今日は宿泊する修道院の予約が取れてない!!!!!
Pantokratoros修道院は朝食あり!予約なしで宿泊できる修道院を訪ね歩くアトス巡礼の旅3日目を開始した
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
・嬉しい!Pantokratoros修道院では美味しい朝食が出た
・アトスの食堂は写真撮影禁止だった
・ベッドの上で猫さんが待っていた
・今日も見えなかった海とStavronikita修道院とアトス山の絶景
・宿泊予約なしで修道院を訪ねてみよう
・ギリシャ人のおじさんとKarakallou修道院を目指して
・思いがけず戻って来た首都カリエスの風景
・再び、歩いて巡礼を開始する
目次
・女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスへの憧れ
2017年に偶然「孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス」という写真集を見かけて衝撃を受けた。ギリシャ正教の辺境の聖地アトスでは何と1406年から今に至るまで女人禁制が貫かれており、一般的な世界とは隔絶された宗教世界の中で黒ずくめの衣装を纏った僧侶たちが自給自足の生活を営みながら祈りに専念しているのだそうだ。神秘的で美しく荘厳なアトスの写真の数々を目にしたぼくは、せっかく男性の肉体を持ちながらこの世に生まれ着いたことだし、世界一周の旅の中で絶対にギリシャのこのアトスへと立ち寄ろうと直感的に心に決めた。
・嬉しい!Pantokratoros修道院では美味しい朝食が出た
1日目に宿泊したZografou修道院には朝食がなかったので、アトスの修道院では朝食は出ないものなのかと残念に思ったが、2日目に宿泊したPantokratoros修道院では十分な量の朝食をいただくことができたので、おそらく修道院によるのだろう。朝食の内容はチーズ入りの分厚いオムレツと、チーズのかかったアボガドのサラダ、パン、オリーブ、りんごだった。
・アトスの食堂は写真撮影禁止だった
朝食を写真撮影していると、食堂では写真を撮ってはいけないと修道士に注意されてしまった。教会内以外は写真を撮ってもいいということだったので食堂は関係ないと思い写真を撮っていたが、どうやら食堂内も教会の一部という認識らしい。以降アトスの修道院の食堂では写真撮影しないように心がけた。
・ベッドの上で猫さんが待っていた
朝食が終わって部屋に戻ると、まさにぼくのベッドの上で猫さんが待っていたのでびっくりした!不思議!猫ってそういう直感が働くのかな?
・今日も見えなかった海とStavronikita修道院とアトス山の絶景
今日も曇天。雨も降っていないので昨日よりは歩きやすそうだ。雲のせいで今日もアトス山は見えない。このPantokratoros修道院から見る、海とStavronikita修道院とアトス山の絶景をどうしても見たかったのにという悔しい気持ちを胸に秘めつつPantokratoros修道院を去ることになった。もうこの一生のうちでここPantokratoros修道院へ来ることもおそらくないだろうから、その絶景は拝めないまま死ぬだろう。
・宿泊予約なしで修道院を訪ねてみよう
直前に予約メールを送ったにもかかわらず、幸運にも1泊目と2泊目に宿泊する修道院を予約することができたが、3泊目に宿泊できる場所はついに決まらないままだった。つまり今日はアトス巡礼の旅で初めて、修道院を直接訪ねて泊めてもらえるようお願いする日となる。
果たしてアトスの修道院は、事前予約なしでも寛容に巡礼者を迎え入れてくれるのだろうか。それとも予約していない者は問答無用で追い出されてしまうのだろうか。俗世から隔絶されたこのギリシャ正教の聖地の仕組みは何もわからないので、とにかく自分自身で行動して全てを確かめていく他はない。
・ギリシャ人のおじさんとKarakallou修道院を目指して
問題はアトスにある20の修道院のうち、今日はどこを訪ねるかということだ。人と人の巡り会いが縁で決まるように、人と修道院の出会いにも導かれる定めや運命のようなものがあるのだろうか。ぼくの場合はPantokratoros修道院で同室になった7年間アトスに住んでいるというギリシャ人のおじさんが一緒に行こうと誘ってくれたので、Karakallou修道院まで歩いていくことになった。
Pantokratoros修道院もKarakallou修道院もアトスの東海岸沿いにあるので、1日あれば歩いて辿り着けるだろうということだった。しかもPantokratoros修道院とKarakallou修道院の間には、Stavronikita修道院やKoutloumousiou修道院、Iviron修道院、Philotheou修道院など様々な他の修道院も点在しているので、立ち寄りながら巡礼できるだろうということだった。たくさんの修道院を一気に見て回れるなんてすごく魅力的だ!
したがってぼくはその日長距離を歩く気満々だったのだが、当日になっておじさんが今日も雨が降りそうだし膝が痛いのでミニバスで行こうと言い出した。ぼくは内心歩きたかったが、旅は道連れ世は情けという言葉もあり、一度一緒に行こうと約束したので仕方なくミニバスに乗り込むことにした。このおじさんはドイツ語しか話さないので、お互いに十分な意思疎通が取れるというわけではなかった。
ミニバスは予約制になっているようで、同じ場所へ行きたい巡礼者たちが集まってミニバスを共有するという形を取っていた。おそらく昨日も首都カリエスからこのPantokratoros修道院まで、ギリシャ語がわかればミニバスを共有することで辿り着けたのだろう。今日は事情がわかっていそうなギリシャ人のおじさんと一緒なので、おじさんに付き従ってPantokratoros修道院に来たミニバスに乗り込んだ。
・思いがけず戻って来た首都カリエスの風景
しかしミニバスはぼくたちが話していたKarakallou修道院ではなく、首都カリエスでぼくたちを降ろした。料金は2.5ユーロだった。おじさんによるとカリエスでバスを乗り換えてからKarakallou修道院まで行かなければならないのだという。思いがけずカリエスに戻ってきてしまった!
カリエスの近くにあった名前もわからない修道院。ちょっと見学しに来ただけなのに、親切なことにギリシャコーヒーとルクミでもてなしてくれた。めちゃくちゃ甘いルクミが苦いギリシャコーヒーの味わいによって程よく調和される。これぞアトスの味だと、後の人生で懐かしむ日も来るのだろうか。
思いがけず再び戻ってきたカリエスの街並み。相変わらず巡礼者の荷物が山積みになっている。彼らもみんなミニバスが出発するのを待っているようだ。
・再び、歩いて巡礼を開始する
次のバスは何時かとおじさんに尋ねると、何と2時間後だという!おじさんはカフェでゆっくりしようと計画していたが、ぼくはもう内心歩きたくて仕方がなかった。せっかくはるばるアトスへやって来て3泊4日という限られた時間を過ごしているのに、貴重な時間をぼんやりとバスを待つことに費やすのが嫌だった。
幸いおじさんはカリエスのカフェで別の連れを見つけたようなので、ぼくはドイツ語でおじさんに自分は歩いてKarakallou修道院へ行く、また後でKarakallou修道院で会おうと言い残して歩き出した。歩いて巡礼したいという燃え盛るような直感がぼくを支配し、そしてその直感はスペイン巡礼の旅から引き継がれたものに違いなかった。
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