の単なる観光地のようにふらっと行けば気軽に入れるような場所ではなかったからだ。何とアトスに入るためには事前の予約が必須だったのだ!
アトス巡礼の旅を成し遂げるための流れとしては、まずしっかりと事前予約し、そこから実際にギリシャへと向かい、アトスへの玄関口であるウラノポリという港町の巡礼者事務所で「アトス入山許可証」を取得する。この入山許可証を手に入れて初めて、ウラノポリ発アトス行きのフェリーに乗り込むことができるのだ。
しかしこんなに苦労してようやくアトスへ立ち入ることができても、巡礼者がアトスに滞在していい期間は限られている。何と全ての巡礼者は基本的に3泊4日しかアトスにいられないと決められているというのだ!この3泊4日という情報はインターネット上でアトスについて検索してもしばしば目にするし、実際に入山許可証にも明記されているので紛れもない事実だろう。
しかし日本からはるばるギリシャ辺境の地であるアトスへやっと辿り着いたにも関わらず、3泊4日の滞在なんてはっきり言って短すぎる!ぼくはこの3泊4日という期間を何とかして延長できないだろうかと考えていた。インターネット上で調べてみるとアトスの滞在期間は延長可能のようではあるものの、その具体的な方法はわからないままだった。これは実際にギリシャへ行ってから地元の人々に聞くしかないだろう。
・実際にアトスで聞いた!3泊4日の滞在を延長する3つの方法を徹底解説
そしてぼくは事前に計画していた通り、アトスに入るとどのように3泊4日の滞在期間を延長できるのか色んな人に聞きまくった。するとその方法には、主に3種類の説が存在した。
まずひとつ目は、アトスの首都にある聖庁で延長の手続きをするという説だ(①の説)。これは最も確実に滞在が延長できそうな意見ではあったものの、最も手間のかかる面倒臭そうな説でもあった。限られたアトス巡礼の旅の中で、なるべく無駄で時間のかかる行為は避けたい。
次にふたつ目の説は、修道院で直接頼んで3泊4日を超えても滞在することを許してもらえれば、手続きをすることなくアトスにい続けることができるというものだった(②の説)。この意見は手間がかからないので巡礼者としては嬉しいものの、お願いする修道院が3泊4日を超えても滞在の延長を許可してくれるかどうかは実際に頼んでみるときにならないとわからないという点で、危険な賭けであるとも感じられた。もしもたまたまその修道院が規則に厳格だった場合、巡礼者は泊まる場所を見つけることができずに途方に暮れるだろう。
そして最後の説は、その巡礼者が3泊4日を守っているかなんて誰も気にしていないので、何も気にせず3泊4日以上アトスを旅しても問題ないというものだった(③の説)。この意見はぼくの中で本当に意外だった!まさに実際にアトスを訪れることがなければ知らなかったアトスのリアルな生の声と言えるだろう。
確かにアトスに入山する際には、フェリーの上で入山許可証の日付を厳しくチェックされた。しかし一旦アトスに入ってしまえば修道院であろうとバスの中であろうと、入山許可証をチェックされる機会はほとんど皆無に等しかった。つまりアトスに入り込んでしまった後では、その人がいつアトスに入ったのか、そしてその人がいつアトスを出て行くべきなのか、誰ひとり気にも留めていないような雰囲気が漂っていた。そしてもちろんアトスを去る帰りのフェリーの中でも、入山許可証をチェックされることはなかった。
アトスで働いているおじさんからは「もしも万が一誰かに滞在期間を過ぎていることを指摘されたならば、病気でアトスを出られなかったと言っておけないいだろう」とアドバイスされた。アトスにおける滞在期間の概念とは、それほど適当なものであるようだった。
・ぼくは直接修道院に頼み込んで、3泊4日の滞在を延長した
結果的にぼくはアトスでの滞在を1日だけ延長し、4白5日の巡礼をすることが可能となった。ではぼくはこの3つの説のうち、一体どの意見に従ったのだろうか。
この中でぼくが採用したのは②の説だった。というのもぼくが最後に滞在したIviron修道院にはたまたま日本人修道士のTさんが暮らしており、ぼくたちが仲良くなると、ぼくが3泊4日の期限を超えてもう1泊だけ滞在できるように、TさんがIviron修道院と話をつけてくれたのだった。つまりTさんの優しさに頼ってしまったものの、実質的にはぼくがIviron修道院に頼み込んで3泊4日を超えても宿泊することを許可してもらったのと同じことになるので、ぼくは②の説の方法でアトス滞在を延長したことになる。
しかし実際にアトスで何年も暮らしているTさんによると③の説は概ね正しいと言うことなので、誰も3泊4日を守っているかどうかなんて気にしていないのだから、巡礼者は別に3泊4日という規則に縛られることなく気の済むまで自由にアトス巡礼の旅を楽しめばいいのかもしれない。
さらにtwitter上には昔アトスを旅した経験があるという方がいて、①の説のように実際に首都カリエスの聖庁で3泊4日の滞在を延長したことがあるということだった。手続きは比較的簡単で、何日でも好きに延長できたようだ。確かにちょっとした手間はかかるものの、この①の説が最もきちんとしていて真面目で確実で安全な方法だろう。②と③の方法は手間はかからないが、本当に今日ちゃんと修道院に泊まれるのかどうかという不安が少しばかり残るという点においてやや冒険的かもしれない。性格にもよるかもしれないが、細かいことを気にしない性格なら②や③の説を採用してもいいし、きっちりとしたい真面目な性格ならば①の説が推奨されるだろう。
・自分の性格を考慮して、3つの方法のうちどれを採用するか決めよう
アトス半島は広大で、全部で20の美しい修道院が聳え立って点在している。そしてそのそれぞれが独自の魅力を放ち、訪れる者を圧倒する神聖な力を持っている。そんなアトスを3泊4日で巡礼しようだなんて、いくら何でも短すぎる。比較的気軽に行けるギリシャ人であるならともなく、はるばる海を超えて遠方から訪れる日本人であるなら尚更だ。どのようにアトス滞在を延長できるのかどうかは、ぼくたちにとって重要な課題だろう。
この記事では実際にアトスで聞いた3つの延長方法について解説した。その中でぼくが実際に採用したのは、修道院に直接頼み込んで3泊4日を超えても宿泊させてもらうという②の説の方法だった。しかし①や③の方法も有用そうであることに変わりはなった。自分自身の性格を考慮しながら、どの方法を採用すれば快適に3泊4日以上のアトス巡礼の旅ができるのか、自問自答しながら考えるのがいいだろう。
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